購買行動に影響を受けるインフルエンサーからの情報源は、男性YouTube、女性はInstagram【ソーシャルコマース定点調査】
グリーの100%子会社でデータマーケティング支援のGlossom(グロッサム)は、消費者の購買行動におけるSNSやインフルエンサーの影響度合いやその内容を時系列に分析する「ソーシャルコマースに関する定点調査2021」を実施した。
購入商材を知るきっかけがSNSである割合を商材ごとについて見ると、女性では日用品、食料品、化粧品などの非耐久消費財の割合が高く、15-19歳と20代の若年男性ではゲーム・アプリの割合が高い。性年代に対して日常ニーズがある商材では、SNSを起点とする購買行動が一般的になっている。
商品・サービスの購入の際に知るきっかけとなる情報源は、若年層ではSNSでの発信内容を参考にする割合が高い。特に15-19歳、20代、30代の若年層女性ではインフルエンサーからの情報発信を情報源としている。
インフルエンサーが発信している内容に影響を受けるSNSの内訳を見ると、女性ではすべての年代でInstagramが最も高く、特に若年層でその傾向が顕著だ。男性は女性よりもYouTubeからの情報取得の割合が全年代で高い。女性の15-19歳ではTikTokからの情報取得の割合も高くなっている。
商品・サービスを購入する際に影響を受けるインフルエンサーの発信内容については全年代において商品のレビューが最も高く、女性では次いでライフスタイルや食事に関する投稿から影響を受ける割合が高い。
インフルエンサーが発信する内容のうち、通常投稿とPR投稿から影響を受ける度合いに関しては、すべての年代で「PR投稿と通常投稿の両方から影響を受ける」が最も高くなっている。女性は年齢が上がるにつれて通常投稿のみから影響を受ける割合が上昇している。
インフルエンサーに影響を受ける理由としては、商品の「使用感や使用例、口コミなどの情報を得ることができるから」という理由の割合が高い。インフルエンサーという第三者を通して商品やサービスの理解を深める行動が見られる。
また、15-19歳、20代では「そのインフルエンサーが好き、信頼しているから」といった理由の割合も高く、投稿内容にかかわらずインフルエンサーへの信頼度、共感度の高さから情報を得ていると考えられる。
SNSにおいてインフルエンサーの発信内容から影響を受けた後の行動としては、「インターネットで検索する」割合が最も高く、次いで「SNS内でさらに検索する」が高かった。
商材別では自動車・バイク、住居などの耐久消費財では企業・ブランドのホームページを見る割合も高く、金額が高く検討期間が長い商品ほど参照する情報源の数が多い傾向にある。使用感や使用方法が重視される傾向にある化粧品では、SNSでさらに比較する割合が他商材と比較して高くなっている。
調査概要
- 調査対象:日本全国に在住のスマートフォンを所持する10代~70代の男女
- 回答者数:1万人
- 調査方法:インターネットによるアンケート調査
- 調査時期:2021年11月9~11日
- 標本構成:男性4948人、女性5052人