206万超の高齢者世帯がネット通販を利用、ECに関する支出も右肩上がり続ける~総務省調査
高齢者世帯では、2013年に1世帯あたりにおける1か月間のネット通販に関する支出は初めて2000円を突破
高齢者(65歳以上)のネットショッピング利用が右肩上がりを続けていることが総務省の調査でわかった。9月14日に発表した高齢者の人口推計に関する調査によると、1世帯あたりにおける1か月間のネット通販に関する2013年の支出は初めて2000円を突破。2003年から右肩上がりでネットショッピングによる支出が増えている。
2013年の1世帯当たりにおける1か月間のネットショッピングに関する支出総額は2065円。2012年比で408円増え、2002年比では4.3倍に増加している。
ネットショッピングを利用した高齢者のいる世帯(65歳以上の世帯員がいる主世帯)割合の推移に関する調査では、2013年は9.9%。2002年比では5.2倍に増加している。2013年の高齢者の人口は3185万人で、高齢者がいる世帯数は2086万世帯。単純換算では、高齢者のいる約206万世帯でネットショッピングが利用されていることになる。
総務省では、「若い世代の利用が多いと思われがちなネットショッピングですが、高齢者でも利用が増えていることがうかがえる」とまとめている
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ネットショッピング以外に関する推計人口を見ると、65歳以上の高齢者人口は3296万人で過去最多。8人に1人は75歳以上の後期高齢者で、高齢化社会が急速に進んでいる実態が浮き彫りになった。
こんな環境下、高齢者によるネットショッピングは右肩上がりを続けていることも判明した。
高齢者へのダイレクトマーケティングはこれまで、カタログや新聞広告、テレビ通販といった従来型メディアを駆使したマーケティング手法が主流だった。だが、高齢者のネット利用が進んでいる現状を見ると、今後はネットを主力とする企業は大きなビジネスチャンスとなる可能性がある。
現役世代よりも比較的資産が多いとされる高齢者を自社の顧客に育てていくか。今後の企業成長に関する鍵となるだろう。