【ライブコマース調査まとめ】認知は約4割、視聴経験ありは約4%。視聴経験者の商品購入経験率は5割強、視聴意向ありは2割強
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが実施した「ライブコマース」に関する調査によると、認知度は31.9%だった。内訳は「聞いたことがある程度」が20.4%、「知っているが視聴したことはない」が7.6%、「知っており視聴したことがある」は3.9%。
ライブコマース視聴経験者のうち、実際に商品を購入したことがあるユーザーは54.8%と半数以上を占めた。年代別で見ると、20代が66.2%、30代が59.6%。非視聴経験者のうち、ライブコマースの利用意向があるユーザーは19.8%で、「利用意向がない」は80.2%に達した。
ライブコマースを視聴する際のデバイス
スマートフォンが73.7%で、PCが47.0%と続いた。ただし、50代、60代ではPCがスマートフォンを上回った。
視聴したプラットフォーム
YouTubeが68.7%でトップ。Twitter(37.1%)、Instagramと続いている。購入者と非購入者の視聴プラットフォームを比較すると、購入者は「企業の運営するECサイトなどのWeb」よりもTwitterやInstagram、LINE LIVEなど配信プラットフォームの利用率が高かった。
視聴したことのある配信主体
「アパレル企業」が47.4%で最多。「化粧品ブランド企業」が30.5%、「家電量販店」が30.2%で続いた。
企業別では、「BEAMS」(20.3%)、「ビックカメラ」(18.6%)、「エディオン」(17.8%)、「GU」(17.6%)、「ユニクロ」(17.6%)、「ABC-MART」(17.1%)、ヤマダ電機(17.0%)が上位。
総合小売では「Yahoo!ショッピング LIVE」(40.2%)がトップ。「イオン」(34.8%)、「楽天ライブショッピング」(32.1%)、auコマース&ライフの「ライブTV」」(31.3%)、「セブン&アイHLDGS.」(30.4%)が続いた。
ライブコマースを視聴するきっかけ
「登録している媒体からメールで送られるニュース」が49.6%でトップ。「利用しているSNSで見たニュース(広告)」(36.4%)、「企業のウェブサイトでのお知らせ、バナー」が続いている。
視聴の決定要因
「紹介される商品」(39.8%)、「動画を配信している企業」(39.0%)、「紹介されるブランド」(34.6%)が上位だった。
視聴目的は購買行動に直接関係するものが多く、「購入を決めていないが、購入する可能性のある商品について確認するため」(39.4%)「購入を決めている商品について確認、購入するため」(20.7%)が上位となっている。これに「商品を購入する目的というよりは、トレンドなどを知るウィンドウショッピング的な意味合いのため」(17.0%)が続いている。
購入した際のアドバイスや評価の参考度
ライブコマース視聴経験者に対し、通常商品を購入する際、与えられるアドバイスや評価をどの程度参考にするかを聞いたところ、商品購入者と非購入者では異なる結果となった。
商品購入者は「販売する企業のスタッフや店員の、口頭による直接的なアドバイス」が93.3%で最。、「販売する企業のスタッフや店員の記事などによる一般的なアドバイスや評価」(91.8%)、「口コミなどの一般使用者が評価している評価」(87.2%)が続いている。
非購入者は、「口コミなどの一般使用者が評価している評価」が82.7%で最も高く、「販売する企業のスタッフや店員の記事などによる一般的なアドバイスや評価」(78.9%)、「販売する企業のスタッフや店員の、口頭による直接的なアドバイス」(77.5%)の順だった。
ライブコマース、購入の決め手
「商品に詳しいコマーサーの説明内容による安心感」が47.5%、「商品に詳しいコマーサーの出演による安心感」が44.3%。次いで「双方向のコミュニケーションで視聴者側の疑問が解決される安心感」(35.8%)、「ライブ配信による臨場感」(32.3%)だった。
ライブコマース購入経験者のライブコマース評価ポイント
「分かりやすく商品について紹介される点」(45.0%)が最多。「安心感が持てる点」(38.3%)、「便利な点」(37.9%)、「臨場感がある点」(35.1%)なども上位だった。
ライブコマース視聴者の他者推奨経験は55.5%。このうちネット上の推奨が33.3%を占めている。ライブコマース購入経験者では他者推奨経験が79.1%となっており、なかでもネット上の推奨経験は50.4%に達している。
ライブコマースの興味点
ライブコマースの利用経験はないが、利用意向を持っているユーザーにライブコマースの興味点を聞いたところ、「分かりやすく商品について紹介される点(静止画や文字でなく動画である等)」が66.4%でトップだった。次いで、「安心感が持てる点(視聴者の質問にその場で回答され、疑問がすぐに解決される等)」(32.5%)、「商品の信頼感が増す点(商品に詳しい人が説明をする等)」(29.8%)と続いている。
調査概要
- 調査対象:「NTTコム リサーチ」登録モニター
- 調査方法:非公開型インターネットアンケート
- 調査期間:2022年12月7日~2023年1月17日
- 有効回答者数:566人(スクリーニング調査:2万644人)
- 回答者条件:スクリーニング調査の15歳以上の男女。本調査はライブコマース認知者
- 回答者の属性:スクリーニング調査