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【Amazonプライムデー】全米5300万人が利用、プライム会員の5割が買い物をした日

アマゾンのECサイトを訪問したネットユーザーの41%が商品を購入した(インターネットリテイラー社調べ)

Digital Commerce 360

2017年7月20日 6:00

消費者調査などを手がけるBizrate Insights社と協力して行ったインターネットリテイラー社の調査によると、多くの消費者が「Amazonプライムデー」で21ドル~50ドルの買い物をしたようです。

驚異的なコンバージョン率も記録したプライムデー

全米の約21.8%のネット通販利用者が、アマゾンのプライムデーを利用したこともわかりました。インターネットリテイラー社が2016年に実施した調査結果の19.4%から、2.4ポイント上昇しています。

インターネットリテイラー社は、Bizrate Insights社と協力し、プライムデーが終了した翌日水曜日(7月12日)に、1393人のネット通販利用者を対象に調査を行いました。

【Amazonプライムデー】全米5300万人が利用、プライム会員の5割が買い物をした日
増加するプライムデー利用者(アマゾンのプライムデーで商品を購入したアメリカ人消費者の割合)
2016年19.4% 、2017年 21.8%(出典:インターネットリテイラー社調査。Bizrate Insights社の協力のもと、プライムデー終了の翌日に1393人のネット通販利用者対象に行った2017年の調査結果と、2016年に行った191人のネット通販利用者対象に行った調査結果の比較)

調査会社のForrester Research社は、全米のネット通販利用者は2億4400万人と推定。その数字をもとに推測すると、約5300万人の消費者がプラムデーで商品を購入した計算になります。2016年の4600万人から15%上昇しています。

さらに、プライムデーにアマゾンのECサイトを訪問したネットユーザーの41%が商品を購入したことも、今回の調査から判明しました。EC業界の平均コンバージョン率が3~4%と言われていることを考えると、このアマゾンの結果は驚異的です。なお、インターネットリテイラー社発行の「全米トップ500社」で、アマゾンの年間平均コンバージョン率は15%と推測されています。

しかし、プライムデーの流通額の多くは、アマゾンのファンである「Amazonプライム」会員の商品購買による流通額が大きく、プライム会員と非プライム会員の間には、大きなギャップがあります。

50%のプライム会員がプライムデーに商品を購入したと回答したのに対し、非プライム会員は14%にとどまりました。プライムデーはプライム会員向けのキャンペーンであることを考えると妥当と言えるかもしれません。

【Amazonプライムデー】全米5300万人が利用、プライム会員の5割が買い物をした日
多くのプライム会員が買い物をするアマゾンプライムデー(アマゾンのプライムデーで購入した消費者のうち、プライム会員と非プライム会員の割合)
プライム会員(左)は50%、非プライム会員は14%(出典:インターネットリテイラー社調査。Bizrate Insights社の協力のもと、プライムデー終了の翌日に1393人のネット通販利用者対象に行った2017年の調査結果)

アマゾンのECサイトに訪問した多くのネットユーザーが買い物をしたプライムデーでしたが、平均購入金額は比較的低くなりました。プライムデーで商品を購入した消費者の多くが21ドル~50ドルの買い物をしたと回答。インターネットリテイラー社の調査では、アマゾンでの平均購入額は75ドルとなっており、それを大きく下回る結果となりました。

【Amazonプライムデー】全米5300万人が利用、プライム会員の5割が買い物をした日 プライムデーで買い物をした金額について
プライムデーで買い物をした金額について
  • 200ドル以上 10.23%
  • 101~200ドル 20.46%
  • 51~100ドル 23.43%
  • 21~50ドル 33.33%
  • 20ドル以下 12.54%

(出典:インターネットリテイラー社調査。Bizrate Insights社の協力のもと、プライムデー終了の翌日に1393人のネット通販利用者対象に行った2017年の調査結果)

電化製品が最も人気が高いカテゴリーで、アパレル・アクセサリーは僅差で2位でした。

【Amazonプライムデー】全米5300万人が利用、プライム会員の5割が買い物をした日 プライムデーで人気の高かった商品カテゴリー
プライムデーで人気の高かった商品カテゴリー
  • 電化製品:26.1%
  • アパレル・アクセサリー(靴とバッグ含む):23.1%
  • 美容・パーソナルケア製品:19.8%
  • アマゾンハードウェアデバイス(Echo, Fire, Kindle, Dotなど):16.8%
  • 家具・インテリア:14.2%
  • 本・音楽・ビデオ:13.2%
  • 家事用グッズ(トイレットペーパー、清掃用品など):11.2%
  • おもちゃ・スポーツグッズ:10.2%
  • ハードウェア・DIY向け製品:8.9%
  • 食品:6.9%
  • ギフト:4.3%
  • ジュエリー:2.3%
(出典:インターネットリテイラー社調査。Bizrate Insights社の協力のもと、プライムデー終了の翌日に1393人のネット通販利用者対象に行った2017年の調査結果)

なお、プライムデー開催期間に、他のECサイトの割引を確認した消費者のうち、16%はWalmart.com(ウォルマート)、14%はeBay、12%はTarget.com(ターゲット)のECサイトをチェックしていました。

インターネットリテイラー社発行「全米EC事業 トップ500社 2017年版」によると、アマゾンは第1位、ウォルマートは3位、ターゲットは20位にランクインしています。自社で在庫を保有し販売していないマーケットプレイス型のeBayはランキング対象外です。

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

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