石居 岳 2021/11/4 9:00

Zホールディングスが11月2日に発表した2021年4-9月期(中間期)連結決算によると、ショッピング事業の取扱高は前年同期比9.7%増の7678億円だった。

ショッピング事業の取扱高は、2021年4-6月期(第1四半期)が同0.4%増の3808億円、2021年7-9月期(第2四半期)は同20.8%増の3870億円。

「ショッピング事業」「リユース事業」「サービス・デジタル事業」「アスクルBtoB」「その他」を合算した中間期におけるeコマース取扱高は、同11.3%増の1兆6613億円だった。

Zホールディングス 四半期ベースのeコマース取扱高推移
四半期ベースのeコマース取扱高推移(Zホールディングスが公表したIR資料から編集部がキャプチャ)

物販系eコマースの取扱高は同9.8%増の1兆3768億円。LINEとの統合による各種取扱高の拡大や、Yahooショッピング、PayPayモール、ZOZOTOWNといったECモールの取扱高が順調に推移した。

Zホールディングス 四半期ベースの物販系eコマース取扱高の推移
四半期ベースの物販系eコマース取扱高の推移(Zホールディングスが公表したIR資料から編集部がキャプチャ)

今期のコマース事業は、本質的な価値を磨き込みながら、LINEのアセットを活用した差別化戦略を組み合わせ、取扱高の最大化をめざすことを戦略として掲げている。

Zホールディングス コマース事業の主な戦略
コマース事業の主な戦略(Zホールディングスが公表したIR資料から編集部がキャプチャ)

サービス品質の改善では、効果的な販促キャンペーン、ロイヤリティープログラムの統一を実施。ヤマトホールディングスとの連携で、「優良配送」の実施やフルフィルメントサービスの強化にも取り組んだ。

出前館やアスクルといたグループのアセットを活用。ラストワンマイルの強化も図っている。

LINEを活用した購買体験の提供では、LINE公式アカウントの拡大策を実施、LINEギフトとヤフーとの営業連携を開始した。

LINEギフトは、取扱高と出店ストアともに増加。第2四半期におけるLINEギフトの取扱高は、前年同期と比べ84.3%増。「Yahoo!ショッピング」「PayPayモール」出店ストアへの営業強化によって、LINEギフトへの申し込みストア数は1311件(10月27日現在)となっている。

Zホールディングス LINEギフトについて
LINEギフトについて(Zホールディングスが公表したIR資料から編集部がキャプチャ)
Zホールディングス LINEギフトの利用者属性
LINEギフトの利用者属性(Zホールディングスが公表したIR資料から編集部がキャプチャ)

LINE公式アカウントの拡大施策では、Yahoo!ショッピング、PayPayモール出店企業へのクロスセルが順調に進捗。足元では、友だち登録者数の増加を図っている。今後は、CRM機能の優位性を訴求しながら、メッセージ配信数の増加・アクティブ率の拡大をめざす。

Zホールディングス LINE公式アカウント拡大施策
LINE公式アカウント拡大施策(Zホールディングスが公表したIR資料から編集部がキャプチャ)
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