佐川急便、宅配荷物の輸送に旅客鉄道を利用してトラックの運転時間を削減
新潟県内における営業拠点間の輸送手段を、トラックから旅客鉄道に変更する
佐川急便は、新潟県内の営業拠点間における小口宅配荷物の輸送手段を、従来のトラック輸送から旅客鉄道を利用した「貨客混載輸送」に転換する。
輸送手段を変更することでトラックの運転時間を約60%削減できる見込み。労働力不足への対応と環境負荷の低減に取り組む。
上越営業所から六日町営業所への小口宅配荷物の輸送手段として、北越急行が運営する「ほくほく線」を利用する。上越営業所から、うらがわら駅までトラックで荷物を運び、六日町駅までの約47キロメートルを「ほくほく線」で輸送。六日町駅から六日町営業所まで再びトラックで運ぶ。同経路での輸送回数は年間245回。
従来、上越営業所から六日町営業所まで荷物を運ぶ際は、長岡営業所を経由していた。トラックの運転距離は133キロメートルだった。
輸送手段をトラックから旅客鉄道に切り変えることで、トラック輸送の距離は20kmへと大幅に短縮。トラックの運転時間は輸送1回あたり約60%削減できる見通し。輸送1回あたりの二酸化炭素排出量は従来比88%減を見込む。
佐川急便が実施する輸送手段の転換は、2016年10月に施行された改正物流効率化法に基づく取り組み。同法では、「輸送網の集約」や「輸配送の共同化」といった流通業務の効率化に取り組む企業に対し、営業倉庫にかかる法人税や固定資産税を減免するなどの優遇措置を設けている。
佐川急便と北越急行の事業は、3月29日に国土交通省の認定を受けた。
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