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実店舗も展開するEC事業者の中には、ネットから実店舗、あるいは実店舗からネットに送客するO2O、複数のさらにすべてのチャネルを連携するオムニチャネルが推進されてきました。

次のマーケティング戦略として、特に海外企業を筆頭に「ユニファイドコマース」と呼ばれる手法が注目されています。

本記事ではユニファイドコマースとは何か、実例と共に解説します。

 

ユニファイドコマースとは?オムニチャネルとの違い

注目を浴びるユニファイドコマースについて、オムニチャネルやOMOとの違いに触れながら、意味を解説します。

2021年のトレンドとしてのユニファイドコマース

ユニファイドコマースとは、顧客のオンラインやオフライン上のさまざまな購買行動データを用いて、パーソナライズされた顧客体験やサービスを提供することです。ユニファイドコマースに注目が集まる背景として、人口減少と消費行動の変化が挙げられます。

人口が増加傾向にある時代では、売上を向上させるには店舗数を増加させる手段が有効でした。しかし、人口が減少傾向にある現代では、やみくもな拡大はオーバーストア(店舗過剰)を生み出してしまいます。

さらに、新型コロナウイルス拡大の影響で消費行動が大きく変わっている今、それぞれの顧客を大切にすることが重要視されています。つまり、顧客について深く理解し接客を丁寧にしなければ、もはや選ばれなくなるということです。

マーガレットハウエルやナノ・ユニバースといった人気ブランドを展開するTSIホールディングスは、いち早く時代の変化に対応し、店舗やECサイトを問わず顧客データを統合しました。統合したデータを活用し、適切なOne To Oneサービスを提供するユニファイドコマースを取り入れています。

オムニチャネルやOMOとの違い/ユーザー体験の質向上に注力

ユニファイドコマースと類似した用語として、オムニチャネルとOMOがあります。

オムニチャネルとOMOは、どちらもオンラインとオフラインのシームレスな購入体験を提供するという点が共通しています。しかし、何に主軸を置いているかという点で異なる特徴があります。

まずオムニチャネルの主軸は、販売窓口です。実店舗やECサイトといったあらゆる販売窓口が連携していて、ECで購入した商品を店舗で受け取れるだけでなく、逆も可能です。窓口がどのチャネルであっても、顧客は同じ商品にたどり着き購入や受け取りまで完了できます。

また、OMOはオンラインを軸としながら、オフラインでの消費行動を紐づけるマーケティング手法です。

多くの企業はオムニチャネルやOMOをマーケティング手段として実践し、顧客にとって都合のいいタイミングや方法で購入できる機会を提供しています。ユニファイドコマースは、この仕組みにおいてユーザー体験の質をさらに向上させることを目的としている点が特徴です。

オンライン接客で60%が購買、ユニファイドコマースの成功例

オンラインとオフラインをシームレスにつなげ、すべてのチャネルとプロセスを文字通り「統合」(ユニファイド)して、顧客に対してより良い購買体験を提供する「ユニファイドコマース」の、成功例を紹介します。

 

オーストラリアのアパレル企業「Cue Clothing」の販売戦略

オリジナルブランドを展開するオーストラリアのアパレル企業「Cue Clothing」では、質の高い購買体験を顧客に提供するために、いち早くユニファイドコマース実現に向けた取り組みを始めました。

同社は、オンラインで購入した商品の実店舗のでの受け取りや後払いにも対応し、顧客にすべてのチャネルを横断し在庫検索ができる機能を提供しています。さらに、実店舗から顧客が指定した場所への配達や、実店舗から数時間以内の配送まで承っています。

上記機能は、8つのオンラインショップと240か所以上の実店舗といった、すべてのチャネルやシステムを横断して使用可能です。

Zoom上でのオンライン接客

Cue Clothingでは、自宅にいる顧客と実店舗のスタイリストをZoomでつなぎ、ファッションに関する相談も受けています。

スタイリストは、顧客が過去に購入したアイテムや情報を参考にしながら個別のアドバイスができ、ロイヤルカスタマー創出に貢献しています。

ZOOMでアップセルやクロスセルを提案することで、オンライン接客の60%以上が購買につながりました。

日本のTSIホールディングスもユニファイドコマースに着手

前出のTSIホールディングスでは、イギリスのHero Towers Limited提供の「HERO」という対話ツールを導入すると報告しています。

これはZoomの代わりに使える会話アプリで、顧客はビデオ、テキスト、チャットを使ってスタッフと話せます。例えば、在庫確認といった問い合わせなどで活用可能です。

HEROはナイキやリーバイスも導入している人気のツールで、9か国語に対応し世界のアパレル業界で広く活用されています。

日本国内の販売窓口であるトランスコスモスによると、実店舗スタッフがHEROでオンライン接客をすればECサイトの平均コンバージョンは10倍、平均購入金額も140%向上したと報告があることから、効果が期待されます。

 

ユニファイドコマースを導入・成功させるには

ユニファイドコマースを自社ECや店舗でどのように取り入ればいいか、解説します。

ECから店舗・店舗からECへとつながる導線の創出

オムニチャネルの特徴にもあるような、ECサイトから購入した商品を実店舗で受け取り、顧客が望めばその逆の選択もできる導線を作ることが大切です。

例えば、アパレルブランドの「ナノ・ユニバース」では、ECサイトで商品を購入する際「このまま商品を購入する」または「店舗で試着してから購入する」のどちらかを選択できます。

「店舗で試着」を選択すると、来店を促すことができ新たな接点を創出できます。

顧客情報を活用し一人ひとりにあった提案

ユニファイドコマースでは、オムニチャネルのように購入体験の利便性を高めるだけでなく、「パーソナライズした体験」が重要です。

そのために、顧客の購入履歴、検索履歴、試着情報などすべてのチャネルでこれまで蓄積したデータを統合し、分析します。そこから導き出された自分にぴったりのサービスや商品が提案されると、顧客は最適なショッピングができるようになります。

つまり、一人ひとりにあった提案が実現でき、売上アップだけでなく、顧客満足度の向上やロイヤルカスタマーの創出に貢献できます。

「人間味」を取り入れて、顧客に安心感を与える

ユニファイドコマースはデータの統合や分析が重要となりますが、顧客によっては機械的に対応されることに抵抗を感じる人もいます。

従って、すべての接客をシステムによる自動分析や自動メッセージ配信に頼るのではなく、上記で解説した実店舗にいるスタイリストとオンラインで対話するなど、人間味を加えることも大切です。

顧客体験の質を高めるユニファイドコマース

ユニファイドコマースは、複雑化する顧客の購買体験の質を高めるために欠かせないマーケティング手法です。

今後は、「買い物がしやすい」という利便性だけでなく、「特別感がある」というようなパーソナライズされた購買体験に注力する必要があります。

少子化や購買活動の変化が著しい現代の市場で生き残るためには、ユニファイドコマースへの取り組みが重要だといえます。

<参考>

 

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