ディノスが“売れる”物作りを担うデザイナーの育成を目的に長岡造形大学と産学連携プロジェクト
DINOS CORPORATION(ディノス)は6月から、長岡造形大学においてプロダクトデザインに関する産学連携プロジェクトをスタートした。
デザインカンパニーのIKASAS DESIGNと連携し、6月8日から授業を開始した。
プロジェクトの名称は「~地域とつながり未来につながる、持続可能なものづくり~」。デザインのほか、企画から製造・販売までを学ぶ機会を学生に提供。生活者ニーズに寄り添った「売れる」物作りを担うプロダクトデザイナーの育成をめざす。
プロジェクトには、長岡造形大学の「地域協創演習」を履修する造形学部プロダクトデザイン学科学生13人が参加する。
6月からスタートした第1フェーズは10月まで。IKASAS DESIGN、ディノスによる講義を行い、学生によるプロダクトの企画・デザイン案のプレゼンを経て、通販ブランド「ディノス」での販売をめざして選考する。
第2フェーズは11月から。デザイン調整(IKASAS DESIGN)、検証・試作(新潟県内のメーカー)、販売戦略立案など、製品の発売に向けた準備(IKASAS DESIGN、ディノス)、デザインの最終調整や試作、販売に向けたプロモーションの立案などを予定している。
プロジェクトの課題は、ディノスで販売できる「衣類収納家具」「玄関収納家具」のデザイン提案。地元メーカーで生産できる製品が条件で、ターゲット・価格・構造・品質などの要件も設定する予定だ。
今回の産学連携は、IKASAS DESIGN所属のデザイナーが長岡造形大学出身ということがきっかけで始動した。長岡造形大学では、学生が授業でプロダクトデザインを学べるものの、在学中に実社会で実装する機会は少なく、商業ベースのデザインとのギャップがあることが課題の1つだった。
プロジェクトでは価格やターゲット、素材や構造、品質などさまざまなな制約が重なる商業ベースでの物作りを行い、実践ですぐに活躍できるプロダクトデザイナー人材の育成をめざす。
大学がある新潟・長岡市に近い燕三条エリアは、長年「ものづくりのまち」として知られている。採用となったデザイン案の試作・生産は、地元メーカーに依頼する。新潟の物作りの課題リサーチ、県内で生産・産出される素材を取り入れることをプロダクト企画の前提要件にする。
学生が持つアイデアや発想をさまざまな点で地元・新潟と連携し、「ものづくりのまち燕三条」として、地元の物作りの活性化もめざしていく。