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2月に「Pontaポイント」と「リクルートポイント」が完全統合されるなど、成長に向けた環境が整ってきたリクルートライフスタイル(本社・東京都千代田区、淺野健社長)の「ポンパレモール」。開設から3年を迎えた今年は、これまでに積み上げた顧客データを活かした集客施策など積極的な打ち手を考えている。昨年10月に「ポンパレモール」の責任者に就任した山下隆太プロデューサーに現状と今後の戦略を聞いた。

グループ内サービスとの連携で新規客層を拡大

――現在のモールの規模感は。

商品数は前年の2000万点から3000万点まで拡大。熱帯魚のような『生体』など、初めて取り扱うジャンルも出てきた。出店者数も1年間で2000店舗から3000店舗まで1.5倍に増加した。流通総額は商品数・出店数の拡大規模に応じて順調に増えている」

――直近1年間で特に注視した取り組みは。

「主には顧客データ分析。初回購入品のジャンルによって次に購入する商品も読めるのではないかという仮説のもとで様々な分析を実施。この1年間でそのデータが蓄積されてきたので今後は具体的に施策化できる。

また、出店者向けにもアクセス解析や支持されている商品、クリックされていない箇所などが分かる簡易ツールを導入できるようにした。半年間で1割強程度の出店者から利用申し込みがあり、中には同ツールの活用でコンバージョン率が以前の105%に向上したところもある

――昨年から越境EC支援も強化している。

「以前から越境ECは、翻訳、国ごとに異なる決済手段、海外配送の料金やスピード、問い合わせ対応などで(出店者にとって)敷居が高い印象があった。そのため他社の越境ECサイトにポンパレモールの商品情報を提供するという形で始めた。同サイトが購入を代行する形なので出店者にとっては越境を意識せずに国内と同じように商品販売ができている」

――グループ内の各種サービスとの連携は。

「クーポンサイトの『ポンパレ』においてモールで使えるクーポンを配布したところ、24時間強で300枚が完売するほど大きい反響があった。そこで獲得した人はモールにとって新規顧客だったので、客層拡大につながっている。

また、オムニチャネルの一環で実店舗で起動してチェックインするとポイントなどがもらえるアプリ『ショプリエ』の活用も始めた。近鉄百貨店との企画では、実店舗への来店後にモール内で展開するプレゼントキャンペーンに応募ができる内容で展開。相当数の応募があったようで、今後は企画に参加する出店者を増やし、提案する企画の内容も増やしたい」

――サイトUIの改善についてはどうか。

「一昨年前から各店舗が顧客に配布する形式のクーポン機能を導入していたが、利用率があまり高くないという問題があった。顧客から『自分が購入時にクーポンを使えている状態なのかどうかが分からない』といった意見があったので、カート画面上にクーポンを表示するように変更。使えるクーポンを購入時にきちんと提示するようにしたことで、今では利用率も改善しつつある」

楽天VSヤフーVSリクルートのポイント圏バトル 「Ponta」で攻勢かけるポンパレモールの今 「ポンパレモール」の責任者に就任した山下隆太プロデューサー
「ポンパレモール」の責任者に就任した山下隆太プロデューサー

「Pontaポイント」を起点に、モール市場は物流が重要課題

――2月に完全統合した「Pontaポイント」について、モール事業でのメリットは。

「リクルートサービスを使って貯めたポイントが(コンビニなど)Pontaの提携店舗で利用でき、ポンパレモールもその使い先の一つとなった。まだ1カ月程度の期間だが、実際にPontaポイントを持っている顧客がリクルートIDを使って新たに(リクルートの)サービスを利用するというケースが増えている。多い時で過去の2倍ということもあるようなので、集客面での効果は大きい」

――ポイントをポンパレモールで使ってもらうための仕掛けは。

「Ponta会員が閲覧する公式サイト上での露出がある。モールでのお得なクーポンや商品、セール情報などを掲載してそこから流入してもらうようにしている。ポイントが貯まった後に使える先として『ポンパレモールがある』ということを認知してもらうことからになるだろう。例えば他社ではファミリーマートなどで得た『Tポイント』をECで使うと考えた時、今では『ヤフーショッピング』がすぐに想起される。それと同じようにローソンなどで貯めたPontaポイントはポンパレモール、というようにすぐ想起される世界を目指したい

――会員が増えたことで品ぞろえや訴求方法など何か運営面で変えていくことはあるか。

「(既存の)Ponta会員が新たにモールに来るのは『この商品が欲しいから』という動機より、『このポイントを消化したいから』というシンプルな理由が多いだろう。そのため今後はポイントを切り口にした提案をしていくことも大事になる。例えば、一人ひとりの持っているポイント数に対してマッチした商品を個別に提案したり、よりポイントが貯まりやすいキャンペーンを最適のタイミングで案内する方法などがあると思う」

――統合で既存のリクルート会員がPontaの提携店舗先に流出してしまうデメリットは。

「もちろん、出ていくこともあると思うがそれはあまり気にしていない。むしろリアルとネットのサービスでうまく顧客を循環させて活性化することの方がメリットは大きくなるだろう。いずれにしても今後はPontaポイントを1つの軸として戦略を立てていくことは間違いない」

――他のモールの動きや、今後の仮想モール市場の行方については。

「あくまでも個人的な見解だが、アスクルの『LOHACO』がポンパレモールと同じ頃に始まったこともあり注目している。日用品ユーザーを非常にうまく取り込んでいる姿を一顧客の視点で感じる。

やはり今年は物流面の改善が大きなテーマになるだろう。今は物流事業者でコンビニ受け取りや駅ロッカーの活用などオープン化に近い形での取り組みが進んでいる。ECを活性化させるためには物流面の顧客の負の解消というのは大きなテーマ。今の市場の流れがそこに向かって行っているので重要視している」

――物流施策で優先することとは。

「まず、速さが大事だと思う。当社も昨年夏から翌日お届けサービスを開始した。いわゆる『即時配送』に関しては、当社がモールとして自前で倉庫を持っているわけではないので、どこかとアライアンスを組まない限り難しいだろう。ただ、別の形で物流面の改善はできると思うので、そこに注力したい」

※通販新聞で2回にわたってで掲載された記事を1回にまとめて掲載しています。
「通販新聞」掲載のオリジナル版はこちら:
山下プロデューサーに聞く・ポンパレモールの現状と今後㊤(2016/03/17)

※記事内容は紙面掲載時の情報です。
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