森野 誠之 2021/7/27 8:00
ネッ担まとめ

クラウドファンディングって資金調達のためというイメージが強いですが、認知拡大やテストマーケティングのため利用し、プロジェクトを成功させた通販サイトがありました。必要なのは「あふれ出してしまう熱量」。

クラファン成功の秘訣

クラウドファンディングで275万円の支援を得るためにしたことのすべて | NZワインラバーズ
https://nz-land.com/crowdfunding

まとめると、

  • ニュージーランドワインの専門店「ボクモワイン」がクラウドファンディングを利用したのは「ひとりでも多くの人にNZワインを知ってもらいたい」という思いから
  • プロジェクト終了後までの一連の流れをイメージし、計画通りに企画を実施した
  • プロジェクト成功の最大のコツはプロジェクトオーナーが「絶対に目標達成するぞ」と熱量を持って臨むこと。つまり“どうやっても、ページから溢れ出てしまう熱量”が必要

クラファンできっかけをつくり、その後の購入につなげてもらうためにはどうしたらいいか。僕たちは、一連のストーリーをこう考えました。

  1. まずボクモワインに、何らかのかたちで接してもらう
  2. 1で接してもらった人に、クラファンの告知ができる体制をつくる
  3. 価格的にも商品価値としても魅力的なリターンをつくって、クラファンを実施する
  4. クラファンを通じてボクモワインでの買い物を体験してもらい、お店に好感を持ってもらう
  5. クラファン終了と同時にお店を開店させる
  6. ここまでに接することができた人に、魅力的な商品やサービスをお知らせしていく

クラウドファンディングで成功したものの、無謀なリターンを設定して対応が追い付かないなんて話もたまに聞きますが、引用文のようにしっかりとストーリーを考えればうまくいきますよね。そして重要なのは熱量。本気じゃない人は誰も助けてくれません。

Uber Eatsでは見つけてもらうことが最優先!

Uber Eatsで100回注文する常連がいる店に聞いた、その成功の秘訣は「接客」だった | Yahoo!ニュース(個人)
https://news.yahoo.co.jp/byline/ishitanimasaki/20210715-00247927

まとめると、

  • Uber Eatsでうまくいっているのは飲食の世界の人ではなく、ネットに明るい人たち。ユーザーがどのように検索し、どのように見ているのかをわかっている
  • 運用にはコンサルを入れており「Uber Eats厳選」を目指すようにしている
  • 売上のベースができると飲食店でやってきたサンクスレターなどの武器が効果的。新規のお客さん、2回目、常連で内容を変えるなどしている

アプリの中ではレビューの数や星の数でお客さんがお店を判断しているわけです。それはただの数字といえば数字ですけど、その先にお客さんがいます。ちゃんとレビューを書いてくれる人が増えれば、アプリでのお客さんはとにかく増えるんですよ。だからサンクスレターを本気で書いて、レビューを書いてもらおう、星を付けてもらおうっていうスタッフの行動になるわけです
─青山の焼鳥店「ひごの屋」 長谷場大亮氏

「Uber EatsはEC」というのは納得です。ユーザーからすればAmazonとか楽天で注文して、すぐに持ってきてくれるのと同じですよね。これを知らずにメニュー変えたり価格を変えたりしても意味がなくて、まずは集客して、買ってもらえたらリピートしてもらう仕組みを考える。自分たちを基準にしたらわからないことも、ユーザーを基準にすれば簡単にわかってしまうという事例でした。

関連記事
  • 30分以内になんでもお届け! デジタルコンビニ「QuickGet」 が注目されるワケ 価格はリアル店舗と同等、サービス側にもメリット | FNNプライムオンライン
    https://www.fnn.jp/articles/-/207213

安易に決めると必ず後悔します

商品・サービス名を決める際にSEO観点から考慮すべき事項 | メディコム株式会社
https://next-com.biz/brand-name/

まとめると、

商品・サービス名を決める際には以下の3点について考慮する。

  • 既存のサービス名・商品名とかぶっていないか
  • 確実に1位を取れる商品名・サービス名かどうか
  • 読みやすい名前かどうか

検索エンジンやTwitterなどのSNSで検索をして、既にブランドが確立している近い名前のサービスがないかを調べましょう。
そこで勝てないと思われる相手が見つかったら、潔く名前を変えましょう。

検索エンジンからの流入を重視するのであればサービス名で1位を確実に取れるかが重要となります。

新しく会社を立ち上げる、商品を作る、サービスを立ち上げる。こんな時に意識しておきたいですね。できればドメインやSNSアカウントが取れるかどうかも考えたほうが良いですし、入力で変換したときに間違われにくいことも考えておきたいです。

こちらの週間検索キーワードランキングを見てみると、1位が「Amazon」、2位が「YouTube」、3位が「楽天」となっているように、ブックマーク代わりに検索するユーザーも多いですから、必ず1位に出るブランド名の重要性を認識しましょう。

EC全般

宅急便の取り扱いサイズを10月4日(月)より拡大――新たに180・200サイズを新設し、ヤマト便を廃止します―― | ヤマトホールディングス株式会社
https://www.yamato-hd.co.jp/news/2021/newsrelease_20210720_1.htm

ヤマト便の廃止が痛い事業者さんもいるのでは? とはいえ、一般ユーザーの配送が増えているでしょうからこの流れは避けられないでしょう。

OKIPPAアプリ利用者の再配達率は7.9%。国交省のサンプル調査結果を下回る結果に | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8905

OKIPPA利用者でも書留や冷蔵・冷凍商品は再配達になってしまうことが多いとのこと。

誰もが目にしたことがある?“毛穴どアップ画像”などのコンプレックス広告がサイトに表示され続ける背景 | ABEMA TIMES
https://times.abema.tv/news-article/8666764

通信販売業者【株式会社LIBELLA】に対する行政処分について | 消費者庁
https://www.caa.go.jp/notice/entry/024951/

本当にこういったことはやめませんか? 買う人がいるからという意識もあるでしょうが、他の事業者も買う人も困っています。

ブックオフグループ、売上1/3を15%のアプリ会員が生むアプリ戦略 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8918

個人的に「あるじゃん!」を経験したことがある便利なアプリです。

「消費期限1日」の魚を販売するネットスーパー その仕組みは?:相馬留美の「今そこにある商機」 | ITmedia ビジネスオンライン
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2107/19/news047.html

「期待値と実物とにギャップがあると、そこからはもう仕入れない」。利益を考えると自然とこうなってくるはず。

今週の名言

もし新しい漫画を描き始めたら、私はそっちに集中してしまう。「描いて終わり」としてしまうのはもったいないし、そこには責任があるんじゃないかとも思いました。

『ちはやふる』作者が痛感した、デジタル時代の「マンガの可能性」 | withnews
https://withnews.jp/article/f0210722002qq000000000000000W02c11001qq000023342A

自社の商品やサービスを使ってくれる人がいるのであれば、収益だけでなくその人たちのことを考えたいですよね。安易な撤退はファンを失います。

筆者出版情報

「未経験・低予算・独学」でホームページリニューアルから始める小さい会社のウェブマーケティング必勝法

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小さい会社のウェブマーケティング必勝法

森野誠之 著
翔泳社 刊
発売日 2021年10月15日
価格 2,200円+税

この連載の筆者 森野誠之氏の著書が翔泳社から発売されました。小さな会社の“ひとり担当者”が、未経験、低予算、独学でホームページのリニューアルからウェブマーケティングまでを成功させるための指南書です。電子版、オンデマンド印刷版ともにAmazonで発売中です!

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