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デジタル化が進んだ今、顧客と直接つながるためにはEメールが不可欠です。しかし、マーケティングに活用するには戦略を立てなければいけません。データベースを駆使して、できるだけ多くの潜在顧客にメールを送るというデフォルトのアプローチでは、売り上げを伸ばせないだけでなく、企業の評価を落とすことにもなりかねないからです。では、どのようにEメールを活用すれば成果につながるのでしょうか?

デジタルで先手を打たなければ、後手に回る

2020年のサイバーマンデー(11月30日)では多くのブランドが、例年以上に早くホリデーシーズンのプロモーションを開始し、EC売上は史上最大となる100億ドルを記録しました。

米国の消費者がいくらオンライン購入に費やしたか(2020年11月1日〜12月31日)
消費者がホリデーシーズン(2020年11月1日〜12月31日)にオンライン購入にいくら費やしたか(画像:Adobe「2020 Holiday Shopping Trends」より編集部が作成)

不確定要素の多かった2020年のホリデーシーズンでECが成功を収めたことにより、ECのさらなる可能性が裏付けられたと言えるでしょう。よりわかりやすく言うと、ブランドは2021年、デジタルで先手を打たなければ後手に回るということです。

重要指標「メールの配信率」をおさらい

デジタル化が進んだ今でも、顧客と直接つながるために不可欠なのはEメールです。ただ、マーケティング活用は戦略的に行なわなければいけません。

Eメールマーケティングで忘れられがちなのがメールの配信率。メールがスパムフォルダに入ったり、メールボックスのプロバイダにブロックされたりせずに、消費者の受信箱に届く確率を表しますメールの配信率によって、スパムとして振りわけられることなく、大多数にメールを無事に送信ができるかどうかが決まります

配信率には、送信者としての評価、メールへのエンゲージメント、コンテンツの質、インフラなど、いくつかの重要な基準が影響します。

なぜデジタルファーストの世界で、配信能力がさらに重要になるのでしょうか? ホリデーシーズンに初めて商品をECで購入する人が増たことで、ホリデーショッピングはブランドのファンを作り、LTV(顧客生涯価値)を高める良いきっかけになりました。Eメールはこれらの新しい顧客に直接語りかけることができる数少ないチャネルの1つであり、彼らが見たいと思うコンテンツを適切なタイミングで提供することができます。

しかし、すべてのEメールが同じように受け入れられるわけではありません。デジタル環境で顧客と接する時、送信者は特に、配信頻度に注意しなければなりません(メッセージが読まれないまま放置されると、評価が悪くなります)。

また、しばらくコンタクトしていなかった古い顧客に突然連絡して、その顧客をさらに遠ざけてしまわないように注意しなければなりません(もしくは、その顧客はすでにメール受信を停止しているでしょう)。

複雑に聞こえるかもしれませんが、これらの課題の多くは自社の責任なのです。デジタルファーストに取り組む際、メルマガ購読者の受信箱に確実に届くようにするために、2021年の計画に組み込むべき3つの戦略をご紹介します。

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米Amazonは2020年のホリデーシーズンで過去最高の売り上げを記録した(画像:サイトよりキャプチャ)

1. メルマガ購読者をセグメント、直接語りかける

メルマガ購読者リストの管理は、効果的なコミュニケーションの鍵です。メールアドレスの配信可否を検証するサービスやハードバウンス(ドメインやメールアドレスが存在しないなど、宛先不明の恒久的なエラー状態)は、利用されていないアカウントを追跡し、あなたのブランドの評価を守るのに役立ちます。

リストを更新する際、5年間メールを開いていない人全員にメールを送信するのではなく、より戦略的かつ選択的に行いましょう。エンゲージメントを最大化するために、季節ごとの取り組みや過去の購買データを考慮しましょう。

また、それぞれの顧客データに基づいて、パーソナライズされたプロモーションやコンテンツを追加することも検討してください。すべての人が同じものを必要としているわけではない、ということを忘れないでください。

購入見込みの高い顧客にだけ、割引を提供しましょう。また、過去に同じカテゴリーの商品を購入したことがある顧客にのみ、新商品情報を送りましょう。オーディエンスに関連性の高いコンテンツを提供することで、エンゲージメントの可能性を高めることができます。

顧客も人間です。あなたのブランドに対して、それぞれのイメージを持っていることでしょう。透明性のあるメッセージを心がけてください。もし、ある人が特定の時期にお金を使う傾向があり、ホリデーシーズンに商品を購入していたことがわかっている場合は、メールの件名は次のように表現してみましょう。

ホリデーシーズンは終わりましたが、自分へのご褒美をあげちゃダメなんてことはありません!

2. 送信頻度と配信停止数の両方に基準を設定する

顧客は、ホリデーシーズンには頻度の高いコミュニケーションを期待しますが、それ以降はメールへの許容範囲が狭くなります。どのくらいの頻度で誰にEメールを送るかをテストする際は、最もアクティブな顧客から始めて、その後であまりエンゲージメントの高くない顧客に向けて送信します。

たとえば、現在送信している週3通のメールで高いエンゲージメントが得られている場合のみ、週に4~5通のメールを送信することを検討します。そうでない場合は、週に送るメールの総数を減らすことを考えましょう。

エンゲージメントに基づいて顧客をグループ化することは、ブランドの評価を守るだけでなく、エンゲージメントの低いメールの総数を減らすことにもつながります。

配信停止に関しては、顧客理解に繋がるオプションを戦略的に導入することを検討してみましょう。一回で全てを配信停止にするのではなく、複数のコミュニケーションを提供して、オプトインまたはアウトすることができるようにするのです。そうすることで、顧客は興味のあるコンテンツを選ぶことができ、ブランドは今後のコミュニケーションをパーソナライズするための情報を得ることができます

「ZOZOTOWN」のクーポン付きメール例
「ZOZOTOWN」がユーザーに送付するクーポン付きメール例

3. 結果が出ない場合は、同じことを繰り返さない

メーリングリストの全員に40%オフの割引コードを送る前に、過去のデータを見てみましょう。休眠顧客に再アプローチした過去の取り組みはどうでしたか? リターンはありましたか? 売り上げを伸ばせても、多くの配信停止依頼が来ていませんか? これらの情報をもとに、リスクとリターンが見合っているかどうかを判断し、顧客との相性が良いチャネルでの発信を検討します。

メールの配信には結果が伴います。現在の取り組みが今年の残りのパフォーマンスの行方を決定します。たとえば、ホリデーシーズンに凡庸で特徴のないEメールを積極的に送った結果、1月には配信数が急減したブランドがありました。

◇    ◇   ◇

メールキャンペーンを成功させるためには、配信率を後回しにするのではなく、最優先するべきです。顧客はデジタルファーストの世界に完全に適応していますが、その代償として、競合他社からの連絡に影響を受けやすくなっています。

Eメールで直接顧客に話しかけるだけでなく、パーソナライズされた体験(割引や商品のレコメンデーションなど)を提供することで、顧客をコンバージョンさせ、再び購入してもらうことができます。将来に向けて、長期的で健全なデジタル戦略を念頭に置き、準備を進めていきましょう。

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

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