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人気ファッションブランド「niko and ...」「GLOBAL WORK」など30以上のブランドを展開するアダストリアは、全国約1,300店舗から選抜された店舗スタッフ17人による「接客大会」(ロールプレイング形式)の最終大会を、11月11日に東京本部で実施した。今年で3回目の開催となる。

過去2回は会場や本部に全国からスタッフが集結していたが、2020年はコロナ対策のためLIVE中継方式を採用。全国各地でスタッフがLIVE中継を見守りながら、励ましのコメントや感想を送った。「接客大会」の模様を紹介する。

福田会長が語る実店舗の必要性と「接客大会」

会の冒頭であいさつした福田三千男代表取締役会長兼社長は、実店舗の必要性や接客の重要性を次のように説明した。

皆さんの頑張りがあり、10月度は前年同月の売り上げを上回った。利益も大幅に2019年を上回り、黒字化の見通しだ。私はリアル店舗は必要だと考えている。なぜならブランド力を発信できるからだ。接客は、お客さまという「仲間」を増やす接点を作ることだ。たくさん売ることが目的ではない。お客さまは接客を受けることで、買いたい服のイメージが沸いてくる。お客さまに明日も明後日も来たいと思っていただけるよう、そんな接客に励んでほしい。(福田会長兼社長)

アダストリアの福田三千男 代表取締役会長兼社長
アダストリアの福田三千男 代表取締役会長兼社長

アダストリアが行っている「接客大会」は、全国約1,300店舗、アルバイトや正社員を含めた計1万4,000人に参加権利が与えられたロールプレイング形式の催し。支店マネジャーによる推薦などの条件をクリアした後、地方大会を勝ち抜くと「ゴールド」の称号が与えられたスタッフが最終大会への出場権利を得る。2020年は17人が対象となり、各自8分間の持ち時間のなかで接客技術を競った。

アダストリアが実施した「接客大会」(ロールプレイング形式)
最終大会への出場権を得た17名のスタッフが東京本部に集結(画像:アダストリア提供)

最終大会はエリアマネジャーなど社内の責任者らが審査員となり、優勝者を決定。優勝者には「ベストオブプラチナ」という称号が与えられる。2020年は「エルーラ 新百合ヶ丘エルミロード店」の川崎万智子氏が受賞。続く「プラチナ」は2人、接客大会全体を通しては「シルバー」が約80人、「ブロンズ」を約350人が受賞した。

アダストリアが実施した「接客大会」(ロールプレイング形式) 勝者「エルーラ 新百合ヶ丘エルミロード店」の川崎万智子氏
優勝者「エルーラ 新百合ヶ丘エルミロード店」の川崎万智子氏(中央)と、受賞者2名(画像:アダストリア提供)

受賞対象者には認証バッジが与えられる。多くのスタッフにとってこのバッジは「名誉の証」(アダストリア広報)といい、働くモチベーションにつながっているという。認証バッジは業務時間内に衣類につけ接客できる。

「購買心理8段階」を学びながら習得する接客技術

審査は、アダストリアが独自に基準を設けている「購買心理8段階」に基づく接客スキルを身につけ、実現できているかがポイントになっている。多くのスタッフは接客大会に臨むため、この「購買心理8段階」を学びながら技術を習得していくという。

アダストリアが実施した「接客大会」(ロールプレイング形式)
最終大会で実演するスタッフ(右)と、客役を演じたスタッフ(左)(画像:アダストリア提供)

こうして身についた高い接客技術は、新型コロナ感染拡大防止策として店頭をクローズせざるを得なかった期間で「オンライン接客」で生かされた。

自宅からのインスタライブ配信が思わぬ反響

アダストリアでは、コロナ前からインスタライブなどのオンライン接客に取り組んできたが、コロナ禍でそれらを強化した。

「スタッフによるスタイリング写真の投稿」「Instagramを通じたオンライン接客」「消費者のレビュー投稿促進」と大きく3つの施策を展開したことで、2020年3-5月期(第1四半期)におけるEC売上高は、前年同期比25.7%増の134億円となった。

アダストリアが実施した「接客大会」(ロールプレイング形式)
LIVE配信形式を採用。全国各地のスタッフがZOOMを通じて大会を見守った(画像:アダストリア提供)

コロナ禍で店舗を閉めていた期間は、自宅からのインスタライブ配信を余儀なくされたが、これが思わぬ反響を呼んだ。アダストリアでは、インテリアなどファッション以外のブランドも展開している。もともとセンスが良いスタッフが多いこともあり、自社商品のお皿に盛り付けた料理など、自宅ならではのコンテンツが視聴者から支持を得たのだ。

インフルエンサーが醸し出す「作られた世界観」とは違い、スタッフの「リアルなライフスタイル」が見えるライブ配信は好評だったという。

アダストリアが実施した「接客大会」(ロールプレイング形式)
アダストリアスタッフによるライブ配信のようす(画像:アダストリア提供)

オンライン接客は、お客さまとのタッチポイントを増やすための手段の1つと考えている。当社としては、ECでも店舗でもスタッフの接客を通じてファンを増やしていきたい。ライブ配信を見たお客さまが、「あのスタッフに会いたい」とお店に来ていただくなどのきっかけになれば嬉しい。(アダストリア広報)

「接客大会」では好評だったオンライン接客事例も紹介された。

アダストリアが実施した「接客大会」(ロールプレイング形式)
他のスタッフの実演風景を見つめメモを取るスタッフ
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公文 紫都

ネットショップ担当者フォーラム編集部

公文 紫都(Shizu Kumon)

通販・EC業界専門紙記者、ITベンチャー勤務を経て2012年に独立。8年間フリーでライターをした後、2020年4月からネットショップ担当者フォーラム編集部に在籍。4年間NYで暮らしていた経験を生かし、海外の展示会取材なども積極的に行っている。猫派。@shidu

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