池田真也 2018/11/27 10:00

楽天は11月26日、楽天市場の2億点を超える購買データとSNSなどの外部トレンドデータをもとにした人気商品「楽天市場ヒット番付2018」を発表した。本年度は東西10個のトレンドを選出、東西の横綱には「スポーツ特需」と「懐古消費」が選ばれた。

東西に分けて10個のトレンドを発表

スポーツ特需の背景には、平昌五輪、サッカーワールドカップ、野球など、日本のスポーツ選手の活躍がある。スポーツ観戦のための有機ELテレビ、関連するスポーツ用品や選手が使うアイテムが人気だった。女子スピードスケート選手のトレーニングで注目された「一本歯下駄」が売れたほか、フィギュアスケートのザギトワ選手にプレゼントされた「秋田犬」にちなんだ秋田犬グッズは、前年同期比(2018年1月1日~9月30日比較)で3倍以上に売り上げを伸ばしている。

また、「平成最後の○○」が話題となった2018年は、「90年代ファッション」「タピオカ」「レトロ調理家電」など、過去を懐かしむような商品、ブランドの復刻商品が人気を集めた。

その他にも、猛暑特需、クリアグッズ、時短を進化させた「時産(忙しいなかで時間を生み出す)」、eスポーツ(ゲーミング○○商品)などの関連商品の売り上げが人気だった。

スポーツ特需で有機ELテレビや秋田犬グッズが人気。
男女で異なる時短ニーズ。女性の間では効率化して時間を生み出す「時産」が新しいトレンドに。2019年には高機能家電向けのミールキット(料理キット)が流行するとの予測も。

データを分析した楽天市場トレンドハンターの清水淳氏は、消費傾向から2019年の人気アイテムを予測した。

1つ目は、増税前の駆け込み需要。過去の増税のときにも駆け込み需要が生まれており、消費税率の改訂予定の10月には同様の需要が見込まれる。2014年のときには増税の約2か月前から需要が伸び始め、楽天市場では、PCや家電といった大きな買い物のほか、買いだめできる非常食やペット用品の売り上げも伸びたという。

2つ目は、新元号元年の記念需要。2018年は「平成最後の○○」で盛り上がったが、2019年は新元号元年となることから、日本全体を包むお祝いムード・祝い事に関連した消費が伸びると予測した。

2014年の増税と同様であれば、税率引き上げの約2か月前から需要が伸び始める
新元号元年のお祝いムードに乗った消費が伸びると予測。

復刻モデルの登場でG-SHOCKの販売数・単価が3倍以上に

今年は初めて、楽天のフリマアプリ「ラクマ」の人気商品「ラクマヒット番付2018」も発表された。東西の横綱は「リバイバル消費」と「歌姫引退特需」。

ラクマヒット番付2018。

リバイバル消費では、90年代にブームとなったハイテクスニーカーとG-SHOCKの取引価格が上昇している。特にG-SHOCKは、2018年春に35周年モデルが発売されたことで、ラクマでの取引数および単価が大きく伸びている。

歌姫引退特需では、安室奈美恵さんの引退発表後から映像作品やコラボレーショングッズなどの需要が伸び始め、1年で8倍以上の出品規模に成長している。

G-SHOCKの取引数と取引額が急増
安室奈美恵グッズの出品が1年間で8倍に
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