デリバリーロボット「Relay(リレイ)」がコーヒーを運ぶカフェがあるというので行ってきました
どうも、働いているロボットを見るのが好きな者です。そんな私に朗報! 森トラストがモバイルオーダーサービス「O:der」と搬送ロボット「Relay(リレイ)」を活用して、オフィスビル内デリバリーの実証実験(国内初!)を2019年1月7日より開始するということで、一足お先に体験してきました。
やって来たのは港区虎ノ門にあるオフィスビル「城山トラストタワー」。駅で言うと東京メトロ日比谷線の「神谷町駅」か、南北線「六本木一丁目駅」が最寄りです。このビルの1階にある「Cafe & Deli GGCo.」(カフェ&ベーカリー ジージーゴー)がお目当てのカフェです。
ここで働くのは「Relay(リレイ)」という搬送ロボット。「Relay」は米国のSavioke(サビオーク)社が開発したロボットで、日本でも品川プリンスホテル Nタワーや渋谷ストリームエクセルホテル東急でアメニティなどを客室に届けている、立派なキャリアのあるすごいロボットなんです。
アプリで注文&事前決済
「Relay」にコーヒーを持ってきてもらうには、「O:der(オーダー)」というアプリをインストールします。
「O:der」はアプリで注文と決済を行うことで、店側は注文受付と決済以外のオペレーションに集中でき、利用者はレジ前で並ぶことなくキャッシュレス会計ができる……というサービス。2013年にスタートしました。店側のオペレーションは30%程度の削減が見込めるそうですよ。
メニュー画面になったらテーブルに置いてあるQRコードを読み込んで、配達先を設定します。QRコードはカフェのすべての席にあるわけじゃないので、探して座ってください。
それでは「Relay」の働きぶりを見てみましょう
動画も撮ったのでまあ観てください。
音声がなくて恐縮ですが、カフェのお姉さんが「Relay」に手を振るところと、5つ星評価をもらった「Relay」が体を左右に揺らして嬉しそうにするところ(「キューン」って言ったんです!)が可愛いです。
この「キューン」にインスパイアされたのか、森トラスト仕様の「Relay」は犬が運転しているデザインになっています。
今回の実証実験では、30階以上に入居している森トラストのグループ企業からもコーヒーの注文ができるそうです。オフィスに居ながらにしてロボットがコーヒーを持ってきてくれるなんてうらやましい!
オフィスエリアの入り口はカードがないと自動ドアが開かない仕組みになっていますが、「Relay」は自動ドアやエレベーターとネットワーク上でつながっていて、自動ドアを開ける→エレベーターを呼ぶ→指定の階数で降りる といった一連の動作を自動で行います。
なんと、エレベーターに人が乗っているとちょっと遠慮したり、降りるときは「降ります」とアピールしたりするそうです。賢いですね。
高層オフィスの付加価値としてのロボット配送
多くのオフィスビルを手がける森トラストさん。今回の実証実験の背景には「高層階の入居者の利便性を高め、付加価値を付ける上で、どんなサービスがあったらいいんだろう?」という課題があったそうです。森トラスト 広報部 主事の市野吉則さんにお話を伺いました。
ただ綺麗なビルを作って“さあ、どうぞ”といっても満足していただけません。ハード面だけでなくソフト面でどれだけできるかというのが大事なんです。
高層階で仕事をしているとちょっとした買い物も面倒だし時間がかかりますよね。ロボットが勝手に持ってきてくれるサービスが実現すれば、入居者にとっての利便性が高まると考えました。(市野さん)
どれだけの注文があるか、「Relay」1台で対応できるのか、それは実証実験を通して検証していきたいそうです。カフェ自体も森トラストさんの運営なので、店舗側の運営効率などについても調査していきたいそうです。
実証実験は半年間の予定です。お近くで一休みしたくなったらぜひ、「Relay」にドリンクを届けてもらってみてください!
今回の実証実験の概要
- 実施期間:2019年1月7日(月)~2019年6月(予定)
- 実施店舗:東京都港区虎ノ門4丁目3番1号 城山トラストタワー1階「Cafe & Deli GGCo.」
※当面の間は一部ドリンクメニューのみの対応