アマゾンでの広告を考える際、キーワード広告には2種類の戦略があります。攻めの戦略と守りの戦略です。攻めの戦略とは、消費者の注意を引くために競合他社とキーワードの競り合いをすることを意味します。ですが、競合他社もまったく同じことをしてくるかもしれません。アマゾン内の広告では、守りを固めることも大切なのです。

この2つの戦略のコンセプトはシンプルですが、実際に活用するには綿密なプランが必要です。目標によって広告の活用方法は異なりますが、正しい戦略を持てば、売上アップと同寺に、アマゾン内でブランドイメージを守り続けることも可能です。

“攻め”のアマゾン広告戦略

攻めの戦略とは、スポンサード商品のキャンペーンで競合他社のキーワードに狙いを定めることです。競合他社のキーワードに目標を定め、消費者が競合ブランドを検索した時に、検索結果ページに広告が表示されるようにします。このやり方はすべての販売者におすすめですが、メリットや継続性、今後の見通しはどうでしょうか?

競合他社のキーワードに狙いを定めるメリットは、自社の商品が消費者の検索結果ページに表示され、競合他社の顧客を奪い取れる機会が生まれることです。この方法は、アマゾン内でブランドイメージを確立し、売上を得るのに役立つ素晴らしいやり方ですが、良いROI(Return on Investment/広告費に対する利益を示す指標)を達成するのは難しいかもしれません。

消費者はすでに競合他社を検索しています。つまり、すでに購入の意思決定をしているかもしれません。キーワードのCPCとコンバージョン率によっては、低い、もしくはマイナスのROIをもたらす可能性があります

キーワードの有機的なひも付けが重要

競合他社のキーワードを狙う時、最終的な目標は販売促進です。しかし、売上と利益を伸ばすためには、自社の製品を競合他社のキーワードに有機的にひも付けすることが重要です。キーワードで有機的にひも付けされれば、広告なしで販売が促進されます

アマゾンで「Ridge Wallet」を検索した結果

上の例を見てください。アマゾンで「Ridge Wallet」を検索すると、2番目のオーガニック検索結果は競合他社で、3番目の検索結果は「Ridge Wallet」です。この競合他社が検索結果で第2位になっている理由は、広告キャンペーンで「Ridge Wallet」のキーワードを上手に狙い、そこから売上を獲得したからです。

広告キャンペーンで売上がアップすると、「Ridge Wallet」のキーワードとの関連性が高まり、競合他社の方が上位に食い込むようになります。消費者がブランドを探しているときに、競合他社の方が「Ridge Wallet」商品よりも売れていることを意味しています。

このコストは将来への投資

例えば、あなたが財布を販売しているとして、「Ridge Wallet」を競合他社と考えているとしましょう。消費者が使用するブランドキーワードを見つけ、それを広告キャンペーンに使います。アマゾンの検索バーを使ってブランド名を入力することで、簡単にキーワードを見つけることができます。アマゾンが最も人気のあるキーワードを教えてくれるのです。

「Ridge Wallet」を検索して関連ワードを見付ける

これらのキーワードを入手したら、そのキーワードをターゲットにした広告キャンペーンを行います。インプレッションを随時確認して、インプレッションが低い場合は入札額を増やします。

キーワードの入札

競合他社のキーワードを狙い始めた当初は、ACoS(広告費売上高比率)は比較的高くなるでしょう。この戦略を検討する時は、最終的な目標である競合他社のキーワードへのひも付けを考慮する必要があります。そのためにはお金がかかることを理解してください。この戦略に投入する広告費は、将来の自然流入による売上のための投資と考える必要があります。

“守り”のアマゾン広告戦略

ここまでは、攻めの戦略と競合他社のキーワードにひも付けする方法について説明しました。では次に、競合他社に同じやり方をされた時の、守りの戦略について説明します。

アマゾン内での守りの戦略とは、広告キャンペーンで自社ブランドのキーワードを狙うことです。この戦略は、すでに商品を探している人に宣伝することになり、金の無駄になると感じている販売者が多いため見落とされがちです。

しかし、先ほど競合他社がどのようにしてこれらのキーワードに入札し、売上を盗み、キーワードにひも付けすることで、将来的な売上までも奪おうとしているのかをお伝えばかりです。それでも無駄だと思いますか?

アマゾンで自社ブランドのキーワードを検索して、自社商品よりも上位にランクされている競合他社がいるかどうかを確認しましょう。もしいれば、競合他社があなたから顧客を奪い取っていることになります。

競合他社から顧客を奪われない方法

これを防ぐために、顧客がどのキーワードを使って検索しているかを知る必要があります。これらのキーワードを見つけるには、攻めの戦略同様、検索バーのテクニックを使うことができます。キーワードを詳細に検索すればするほど、キャンペーンの効果が高まり、競合他社から自社を守ることが可能です。

再度、「Ridge Wallet」を例にして考えてみましょう。検索広告の見出しと、「Ridge Wallet」キーワードのスポンサード商品広告の両方を目にすることから、「Ridge Wallet」は自社のキーワードに入札していることがわかります。

ブランドに関係のないキーワードに入札するよりも、自社のブランドキーワードに入札する方がはるかに安く、消費者がすでにあなたの商品を探しているため、ACoSも低くなります

守りの戦略の目標は、自社ブランドのキーワードに対して、競合他社が入札できないほど高くすることです。競合が競争したくなくなる価格を見つけるために、一時的に入札の増加が必要になります。簡単そうに見えますよね? そう、簡単です。ですから今日にでも準備をしてください。

アマゾンの広告は変化し続けている

アマゾンの広告プラットフォームは常に進化し、販売者に新しい広告機会を提供しています。アマゾンで最も成功しているブランドは、新しい変化に適応し、市場シェアを獲得し、競合他社から売上を奪いとっていくことでしょう。

アマゾンの広告は進化を続けているので、販売者が上記の広告戦略を活用し、様々な新しいオプションを試すことがとても重要です。アマゾンでの広告戦略を停滞させたら、常に変化するマーケットプレイスで競争することはできません

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア「Internet RETAILER」の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

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