2023年「母の日」トレンドを予測。商機はGWの「おもたせ」「手土産」需要にあり?

コロナによる行動制限がない2023年の「母の日」。母親に手渡しする人が増えると予測し、手土産を兼ねて母の日の贈り物を選ぶ人が多いと予測される

高野 真維

2023年4月26日 7:30

母の日に特化した情報メディアサイト「母の日.me」を運営するGroovは、3月1日~4月17日におけるネット通販での売上動向から、「2023年母の日」のトレンドを予測した。「母の日」の商流を5つの期間に分類、それぞれの需要や売れ行きを分析している。

インターネット通販における、2023年の母の日ギフト商戦
  1. 4月上旬~中旬の早割商戦
  2. 4月下旬のゴールデンウィーク前商戦
  3. ゴールデンウィーク商戦
  4. 母の日直前の週「空白の1週間」商戦
  5. 母の日当日商戦

「5つの期間」に見る「2023年母の日」商戦

2023年は、ゴールデンウィークに母親とリアルで対面し、「母の日」のプレゼントを直接渡すユーザーが多いと予測。ネット通販による「母の日」ギフトは、「おもたせ」「手土産」として贈る需要が増えると予想している。

2023年の「母の日」は5月14日。2022年の「母の日」は5月8日だったことから、2023年は前年と比べて6日遅い。これにより、2023年の「母の日」はゴールデンウィーク後に「空白の1週間」が生まれる。

2023年の母の日は前年よりも6日遅い(画像は「母の日.me」から編集部がキャプチャ)
6日遅いことを踏まえて「母の日」ギフト商戦は5つの期間に分類した(画像は「母の日.me」から編集部がキャプチャ)

①4月上旬~中旬の早割商戦/動き出しは低調

2022年に比べて6日遅いため、「母の日」ギフトの用意を急がないユーザーが増加。また、2023年4月はコロナによる行動制限がなかったため、消費者は実店舗での買い物、旅行などの外出が増えた。Groovによると、Googleなどの検索ボリュームも低下し、ネット通販での「母の日」ギフトも全体的に低調な推移になったという。

②4月下旬のゴールデンウィーク前商戦/新たなトレンド「おもたせ」「手土産」が増加

母親とリアルで対面する人が増えることにより、4月25日から5月2日にかけて、「ゴールデンウィーク前の『おもたせ』『手土産』の需要が例年よりも多くなる」(Groov)と予想。

ネット通販では、「いますぐお届け」「最短お届け」「お届け日指定可」など、「母の日」の前に送るギフトが選ばれる傾向が強く、直接手渡しできるギフト商品の需要が増えると見込んでいる。

全般的に「フラワーギフト」は、4月末からの出荷に対応できないケースが多いことから、届け日の指定が可能な「スイーツギフト」や「健康ギフト」に人気が集まると見ている。

届け日を指定しやすいギフトの需要が高まると予測(画像は「母の日.me」から編集部がキャプチャ)
届け日を指定しやすいギフトの需要が高まると予測(画像は「母の日.me」から編集部がキャプチャ)

③ゴールデンウィーク商戦/過去最大の落ち込みに?

ゴールデンウィーク期間中のネット通販における「母の日」ギフトは大幅な売上減少となり、2022年に比べて半分程度の売上規模になると予想している。理由は次の通り。

  • 過去3年間はゴールデンウィークが終わりすぐに「母の日」を迎えたため、消費者はゴールデンウィーク期間中に「母の日」ギフトを購入する必要があった。
  • 2023年は「空白の1週間」を挟むことになり、急いで買う必要がない。ゴールデンウィークでの需要は見込めない。
  • コロナによる行動制限がないため、「母の日」に向けたギフト購入はネット通販以外の選択肢がある

④母の日直前の週「空白の1週間」商戦/穏やかな需要

「母の日」直前の週に当たる5月8日~5月12日は、堅実な需要を見込む。5月8日から需要が増え、5月10日がピークになると見ている。Groovは「特にフラワーギフトに売り上げが集中し、『母の日』ギフト商戦らしい1週間になる」と予想している。

一方、コロナ禍での「突発的なギフト特需」は期待できず、「母の日」直前1週間で比較した場合、全体的な流通額は前年実績を下回ると推測している。

⑤母の日当日商戦/eギフト・ソーシャルギフトがピーク

前日および当日は、各種メディアで「母の日」ギフトの露出が増えるため、「思いだし母の日ギフト」「うっかり忘れ母の日ギフト」が例年増加するという。

従前は、前日や当日になって思い出しても、ネット通販ではギフトの到着が「母の日」に間に合わなかった。

近年はeギフトやソーシャルギフトの普及により、SNSなどを通じて「母の日」当日に電子ギフトカードやメッセージを送付し、後日、ギフト商品の現物を届けるスタイルが定着しつつある。

eギフトやソーシャルギフトの場合、「母の日」前日から需要が増え、当日に需要のピークを迎える傾向にある。

また、「『母の日』当日のギフトに遅れてしまっても、最速で贈ることができる」という認識が広まり、これまでにない年代や需要の取り込みに成功しているという。

デジタルギフトのピークは母の日当日と見る(画像は「母の日.me」から編集部がキャプチャ)
デジタルギフトのピークは「母の日」当日と見る(画像は「母の日.me」から編集部がキャプチャ)

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