森野 誠之 2022/6/14 8:00

サイトのどこを見ても「お得」「安い」が出てくるSHEIN(シーイン)。その成り立ちとユーザー層、プロモーションについての記事があったので紹介します。

近頃なにかと話題のECサイトの利用者層

アメリカ発(中国発とも?)ファストファッションEC「SHEIN」、その世界を凌駕するモデルはどのように生まれたか | BRIDGE
https://thebridge.jp/2022/06/how-shein-became-chinas-tiktok-for-e-commerce

SHEINは、中国に拠点を置くファストファッションのオンライン企業で、洋服からアクセサリー、靴まで、激安価格で世界中に販売している。女性をターゲットにしたプラットフォームとしてスタートしたこのサイトは、現在では子供や男性向けの品揃えを増やしている。

みなさん「SHEIN(シーイン)」はご存じでしょうか? 最近急激に話題になっているECサイトです。私の周りでもここで買い物をする人がちらほらいます。海外のECサイトなのでところどころ日本語がおかしなところもあるものの、なにしろ商品が安いので買う人が増えているんですよね。

超安い価格で大きな多様性を実現 …… SHEINの商品は驚くほど安く、概ね20米ドル以下であり、ZARA、ASOS、H&M、Boohoo といった競合の商品が相対的に高く見えるほどだ。さらに、このプラットフォームでは、常時約60万点の商品が販売されている。また、デザインからデリバリまでのリードタイムを5〜7日と短くしたことも、競合を圧倒している。ロイターの報道によると、同社は設計から生産まで3日という、より短い納期を目指している。ZARAの衣料品が約3週間かかるのと比較すれば、SHEINの魅力は明らかだろう。

SHEIN
SHEIN
https://jp.shein.com/ からキャプチャ

タイムセールとはいえTシャツが数百円で買えてしまうってすごくないですか? そりゃ売れますよね。他にもとにかくお得・安いという訴求がすごいです。どこを押してもお得な情報のページに行くんじゃないかと思えるほどです。

革新的ビジネスモデルでファストファッションの黒船に?「SHEIN」ユーザー急増の理由を探る | マナミナ
https://manamina.valuesccg.com/articles/1812

これだけ安いと若い人たちが買うのかなと思いきや、「30代が18.4%、40代が22.9%、そして50代以上が42.4%と全体の約半数を占めている」とのこと。これは意外。

SHEIN(Webサイト)ユーザー 年代構成
SHEIN(Webサイト)ユーザー 年代構成
(集計期間:2021年5月~2022年4月、デバイス:PC&スマートフォン)
https://manamina.valuesccg.com/articles/1812から編集部でキャプチャ

「世帯年収は400万円未満の層でネット利用者全体と比べても最も多い」という結果になっていて、こちらは商品の価格帯からしても納得ですよね。

SHEIN(Webサイト)ユーザー 世帯年収
SHEIN(Webサイト)ユーザー 世帯年収
(集計期間:2021年5月~2022年4月、デバイス:PC&スマートフォン)
https://manamina.valuesccg.com/articles/1812から編集部でキャプチャ

実際にSHEINのサイトを見ても、デジタルが苦手な方でも対応しやすいよう会員登録が簡略化されていたり、支払い方法がクレジット以外にコンビニ払いなどが用意されていたり、購入までの導線が比較的親切な印象でした。さらに季節の折には、毎回大型の割引企画が用意され、さらにお得に購入ができるのです。

安いだけではなく使い勝手も工夫されています。まだまだ伸びそうな気配のSHEIN。商品がかぶっている場合はかなりの脅威ですよね。ネットの世界は急に強力なライバルが現れますので、日ごろから情報収集が欠かせません。

関連リンク

今週の要チェック記事

Pinterest アドとは?設定方法、注意事項、実際に配信してみた上での所感についても解説 | PPC-LOG
https://ppc-log.com/pinterest-advertising/7345/

Pinterest アドを配信する上で注意したい15のポイント| PPC-LOG
https://ppc-log.com/pinterest-advertising/7427/

Pinterestアドについての詳しい記事がありました。これから出稿してみようという人は参考に。

Brand Protection Report | amazon
https://brandservices.amazon.co.jp/progressreport

「40億件以上の悪質な出品を事前に阻止」「250万件以上の悪質業者による新規出品アカウントの開設を2021年に阻止」したそうです。すごい。

家計消費状況調査 ネットショッピングの状況について(二人以上の世帯) | 総務省統計局
https://www.stat.go.jp/data/joukyou/pdf/n_joukyo.pdf

旅行関係が急増中。となるとそれに関連したものも伸びますよね。

月曜日は4年連続で最も人気のある「購買」曜日、一方人気が最も低いのは日曜日 | eコマースコンバージョンラボ
https://ecclab.empowershop.co.jp/archives/76964

海外のデータですがなんかわかりますよね。気が重い月曜日に買い物でストレス発散。

EC利用者1000人に聞いた「購買行動に影響を与えるデジタルマーケティング」【消費者調査まとめ】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9860

こちらも海外のデータ。依然としてメールが強いようです。

地元の「おいしい」を届けたい!移動販売30年・老舗パン屋の挑戦 | BASE U
https://baseu.jp/25285

30年もパンの移動販売を続けてきた人でもすぐに使えてしまうのがBASEの良いところ。

丸亀製麺ユーザーが、他の店を利用するのはどんなとき? 競合はなんとマクドナルド | ITmedia ビジネスオンライン
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2206/09/news050.html

香川、徳島あたりかよほどのうどん好きでない限りは、そんなに頻繁に食べませんからね。となるとこの結果も納得。

【後発店舗の運営戦略 #3】ライバルに埋もれない表現 | ECコンサル坂本のブログ「ECバカ一代」
https://www.commerce-design.net/blog/archives/5411

「みんなに好かれる」ことを諦める必要があります。と書かれています。全方向を見るのは大手の戦略ですよね。

今週の名言

「力あるから安心感」“マッチョだらけ”の介護施設 業界に旋風起こす…実業団設立で人材続々【愛知発】 | FNNプライムオンライン
https://www.fnn.jp/articles/-/365721

「介護の仕事って素敵ですよ」って推すより、「楽しい会社が介護やっていますよ」の方がいいんだろうなって。まだまだ福祉の会社、ちょっとした工夫でどれだけでも可能性あるって思っています

職の良さを推すよりも会社のことを推す。確かに楽しい会社であれば職は問わない人も多そうですよね。楽しい会社に入ってその職が好きになることもあるでしょうし。やはり「楽しさ」はどんな業界でも重要ですね。

筆者出版情報

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価格 2,200円+税

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