コロナ禍でEC利用時は「注文のしやすさ」が重視される。「価格の安さ」の重視は減少
「ネットショッパー研究会」が行った調査によると、EC利用時に重視する点は、2019年と比べて「安さ」を重視する人が減り「注文操作のわかりやすさ」を重視する人が増加した
公益財団法人流通経済研究所が主催する「ネットショッパー研究会」が行った調査によると、EC利用時に重視する点は、2019年と比べて「注文操作のわかりやすさ」が増加し、「安さ」が減少した。調査対象者は全国約1万人のEC利用者。
EC利用者の5割弱が「配送料がかからない」ことを重視
直近1か月にECを利用したユーザーに対して、「インターネットで食品を購入する際に重視する点」について聞いたところ、最多は「配送料がかからない」で5割弱が重視すると回答。2019年の結果と比べて約1ポイント増加しており、ECサイトを選ぶ最大の理由になっている。
一方、「配送料が安い」を重視するユーザーは1ポイント以上減少。単純に「安ければ良い」のではなく、「配送料無料」が特別な価値を持っていることがうかがえる。
EC利用者増加で、「注文操作のわかりやすさ」がより評価される
2019年と比べて1ポイント以上減少した項目として、「近隣店舗よりも安く買える」「実店舗と同じ商品を安く買える」があり、「安さ」に関する項目はいずれも回答者の割合が減少していた。コロナ禍において、外出せずに商品を購入できるというECの利便性が改めて評価され、その対価として多少の割高さを許容するユーザーが増加したと考えられる。
増加した項目は「注文操作がわかりやすい」で、2019年と比べて3ポイント近く増加した。コロナ禍でEC利用が増加した結果、注文手続きが煩雑にならないことがより評価されてきていると考えられる。商品・価格軸だけでなく、購買に至る一連のUI・UXの洗練を進めなければ、EC利用者の支持を得られなくなる可能性がある。
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