「楽天市場の舞台裏体験ツアー」でグルメEC「ハイ食材室」の裏側を取材してみた
楽天が9月10日から始めた「楽天市場の舞台裏体験ツアー」。「楽天市場」の人気店舗の舞台裏を訪問し、店舗運営業務の一部を体験ができるツアー企画だ(参考記事)。各店舗ではこうしたリアルイベントを従来から開催していたが、楽天が企画として行うのは初めてのこと。今回、舞台裏体験ツアーを開催する6サイトのうちの1つ、こだわりの食材を販売している「ハイ食材室」が先行体験ツアーを実施したので、参加してみた。
日々の商品の発送現場を見学
先行ツアーはリハーサルのような形式で開催された。参加したのは、「ハイ食材室」に商品を卸している仕入れ業者、仲良くしているレストラン経営者、ネットショップ仲間など。参加者の中には、よく取材でお世話になっている人も参加した。
体験ツアーでまず見学したのが、商品の納入や発送を行っている倉庫。「ハイ食材室」は三温度帯対応の倉庫を自社で構えている。どのように商品が納入され、検品、ピッキング、発送処理を行っているか、解説付きで体験することができた。
倉庫はとてもきれいに管理されている。ピッキング、梱包処理もスムーズに行えるように設計されているのが印象的だった。一方、1日の発送個数に比べて倉庫スペースが小さい。それは、仕入れた商品をすぐに発送する高回転で回していることがわかった。
チーズ、生ハムなど高級食材の加工を体験
倉庫の見学後は、チーズをカッティングしたり生ハムをスライスするために作られた「ハイ食材室LABO」に移動。ここでは、1玉40キログラム、価格にして20万円相当の特大高級チーズの解体と、手動のスライサーで生ハムをスライスできる体験が行われるという。
この日は参加人数が多かいため、どちらか一方のみの参加に。ちなみに、本番の体験会では両方とも体験できるそうだ。私は生ハムのスライスに参加した。スライス体験を始める前に、「ハイ食材室」の丸岡武司社長から現在の生ハムがどのように作られているかの説明があった。「流通している生ハムはカッティングしやすいように、無理やり圧力をかけて四角くしているため、本当の美味しさを表現できていない」とのこと。この日は、豚の後ろ足部分そのものの形をしたブロックを利用して、スライス体験が行われた。
まずは、丸岡社長自らが手本を披露。セッティングなども行ってくれたため、参加者はスライス機を回すだけで、薄さ0.6ミリの生ハムを作ることができた。が、それでもスライス機を回すスピードや生ハムの受け取りなどは難しい。悪戦苦闘している参加者の様子が多く見受けられた。
生ハムはスライスした後すぐが一番美味しいということで、スライスしたものをその場で試食。市販の生ハムとの食べ比べも行い、参加者からは「食べ比べてみると、風味の広がり方がまったく違う。こんなに味が違うとは思わなかった」といった声があがった。
一方、チーズのカッティングは、同時並行で行われていたため、詳しく取材することはできなかった。しかし、参加者それぞれが専門のカッティング機で大きなチーズをカッティングし、硬いチーズに苦戦する様子が見られた。
試食会では生ハム、チーズのほか、相性のいい食材も用意
その後、その日カッティングしたチーズをさらに細かくして食べやすいサイズに崩したモノが皿に盛られた。また、体験でスライスした数以上の大量の生ハムも出てきた。そう、試食会が行われたのだ。
この日は有力ワインECサイト「京橋ワイン」も体験会に参加しており、特別にチーズとワインに合う数十本のワインが用意されていた。
チーズと相性のよいバルサミコやオリーブオイル、ジャムなども特別に振舞われた。参加者からは生ハムやチーズの美味しさに驚きの声が上がるとともに、こうしたバルサミコやジャムなどを大絶賛する声が聞こえた。
より多くの人に思いを知ってもらいたい
「ハイ食材室」はこうした体験ツアーを9月28日と10月27日の2回実施する予定だ。参加費は1人あたり1000円。生ハムを数枚食べただけでも元が取れてしまう価格設定となっている。
「ハイ食材室」の丸岡武司社長に、今回こうした体験ツアーを企画した意図について聞いてみた。
お客さまに当社がどのような思いで商品を販売しているか、市販のものと違ってどれほど手間をかけて商品を加工しているかを見てもらい、体験してもらい、食べてもらうことで、より関心が深まるのではないかと考えました。ただ、商品を売っているのではなく、より多くの人に関心を持ってほしいと思っています。多くの人に参加してもらいたいですね。