Amazon(アマゾン)は現在、3種類の無料のストアフロントを広告主に提供しています。選択肢が3つある検索広告、分析ツール、購買履歴や年齢層に合わせて広告できるターゲティングツールです。多くの小売事業者やブランドがアマゾンに広告を出したがるのも無理はありません。

2018年はアマゾンの広告ビジネスの当たり年でした。

eMarketer社の試算では、全米の企業は昨年、アマゾンの広告に46億1000万ドルを支出し、アマゾンはフェイスブックとグーグルに次ぐ第3位の広告プラットフォームになりました

アマゾンの広告ビジネスはフェイスブックとグーグルに次ぐ第3位の規模に(編注:eMarketerの資料を編集部がキャプチャし追加)
https://www.emarketer.com/content/amazon-is-now-the-no-3-digital-ad-platform-in-the-us

多くのブランドが、売り上げとブランド認知を上げるため、アマゾンでの広告を検討しています。Havas Media社の北米部門副社長クリス・アポストロ氏は、CNBCの取材に対して、同社のクライアントは2017年以来アマゾン広告の予算を平均300%アップし、今後もさらにアマゾンに投資する予定だと語りました。

アマゾンは広告主に向けて、年齢層だけではなく、検索や購入履歴に基づいて消費者をターゲティングできるツールを提供しています。

しかし、アマゾンでの支出を増やすことを検討しているブランドが注意しなくてはいけないのは、グーグルとフェイスブックではうまくいっている戦略も、アマゾンでは効果がないかもしれないということです。アマゾンの広告で成功するためには、ツールを理解し、消費者の注目を集めるだけでなく、ROIを最大化する戦略を持つことが重要です。

アマゾンの広告主は、無料のストアフロントを使って強力なブランドエクスペリエンスを生み出すことが可能です。

またアマゾンは、マーケターのニーズに応えるため、複数の広告メニューを提供しています。小売最適化プラットフォーム(ROP:Retail Optimization Platform)のような洗練されたツールは、AIやマシーンラーニングの力を利用して、広告キャンペーンを成功に導き、見込み客へのリーチを広げていきます。

ストアフロント

2018年9月、アマゾンはリブランディングの一貫として、全広告主が利用できるデジタルメニュー「Amazon Stores」を始めました。また、魅力的なブランドエクスペリエンスを小売事業者自身がカスタマイズできるよう、新しいテンプレートの提供も開始しました。

たとえば、「Product Grid」と呼ばれるテンプレートを使うと、小売事業者はすべての商品をランディングページに表示し、商品カテゴリーを作成することができます。

「Marquee」というテンプレートは、商品レビューと一緒に表示する動画や画像のレイアウトを自由に変えられるものです。

自社サイトへのトラフィックを増やしたい企業は、テンプレート「Showcase」を使って、アマゾンでは厳選された商品セレクションのみを表示し、自社サイトで全商品を確認できるように自社サイトリンクを掲載することが可能です。

無料のストアフロントのおかげで、規模の小さい小売事業者もアマゾンに参入しやすくなりました。大きな小売事業者にとっては、ストアフロントは新しい消費者とつながり、ブランドロイヤルティを育むとともに、自社のECチャネルにトラフィックを流入させる手段になるのです。

アマゾンでの露出を確保するための選択肢

小売事業者は自社のマーケティングゴールに合わせて、複数の広告を購入できます。アマゾンは検索に基づく3つの広告メニューを提供しています。

ヘッドライン検索広告は、特定のキーワード検索をした消費者に、トップバナーまたはスカイスクレーパーの場所に広告を表示します。

スポンサープロダクト広告(個別商品を掲載)とスポンサーブランド広告(最大3商品とロゴを掲載)は、購入意欲の高い消費者をターゲットにしています。この2つの広告は、検索結果のトップに表示されます。

広告主はアマゾンのウェブサイト、アプリ、さまざまなデバイスに加え、サードパーティのウェブサイトにも広告が表示される、ディスプレイ広告を購入することも可能です。ディスプレイ広告は、購入履歴と検索履歴に基づいてターゲティングします。

検索に基づいた広告は、クリック課金のため、クリックがなかったインプレッションにはお金を払う必要がなく、広告の効果を追跡することも容易です。

一方、ディスプレイ広告はインプレッション課金になるため、より複雑な戦略が必要になります。人気の高いキーワードだけでなく、クリエイティブなデザイン、オーディエンスのセグメンテーション、消費者へのリーチも考慮しなくてはいけません。

おそらく、検索広告が最も効果の高いメニューですが、自動ツールを利用して検索広告を管理することが必須です。

データアナリティクスを活用してROIを最大化する

ROIを最大化するために、アマゾンもサードパーティの企業も、アマゾンの広告プラットフォーム向けのデータ分析ツールを開発し、どんなキーワードが最も効果的なのか販売主にわかるようにしています。

コンバージョン率を高めるために、いつ、いくらの広告投資が必要かを決定するアルゴリズムも開発されています。Third Door Media社の調査によると、44%の回答者がアマゾンでの広告キャンペーンを管理するために自動ツールを使う予定があると答えました。

広告主は、小売最適化プラットフォーム(ROP)と呼ばれるプラットフォームを利用して、戦略を最適化できます。これらのプラットフォームはマシーンラーニングとAIの力を利用して、キーワードを最適化し、コンバージョン率を上げる後押しをしてくれます。

アマゾンが開発したROPは、ビジネス状況、売り上げ、広告データに加えて、市場トレンドを考慮した根本的な課題も考慮に入れます。各商品の利益性、価格設定戦略や在庫管理の売り上げへの影響、広告パフォーマンスも測定して提示してくれます。

アマゾンはオンライン広告のリーダーになる

オンライン広告はさらに洗練され、消費者がよりパーソナルなショッピングエクスエペリエンスを体験できると同時に、小売事業者は特定のオーディエンスに焦点を当てることが可能なりました。

アマゾンはオンライン広告のリーダー的存在です。Pivotal Research社は、2023年までにはアマゾンの広告収入が380億ドルに到達すると予想しています。

競争が過熱するにつれ、確固たる広告戦略が必要になります。成長を続けるアマゾンのプラットフォーム、自動ツール、データ分析ツールを上手に利用する企業は間違いなく広告キャンペーンを成功に導くことができるでしょう。

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア「Internet RETAILER」の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

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