OMOでリアルとネットを融合するコメ兵グループのデジタル戦略とは
コメ兵がオンライン・オフラインをシームレスにする最適なサービスの提供に向け、OMO(Online Merges with Offline)でリアルとデジタルを融合する取り組みを加速する。
持ち株会社マーケのトップにコメ兵・藤原氏が就任
ECやIT部門の責任者などを務めるコメ兵執行役員の藤原義昭氏(営業本部 マーケティング統括部長 兼 IT事業部長 兼 K-ブランドオフ取締役)が、10月1日付で移行する持ち株会社「コメ兵ホールディングス(HD)」の執行役員マーケティング本部長に就任。グループ全体のデジタル活用を推進する。
また、許認可や契約などの役割を担っているコメ兵分割準備会社の商号を「株式会社コメ兵」に変更する。
持ち株会社傘下の事業会社として実店舗やECサイト運営などを手がけるコメ兵のデジタル化推進も藤原氏が担当する。執行役員に就き、営業本部 マーケティング統括部長 兼 IT事業部長 兼 K-ブランドオフ取締役も兼務する。
「OMOプロジェクト」スタート、「CX推進チーム」立ち上げ
2020年4月、コメ兵のサービスや取り組みの方向性は変えず、カスタマージャーニーを意識した新しい営業スタイルの設計を行う「OMOプロジェクト」をスタートした。
その一環として、プロジェクト内でCX(カスタマーエクスペリエンス)の推進、コメ兵全体での買い物体験を考える「CX推進チーム」も立ち上げた。社内の教育チームと連携し、スタッフ1人ひとりが買い物体験の重要性を理解するための取り組みを推進する役割を担う。
組織横断のプロジェクトを組み、便利で快適な顧客体験を提供していくための「新しいKOMEHYOの営業スタイル」を構築するという。
ECサイトのリプレイス&コンタクトセンターの機能強化
OMO推進の第1弾として、ECサイトのリプレイスとコンタクトセンターの機能強化を実施した。
ECサイトではスマートフォンに重点を置き、「見やすさ」「見つけやすさ」「商品を引き立てる」を追及するデザインへと変更。
コンタクトセンターでは、オンラインでの問い合わせ対応、リアル店舗に寄せられる問い合わせ対応もスタート。問い合わせ内容のデータ化、顧客の利用履歴を踏まえた最適なサービスを提供できる環境を構築した。
ECサイトと、幅広い年齢層が利用しやすいコンタクトセンターの環境を整えることで、さまざまな利用客がサービスを安心して便利に利用できるようにする。
今後、ECサイトの利用促進と利便性向上を目的とし、顧客情報をオンライン会員へ集約する。SMS認証を活用し店舗での会員化を簡易化。また、店舗在庫の最小化と並行してECサイトに掲載している全店在庫を活用し、接客を中心とする新しい店舗づくりも進める。