LINEヤフー、ストア向けクリック課金型広告やCRMを自社開発へ。プラットフォームの一元化を進める
LINEヤフーは、自社ECモール「Yahoo!ショッピング」向けのクリック課金型広告とCRMツールを自社開発し、プラットフォームの一元化を進める。
現在、「Yahoo!ショッピング」向けのクリック課金型広告「StoreMatch(ストアマッチ)」、クーポン施策をサポートするCRMツール「STORE's R∞(ストアーズ・アールエイト)」は、LINEヤフーが約28%の株式を間接所有するバリューコマースが開発・運用している。
両社は「StoreMatch」「STORE's R∞」の「Yahoo!ショッピング」向けに提供する取引契約を7月31日で終了する。今後はLINEヤフーが「StoreMatch」「STORE's R∞」に代わる新たなサービスを開発する。
なお、バリューコマースとLINEヤフーは新サービスへの円滑な引き継ぎを実現するため、移行に関するコンサルティング業務およびその他業務を提供する旨の基本合意書を締結することを1月31日の取締役会で決議した。関連業務は総額10億円(税抜)でLINEヤフーから受託する。
LINEヤフーは「StoreMatch」「STORE's R∞」に関する契約を2025年3月以降、順次終了することについて協議したい旨をバリューコマースに申し入れ。バリューコマースは契約終了による経済的影響が大きいことから、「StoreMatch」「STORE's R∞」に関する取引を可能な限り継続することをLINEヤフーに要請していた。
LINEヤフーとの間で終了する「StoreMatch」「STORE's R∞」に関わる取引の2024年12月期における売上高は164億5200万円だった(ストア向け売上高を含む)。連結売上高に占める割合は54.1%。LINEヤフーに対する売上高は24億8400万円だった。
LINEヤフーとの「StoreMatch」「STORE's R∞」を通じた取引は年2025年7月31日をもって終了予定で、2025年1-12月期の「StoreMatch」「STORE's R∞」を通じた売上高の減少は、2024年1-12月期の8~12月の実績を踏まえて、概算で73億円を見込んでいる。
バリューコマースはソーシャルコマース領域・リテールメディア領域の強化、トラベルテック事業の拡大によって業績回復に努めるとしている。
なお、バリューコマースの「マーケティングソリューションズ事業」で展開する成果報酬型広告「アフィリエイト」を通じたLINEヤフーとの取引は、「StoreMatch」「STORE's R∞」とは独立したものであるため、影響は受けない。