渡部 和章 2017/3/31 7:00

環境省が主導する宅配便の再配達削減プロジェクトがスタートした。3月29日のキックオフイベントには山本公一環境大臣をはじめ、経済産業省や国土交通省の審議官、プロジェクトに賛同する103の企業・団体が参加。

宅配便の再配達が急増していることに伴い、二酸化炭素の排出量増加や労働生産性の低下といった社会的損失が生まれているとして、再配達防止の啓発に取り組む方針を示した。

プロジェクトの名称は「COOL CHOICEできるだけ一回で受け取りませんかキャンペーン~みんなで宅配便再配達防止に取り組むプロジェクト~」。

イベントや広報活動などを通じ、宅配便の荷物を1 回で受け取ることが環境への負荷の軽減につながることや、通販で「送料無料」と表示されている場合でも実際には物流コストが発生しており、1回で受け取らなければそのコストはさらに深刻化することなどを消費者に啓発していく。

また、「宅配便を受け取る際は、時間帯指定サービスを利用し、できるだけ1回受け取る」「受取場所を指定できる場合は、宅配業者の営業所やコンビニなどを指定し、できるだけ1回受け取る」といった具体的な行動も促す。

官民共同で宅配便の再配達防止に取り組むプロジェクト「COOL CHOICEできるだけ一回で受け取りませんかキャンペーン~みんなで宅配便再配達防止に取り組むプロジェクト~」、103の団体・企業でスタート

103の企業・団体が参加してプロジェクトはスタート

山本環境相「国民運動の一環として、新たなキャンペーンを開始」

プロジェクトは環境大臣をチーム長とし、経済界などをメンバーとする「COOL CHOICE推進チーム」が主導している。

山本環境大臣は、次のように挨拶した。

宅配便のうち約2割が再配達されており、年間9万人相当のトラックドライバーの労働負担、年間約42万トンのCO2排出増をもたらしていると推計されている。宅配便の再配達の削減、そしてCO2の削減に向け、『COOL CHOICE推進チーム』で展開する国民運動の一環として、新たなキャンペーンを開始する。

今後は企業などと連携し、宅配ボックスの整備などにも取り組む。プロジェクトの特設ページにて、各事業者の取り組みや再配達防止の方法、イメージキャラクターを活用した再配達削減を促すための動画の公開などを予定している。

賛同団体・企業(2017年3月29日時点)

賛同団体:五十音順(25団体)

エコ・ファースト推進協議会、京都府、公益社団法人経済同友会、一般社団法人航空貨物運送協会、一般社団法人国際フレイトフォワダーズ協会、サステナビリティ消費者会議、一般社団法人消費者市民社会をつくる会、一般社団法人新経済連盟、一般社団法人全国消費者団体連絡会、公益社団法人全国通運連盟、公益社団法人全日本トラック協会、一般社団法人日本エシカル推進協議会、一般社団法人日本経済団体連合会、日本商工会議所、公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会、一般社団法人日本倉庫協会、日本チェーンストア協会、一般社団法人日本長距離フェリー協会、公益社団法人日本通信販売協会、日本内航海運組合総連合会、一般社団法人日本物流団体連合会、一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会、一般社団法人日本民営鉄道協会、一般社団法人日本冷蔵倉庫協会、日本労働組合総連合会(連合)

賛同企業:五十音順(78 社)

アスクル株式会社、アマゾンジャパン合同会社、株式会社アルファロッカーシステム、株式会社イー・ロジット、イオン株式会社、株式会社一条工務店、SGムービング株式会社、株式会社エフピコ、オイシックス株式会社、岡山県貨物運送株式会社、近畿日本鉄道株式会社、株式会社クボタ、栗林商船株式会社、グローバル・ロジスティック・プロパティーズ株式会社、グローリー株式会社、京王電鉄株式会社、京成電鉄株式会社、ケイヒン株式会社、京浜急行電鉄株式会社、鴻池運輸株式会社、国分グローサーズチェーン株式会社、相模鉄道株式会社、佐川急便株式会社、株式会社滋賀銀行、上新電機株式会社、株式会社ストロベリーコーンズ、株式会社住友倉庫、株式会社スリーエフ、西武鉄道株式会社、積水ハウス株式会社、株式会社セコマ、株式会社セブン-イレブン・ジャパン、大成建設株式会社、大和ハウス工業株式会社、株式会社ダスキン、中越運送株式会社、東海旅客鉄道株式会社、東京急行電鉄株式会社、東京地下鉄株式会社、戸田建設株式会社、トナミ運輸株式会社、株式会社豊田自動織機、株式会社ナスタ、南海電気鉄道株式会社、西日本鉄道株式会社、西日本旅客鉄道株式会社、西松建設株式会社、ニチユ三菱フォークリフト株式会社、株式会社ニチレイロジグループ本社、日本貨物鉄道株式会社、日本自動車ターミナル株式会社、日本石油輸送株式会社、日本宅配システム株式會社、日本通運株式会社、日本郵船株式会社、日本郵便株式会社、株式会社ノーリツ、Packcity Japan株式会社、パナソニック株式会社エコソリューションズ社、阪急電鉄株式会社、阪神電気鉄道株式会社、東日本旅客鉄道株式会社、日立物流株式会社、株式会社ファミリーマート、富士機械製造株式会社、株式会社フルタイムシステム、株式会社ペッパーフードサービス、株式会社ポプラ、三井倉庫株式会社、三井倉庫ホールディングス株式会社、ミニストップ株式会社、山崎製パン株式会社デイリーヤマザキ事業統括本部、ヤフー株式会社、ヤマト運輸株式会社、ユニー株式会社、ライオン株式会社、楽天株式会社、株式会社ローソン

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