森野 誠之[執筆] 1/10 8:00

なんといっても「ChatGPT」に代表される生成AIが話題になった2023年。2024年もその傾向は続きそうです。cookie規制で自社データも重要度が増してきます。広告を含めた集客に関しては頭の切り替えが必要ですね。

2023年の展望はどうだった?

2022年のEC業界振り返り&2023年に起きそうなこと【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/10512

2023年1月に私が書いた予想というか展望というか、「こうなりそう」というのを最初に。

「法規制」「原材料・物価高」「ポイント」「CtoC」が中心のキーワードで、「AI」「メタバース」「越境EC」「GA4」「タイパ」あたりも話題になりそうです。

値上げはせざるを得ないので、従業員さんたちの賃金を増やすことも考えて価格を決めていきましょう。ポイント付与ではモールには勝てないのでお得感で勝負です。

いずれにしても、変化の激しい年になりそうなので、業務の整理、マニュアルや資料のデータ化などDXを進めておかないと対応しきれません。売ることよりも組織強化に注力を。「タイパ」の流れは止まらないので、じっくり説明するところと、ぱっと見でのわかりやすさを使い分けることになりそうです。

消費者の可処分時間の奪い合いになるのは間違いないので、リアルとネットの接点の維持を意識しましょう。

ほぼこんな感じの1年でしたね。ステマ規制はありましたし、値上げはまだまだ続きそうですし、AIもメタバースも「GA4」もそれなりに話題になりました。AIを使いこなそうとすると元のデータがきちんとしていないといけませんので、DXを進めて整理していた企業は動きが速かった印象があります。リアル回帰も顕著でしたね。ECの売り上げが落ちた人も多かったのでは。

【1月】楽天が2024年に「配送品質向上制度」を導入すると発表

「楽天市場」、「配送認定ラベル」を2024年導入 配送日で商品を選びたい顧客ニーズに対応 | 日本ネット経済新聞
https://netkeizai.com/articles/detail/7959

認定基準は、「店舗基準」と「商品基準」の大きく2つから構成されている。「店舗基準」「商品基準」を共に満たす商品において、認定ラベルを表示する。

「店舗基準」の案では、①納期遵守率96%以上 ②6日以内お届け件数比率80%以上 ③出荷件数が月100件以上 ④共通の送料込みラインの導入――などの基準を検討している。

Amazonに負けない配送を作るために、楽天が「配送品質向上制度」を発表しました。発表から1年くらい経過して準備しているショップも多いと思いますが、「『RSL(楽天スーパーロジスティクス)』に預けられない商品をどうするのか?」という問題も残っています。「物流2024年問題」と相まって2024年は難しい対応を迫られそうです。

物価高、景表法、SEOの新しい考え方である「EEAT」なども話題になった1月でした。

【1月の主なニュース】

【2月】「Yahoo!ショッピング」、ポイント戦略転換で「売れない」状況に

ヤフー、ポイント戦略大転換の反響は? 日曜日の高還元施策の廃止に「売れない」の声 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/10622

影響は非常に大きい。もともとポイントが付く日でないと売れないモールだったのに、ここまでポイントが付かなくなるとユーザーにとってのメリットがなくなるのではないか。ヤフーにおける商売自体を考え直さなければいけない。

これは実際に私も似たようなことを聞きました。「とにかく売れなくなってしまった」と。ZHDとヤフーLINEが合併する影響もありましたし、「Yahoo!ショッピング」にとっては厳しい2023年でした。その一方で楽天とAmazonは順調な伸び。引き続き法規制と物流問題も。

【2月の主なニュース】

【3月】「ChatGPT」を利用したEC支援サービスが広がる

GMOペパボ、3つのEC関連サービスにて「ChatGPT」APIを活用した機能を提供 | ASCII.jp
https://ascii.jp/elem/000/004/129/4129551/

iOSアプリ上の商品設定の画面よりカラーミーAIアシスタント(β)のアイコンをタップするだけで、最短10秒程度でユーザーが登録している商品情報をもとにAIがSNS投稿用の宣伝文章を作成。また、最適なキーワードやハッシュタグ・絵文字を含んだ文章が生成されるため、ユーザーはより効果的な投稿を行なえるだけでなく、SNS投稿のためのリサーチ時間も削減できる。

ChatGPTによる革新的な開発: 全工程をChatGPTが主導し、AI商品説明文生成機能を2.5日間で実現 | EC-GAIN
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000035743.html

ChatGPTは、機械学習技術を用いて、商品の特徴を理解し、簡潔で魅力的な商品説明文を自動生成することができます。

この機能により、ブランドやクリエイターは、高品質な商品説明文を短時間で作成することができるようになり、商品の魅力をより効果的に伝えることができます。

今では多くの人が業務に利用している「ChatGPT」。3月の時点ではまだまだ珍しくて、「自動で説明文を作ってくれるのはすごい!」という状況でした。2024年もますますAIが進化すると思いますので、取り残されないようにしたいですね。悪徳商法も依然として多く、「ゆっくり」が注目された3月。

【3月の主なニュース】

【4月】なくならない悪質商法とクレカ不正利用

注意!ネットの定期購入 規制強化なのにトラブル急増 | NHK解説委員室
https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/700/482269.html

増えていているのは、「特別割引クーポン」を使ったら、知らないうちに契約内容が変わっていた。それから、「いつでも解約可能」とあるのに解約できない。というトラブルだということです。

その「¥」表示は本当に日本円の表示ですか?-通貨をよく確認しないと約20倍の価格になってしまうため要注意!! | 国民生活センター
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20230419_2.html

カリグラフィー(欧文の文字を美しく書く技法)のガイドブックなどをインターネット上で販売する「Calli-Calli」について、「『¥』表示を見てクレジットカード決済で申し込んだところ、日本円(JPY)ではなく、中国人民元(CNY)で決済され、約20倍の価格で購入したことになっていた」との相談が複数寄せられています。

クレカ不正利用の被害額は436億円、ECなど非対面取引の番号登用被害は411億円 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/10836

一般社団法人日本クレジット協会が実施しているクレジットカード発行不正利用被害実態調査によると、2022年通年の不正利用被害額は436億700万円(前年比32.3%増)に達した。被害額は過去最大。

法規制されたにもかかわらず、逆に巧妙化してしまったのが定期購入。よーく見ないとわからない注意書きなどは依然として多いです。\マークの件も同じく。クレカの不正利用被害は拡大しているので、被害にあった人も多いのでは? 「ネット通販が怖い」と思われてしまうと業界自体に影響があるので、こういったのは無くなってほしいですね。

Amazonが600万点以上の模倣品に対処していて、「Yahoo!ショッピング」の落ち込みが大きいことがわかった4月でした。

【4月の主なニュース】

【5月】「Temu(ティームー)」が登場。圧倒的急成長を遂げる

開始からたった半年!あのシーインをあっさり抜き去った中国の最強EC「Temu」とは何か? | ダイヤモンド・チェーンストアオンライン
https://diamond-rm.net/management/businessplan/442533/

Temuは昨年9月から米国での事業を始めたばかりだ。それにもかかわらず、ウォールストリートジャーナル(The Wall Street Journal)が5月に報道した記事「Fashion Giant Shein Raises $2 Billion but Lowers Valuation by a Third」によれば、アプリのアクティブユーザー数でシーインを追い抜いたという。同メディアが示すグラフによればこの半年でシーインはアクティブユーザー数を500万人ほど増やした一方で、Temuは2700万人以上をゼロから集めて抜き去ったことになる。

「『SHEIN(シーイン)』が安い!」と話題になっているうちに新たなモンスターが登場しました。それが「Temu」です。このころは「『SHEIN』と何が違うの? まだまだ小さいんでしょ?」といった感じでしたが、今では肩を並べるようになっていますね。ほんの数年でとんでもなく成長してしまう中国のビジネスは脅威です。

「楽天市場」のSKU対応が引き続く難しくて、「ChatGPT」の使い方がわかってきた5月。

【5月の主なニュース】

  • 【楽天店舗必見】「楽天SKUプロジェクト」に対応できていますか? 新たな店舗管理のポイントまとめ | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/10901
  • Shopify、世界経済に与えたインパクトをまとめた調査「Shopify Entrepreneurship Index」ベータ版を発表 | コマースピック
    https://www.commercepick.com/archives/35159
  • 今話題のChatGPT ECビジネス成長に寄与する使い方は?基礎知識からリスクまで網羅的に解説 | ECzine
    https://eczine.jp/article/detail/12702
  • 楽天、1Qの国内EC流通総額は12.2%増の1.4兆円 三木谷社長「他社は苦戦、われわれは好調」 | 日本ネット経済新聞
    https://netkeizai.com/articles/detail/8754?
  • ヤマト運輸、宅配便の2023年度平均単価は4.7%上昇の見込み。「法人顧客に対しても、(値上げの)交渉を進めている」 | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/10948

【6月】「送料無料」表示の見直しが始まる

「送料無料」表示の見直しを求める政府の方針とは? 過去には経産省幹部が「送料は当社負担という表現に」と業界に要請 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/11025

「送料無料」表示の見直しについては、以前から課題にあがっていた。政府が2013年に閣議決定した「総合物流施策大綱(2013-2017)」では、送料無料記載にまつわる問題として、「送料無料と銘打った商品の販売が広く行われ、消費者が物流コストを正しく認識しづらい状況にある」と指摘。

こちらの議論がどうなったかは皆さんご存じですよね。2024年問題の本質ではない部分ではありますが、一般消費者のイメージが「送料無料」になってしまうのも問題。「送料当社負担」などを心がけたいところ。2024年はこの表現が広がるでしょうか?

ヤマト運輸が「ネコポス」を順次終了、「Yahoo!ショッピング」が「原則1社1店舗」を検討するなどの動きもありましたね。

【6月の主なニュース】

【7月】「GA4」が本格稼働。戸惑いも多く

自社ECで役立つGA4の基礎と活用法とは? UAとの違い、注意点、レポートの活用法などを運営堂の森野氏が解説! | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/11151

ECサイトにおけるタグの設置の場合、ASPの主要なカートであればGA4の測定IDを入れるだけで計測できる機能が実装されているので、その機能を使うようにしましょう。

独自のイベントを作りたい時は、Googleタグマネージャーを設定する必要があります。ECサイトでこの設定は少し難しいため、上述のようにカートの機能を活用するのが一番良いでしょう。

GA4導入のはじめの一歩!ネットショップが、やっておくべき4つの初期設定 | BASE U
https://baseu.jp/29921

GA4を活用するさい、おすすめの初期設定は、以下の4つです。

  1. 除外する参照のリストの登録
  2. データ収集のGoogle シグナルの有効化
  3. データ保持の期間変更
  4. GA4とGoogle Search Console との連携

とくに、3つ目の「データ保持」は、未設定だとのちのち困ることになるので、要注意です。

ついに本格稼働となった「GA4」。切り替わった2023年7月時点ではその変貌ぶりに面食らった人も多いのでは? かなり癖のあるツールですし、現在も進化中なので対応に困りますよね。改善点を見つけようとするのではなくて、決まりきった数字を取るところから始めましょう。ここができれば機械学習機能なども使えるようになってくるはず。

送料無料よりも実は気持ちの面が売り上げに与える影響が大きいこと、Amazonが着実に配送網を整えていることがわかった7月。

【7月の主なニュース】

【8月】「Shopify」に「Sidekick」というAIアシスタント導入

【超速報】Shopify Editions Summer ’23で公開された主要トピックを解説【2023年版】 | Shopify 日本
https://www.shopify.com/jp/blog/editions-summer23_jp

今回のAIに関しては、大きく分けて3つの役割を果たしてくれるかなと感じてます。1つはUI/UXを含むデザイン、もうひとつはCS(カスタマーサクセス)、もう1つはマーケティングの効率化です。デザインの部分に関しては、デモ動画では商品ページで『夏色の感じを出して』と言えば一瞬で夏色のページができたじゃないですか。これはデザイナーの効率化につながり、リソースをもっと有効に使えます。2つ目のCSに関しては、メールの返信やShopify Inboxでのチャット機能における自動返信の効率化ができる。3つ目としては、マーケティングのところで、これもデモンストレーションにありましたが、「CV(成約)につながる効果的な割引施策を考えて」とプロンプトを書くと何パターンか割引の実例を出してくれたじゃないですか。(水野氏)

ShopifyがどんどんAIを導入していくという発表がありました。引用文にある通り、さまざまな業務を効率化してくれます。このときは半信半疑の人もいたかもしれませんが、今では当たり前に使っているような機能もあります。「Shopify」の進化についていければECの進化にもついていけるので、頑張っていきたいところ。

ヤフーから小澤社長が退任、「楽天市場」の「配送認定ラベル」が検索順位決定の要素になることがわかった8月。

【8月の主なニュース】

【9月】BtoC-EC市場規模は22.7兆円

電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました | METI/経済産業省
https://www.meti.go.jp/press/2023/08/20230831002/20230831002.html

令和4年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、22.7兆円(前年20.7兆円、前々年19.3兆円、前年比9.91%増)に拡大しています。また、令和4年の日本国内のBtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模は420.2兆円(前年372.7兆円、前々年334.9兆円、前年比12.8%増)に増加しました。

また、EC化率※1は、BtoC-ECで9.13%(前年比0.35ポイント増)、BtoB-ECで37.5%(前年比1.9ポイント増)と増加傾向にあり、商取引の電子化が引き続き進展しています。

国土交通省、令和4年度 宅配便・メール便取扱実績を発表 宅配便取扱個数は前年度比1.1%増、メール便は5.9%減少 | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/40337

〇令和4年度の宅配便取扱個数は、50 億588 万個で、前年度と比較して5265 万個・約1.1%の増加となった。
〇令和4年度のメール便取扱冊数は、40 億3223 万冊で、前年度と比較して2 億5490 万冊・約5.9%の減少となった。

統計データが2つ出ました。BtoC-EC市場規模はコロナの影響で伸びるのは当然。気にしないといけないのは、2024年夏ごろに出てくるであろう2023年の数字ですね。宅配便は依然として増加、メール便は減少ということでヤマト運輸さんが「ネコポス」をやめるのもわかります。

「メルカリShops」で越境ECができるようになって、MakeShopではアプリが使えるようになった9月。

【9月の主なニュース】

【10月】ECでのAI活用法が見えてきました

【ECとAIの未来】坂本さんの接客・業務視点、河野さんのブランド視点から見えたものとは【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/11463

接客用AIの進化では、消費者の行動習慣の変化、ECモールのAIの実装、中小EC事業者の対策を議論しています。業務用AIの進化では、EC事業者向けのAIツールの増加やその活用方法について触れています。

生成AIの活用がECサイトのUI/UXを根本的に変える可能性があるとし、生成AIを活用するには過去のデータを有効に使用することが重要であると指摘。ブランドは信用の獲得が生き残る手段であり、AIを活用して客観的な判断を下すことが大切であると述べました。

ECでのAI活用法がわかってきました。とにかくAIを使っている人はそれによって自身もAI対応の人間になっていきますので、そんな人たちの意見は近い将来を表しているんだと思います。業務を楽にしてくれるAIを活用するのか、AIが活用できるような自社データを用意するのか、どちらにするのか早めに決めないといけないですね。

2024年のヒット予想が「QRコード決済」で、事業者からは「送料無料見直し」の効果が懐疑的という意見が出た10月。

【10月の主なニュース】

【11月】BASEが格安カートからのイメージチェンジをめざす

グロースプラン料金改定と新機能の大幅拡充に関するお知らせ | BASE
https://product.thebase.com/price

BASEの2つのプラン、スタンダードプランとグロースプランのうち、 グロースプランの月額費用のみ、4,980円→16,580円 ※1に料金改定いたします。ショップの売上規模が大きくなっても使いやすい料金体系を維持するために、グロースプランの決済手数料はそのままで、固定費(月額費用)のみを改定させていただきます。

グロースプランの決済手数料 2.9%※2と月額費用無料のスタンダードプランに変更はありません。

「とりあえず『BASE』でネットショップを作る」というイメージは定着してきたものの、売れてくると卒業するショップが多かったのも事実です。その対策のためのグロースプランの料金改定かなと思っています。カートの引っ越しはリスクが大きいですし、いわゆるASPカートのように機能が豊富で自由度が高いものになっていけばいいですからね。オーナーズ調査の結果は2023年もあまり変わっていないので、2024年の結果で料金改定がどれくらい影響しているのか見ておきたいですね。

「Yahoo!ショッピング」で販促関連の動きがあって、スクロール360さんが大手モール対応の配送サービスをリリースしました。

【11月の主なニュース】

【12月】「送料無料」表示規制見送り。解約料が問題になりそう

消費者庁、「送料無料」表示の規制見送り。「送料当社負担」「〇〇円(送料込み)」などへの自主的な見直しを求める | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/11731

ECサイトなどで「送料として商品価格以外価格の追加負担を求めない」旨を表示する場合、通販・EC事業者などは表示についての説明責任があると指摘。「関係事業者などに送料表示の見直しを促すとともに、従業者の自主的な取り組み状況を注視していく」との方針を示した。

「解約料」のあるべき姿を議論 価格戦略とも密接…消費者庁が研究会 | AdverTimes.
https://www.advertimes.com/20231211/article442697/

消費者庁は12月11日、「解約料の実態に関する研究会」の初会合を開催した。月1回の開催で、約1年程度の期間を想定する。

契約解除時などに消費者が支払う、いわゆる「解約料」の実態把握のほか、不当な解約料の条件や「解約料」にまつわる消費者トラブルを減らす方策を探る。

「送料無料」表示問題は自主規制に。この記事のまとめを読んでいただければ、なんでこうなったのかはわかりますね。2024年問題の本質をもう少し議論してほしかったと思います。そして、新たに「解約料」が問題になってきました。BtoCはもちろんBtoBでも解約トラブルは多いので、またもや規制になるかもしれないです。

「葉書」の料金が値上げになって、「Yahoo!ショッピング」が反転攻勢に転じた12月でした。

【12月の主なニュース】

2024年の予測

今年は「物流2024年問題」が話題になるのは間違いなさそうです。「人手不足」「物価高」「AI」「リテールメディア」「LINEヤフー」あたりも注目キーワードです。売り上げが上がっても物流の問題で配送できない、人がいなくて対応できない、物価が上がって利益が出ないというのは想像できます。

AIに関しては使わないことには理解できませんので、まずはどんどん使って時代の流れに対応しましょう。「リテールメディア」は小売業者のファーストパーティーデータとあわせて考えましょう。「LINEヤフー」は「Yahoo!ショッピング」ともかかわってきますし、広告ともかかわってきますからね。

AIを使った業務の効率化、自社データ=ファーストパーティーデータの活用、LINEヤフー、Google、Microsoftなどの大企業の動き、この3つがポイントだと思いますので、目先のEC業務以外にも目を向けるようにしましょう。

今週の名言

東スポが「餃子」「からあげ」「ポテチ」を売る新聞社に…57歳「新社長」に聞く、読者を元気にさせるビジネスの秘訣(全文) | デイリー新潮
https://www.dailyshincho.jp/article/2024/01031044/?all=1

一番大切なことは、コンテンツ作りに関しては絶対に手を抜いてはいけないことだと思います。しっかりした記事を書くためには時間も、場合によってはお金もかかるでしょう。その努力を惜しんではいけないのです。写真も同様です。

ECもコンテンツ作りが大切なのは同じですね。自社が発信するコンテンツでユーザーを集めてデータも集めることがこれからの強みになります。集客はコンテンツから。

筆者出版情報

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森野誠之 著
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発売日 2021年10月15日
価格 2,200円+税

この連載の筆者 森野誠之氏の著書が翔泳社から発売されました。小さな会社の“ひとり担当者”が、未経験、低予算、独学でホームページのリニューアルからウェブマーケティングまでを成功させるための指南書です。電子版、オンデマンド印刷版ともにAmazonで発売中です!

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