瀧川 正実 2016/10/21 9:30
  • 1日の再配達は約200万件(パナソニック試算)
  • 再配達は全配達の20%(パナソニック試算)
  • 在宅中に荷物を受け取るのは難しい受け取りに困ったことがある人は56.5%(パナソニック調査)

パナソニックの試算や調査によると、宅配の再配達を巡るこうした現状が浮き彫りになった。

また、2014年12月に宅配大手3社が一部営業所でサンプル調査を行ったところ、初回配達で完了するのが全体の80.4%、残り2割が再配達を必要とした。再配達1回目では15.7%、同2回目で2.6%が配達を完了し、3回目以上の再配達で完了するものも0.9%になったという調査結果がある。

こうした状況を受け、パナソニックは10月18日、「宅配便の再配達」問題を解決するため、「宅配ボックス実証実験」を開始すると発表した。日本郵便、ヤマト運輸と共同で行う。

パナソニックが開発した戸建住宅用宅配ボックス「COMBO(コンボ)」を100世帯に設置。宅配便の再配達の状況を調査し、2017年1月下旬に中間発表、4月中旬に最終結果発表をする予定。

「COMBO」は電気工事不要の後付け宅配ボックスで、宅配業者が荷物を入れて施錠するという仕組み。施錠後は「なつ印」ボタンで一度だけ伝票に押印できるなど、不正利用防止機能が搭載されており、利用者は専用鍵を使っていつでも荷物を取り出すことが可能。

実験は、福井県であわら市が推進する「働く世帯応援プロジェクト」の一環として行う。共働き世帯を対象に、家族が留守でも宅配便が受け取れる宅配ボックスの需要などについて調査する。

再配達は1日約200万件…パナソニックが再配達問題の解決に「宅配ボックス実証実験」

実証実験は福井県であわら市が推進する「働く世帯応援プロジェクト」の一環で行う

パナソニックでは、この実証実験によって宅配便の再配達の状況を把握。宅配事業者の労働時間、CO2の排出量などを公表する。

国土交通省によると、宅配便配達の走行距離の内25%は再配達のために費やされ、年間約42万トンのCO2が排出されているという。

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