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アマゾン化が進むマーケットを示す4つのデータ+Amazon時代を生き抜く5つのポイント

Amazonと差別化するためのマーケティングにさらに投資し、顧客ロイヤリティを高めるための対策を強化する必要がある

Digital Commerce 360

2017年8月31日 8:00

Amazon(アマゾン)と価格で勝負できない小売事業者は、魅力的なブランドマーケティングと顧客サービスで自社のECサイトを差別化する必要があります。

アマゾンの成長を示す4つのデータ

書店から巨大な小売事業へ、過去に前例のない進化を遂げようとするアマゾンは先日、137億ドルでWhole Foods(ホールフーズ)を買収すると発表しました。

質の高い生鮮食品や食品雑貨を取り扱うことで、商品群を拡大するための買収に見えるかもしれません。また、今後の成長のためには実店舗が必要であるとアマゾンが認めたと見える可能性もあります。しかし、今回の買収はそれだけでは終わらないのです。

テクノロジー関連のアナリストであるベン・トンプソン氏は、今回の買収について、アマゾンがビジネスの基礎を統合するために行った対策の1つであり、それは「初期段階」であると表現しました。「初期段階」には2つの意味があります。ビジネス向け対策ではサーバーや流通拠点など。消費者向けでは衣料品、娯楽、食料品などです。

アマゾンが他社のビジネスと異なるのは、ビジネス向けと消費者向けのサービスを消費者自身が効率的に、新たに組み合わせることができるようにしている点です。

アマゾンのエコシステムだけを利用して会社を立ち上げ、業務を大幅に合理化することができます。実際、アマゾンのサービスを効率的に利用するためのサポート会社ができるほど、新しいマーケットを生み出しました。

この継続的な成長はアマゾンとその利用者、8000万人を超えていると推察されるプライム会員にとっては素晴らしいことですよね。しかし、アマゾンと関わりを持たない事業者にとっては悪い状況になっています。特に、EC事業者は、コストを抑えつつ、アマゾンと競争できる新しい方法を模索しなければなりません

CIRP社が予測する米国Amazonの2017年6月時点のプライム会員数は、8000万人を超えている
CIRP社が予測する米国Amazonの2017年6月時点のプライム会員数は、8000万人を超えている(編注:画像は編集部が追加)

アマゾンのような、小売事業を圧倒的に支配していく企業は前例がありません。その例を見ていきましょう。2016年、EC業界全体の成長の半分以上をアマゾンが占めました

2016年EC市場の成長率のシェアで、アマゾンは半分以上(53%)を占める
2016年EC市場の成長率のシェアで、アマゾンは半分以上(53%)を占める(編注:画像は編集部が追加)
黒:その他 オレンジ:アマゾン
出典:Slice Intelligence

オンラインの商品検索では、グーグルさえも上回り、消費者が最初に検索するチャネルになりました

消費者がネットで商品を検索する場合に利用するサービスについて
消費者がネットで商品を検索する場合に利用するサービスについて(編注:画像は編集部が追加)
黒:その他 オレンジ:アマゾン
出典:Slice Intelligence

また、2016年末におけるAmazonの市場価値は約3兆5,600億ドルで、実店舗を持つ小売事業社上位8社の合計を上回っています

Amazonとその他主要マーケットの時価総額
Amazonとその他主要マーケットの時価総額(編注:2016年末時点、画像は編集部が「VISUAL CAPITALIST」から追加)

顧客サービスと品質に強みを持つブランドは、差別化するためのマーケティングに投資し、現在の顧客のロイヤリティを高めるための極端な対策を行う必要があります

小規模なEC事業者には、アマゾンと価格競争するためのリソースや、安価で効率的な配送オプションを消費者に提供できるだけの余力はありません。アマゾンは事実上、すべてのモノをコモディティ化し続けています

顧客サービスと品質に強みを持つブランドは、差別化するためのマーケティングにさらに投資し、現在の顧客のロイヤリティを高めるための対策を強化する必要があります。

以上を踏まえて、EC企業がアマゾン時代を生き抜くための5つのヒントをお伝えします。

アマゾン時代を生き抜く5つのヒント

1. 店舗など物理的な場所の活用

小売事業者の約半数は、実店舗の存在がアマゾンといったオンライン小売事業者との競争で優位になると考えています。その考えは正しいのです。

実店舗では、優れたカスタマー・サービスを提供することで、消費者にブランドの世界観に浸ってもらい、ロイヤリティを獲得する機会を設けることができます。実店舗で顧客満足度を高めるとともに、実店舗などを活用して充実した配送オプションを提供しましょう。

2. カスタマーエクスペリエンスに寄与する技術への投資

アマゾンの最大の資産は、買い物体験を可能な限りスムーズ、かつ便利にするために使用している技術力です。利便性の高い買い物体験を提供し、消費者の期待値を高めてきました。

小規模なEC事業者は、顧客や潜在顧客とよりパーソナルな関係を築くためのツールに投資する必要があります。

3. 消費者のオススメコメントとレビューを取り入れる

アマゾンは、販売している商品ページに購入者のレビューを表示し、消費者が自信を持ってオンラインで購入できるようにしています。

消費者は、商品を販売するブランドよりも、利用者の経験を信頼します。つまり、透明性の高い商品の評価、消費者からのフィードバックを表示しているEC事業者から購入する可能性が高くなるのです。

4. ソーシャルメディアを利用してブランドのパーソナリティを確立

Instagram(インスタグラム)、Facebook(フェイスブック)、Twitter(ツイッター)は、ブランドに対するユニークな声と、ブランドの個性を育んでくれる素晴らしいツールです。すでに多くのフォロワーを持つインフルエンサーとつながることも可能です。

アマゾンはソーシャルメディアを利用し、消費者が共鳴するブランドを作り出すことに失敗しています。しかし、圧倒的なパワーを持つアマゾンにはその必要はありません。一方、小規模事業者は必ずソーシャルメディアを利用する必要があります

5.配送コストを管理

多くのビジネスリーダーは、配送コスト削減をする際、次のようなことを試します。

  • 配送事業者との契約交渉
  • 運用改善

実際、両方のコスト削減対策を同時に行う必要があります。

運用の改善に関しては、梱包時のデッドスペースを取り除き、フルフィルメントに使える場所を増やしましょう。同時に配送料、サービス、割引については、常に配送事業者と交渉の席を持つ必要があります。まずは、配送事業者との契約書を熟読しましょう。

◇◇◇

小規模な小売事業者は、アマゾンとの競争で厳しい戦いに直面しています。しかし、上記のヒントを参考に、大企業ができないような方法でビジネスを差別化することに重点を置けば、今後も生き残り、成長できるでしょう。

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

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