森野 誠之 7/12 8:00

ECサイトでわからないことがあった場合、ちょっと調べて解決しなかったら離脱しますよね。サポートを手厚くする前に、とにかくわかりやすいサイトにすることが大事なようです。

再訪時に自分を覚えてくれているショップで買う傾向

コンバージョンを促進する10の要素とカゴ落ちの理由。無料、在庫、スピード、信頼性、モバイルファーストなど重要施策まとめ | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9951

コンバージョンに関して何が重要かを考察します。

  • 無料
  • 在庫がある
  • 速い
  • 信頼できる
  • 情報量が多い
  • 利便性
  • 顧客中心主義
  • モバイル志向
  • マーケティング主導型
  • パーソナライゼーション

こちらは米国のEC専門誌『Digital Commerce 360』がBizrate Insightsと共同で、オンラインショッパー1108人を対象に調査を実施した結果です。さまざまな要素について、何がコンバージョンに影響するのかを考察しています。上記は順位ではなく項目を挙げているだけなので注意してください。その中から気になった点をピックアップしていきます。

送料無料が対象外の場合は41%が購入を断念。消費者の25%は予想外の追加費用(税金、手数料など)が発生した場合に、プロモーションコードが受け入れられなかったり、見つけにくかったりした時は24%の消費者がカゴ落ちしています。

なんでもかんでも無料が良いということではなく、送料や手数料など「お金に関することはわかりやすくしておきましょう」ということですね。ユーザーは思いのほかすぐに離脱してしまいますので、絶対に勘違いが生じないと思えるレベルまでわかりやすくしましょう。

消費者は、興味のある商品に関する情報や画像に注目しています。また、商品レビューの質と量の両方も評価。ほとんどの回答者(51%)が、この2つを小売事業者の選択において重要であると答えています。

情報提供についての項目です。商品レビューは数を求めがちですが質も求められるということですね。レビューキャンペーン的なものを行う時は注意です。あとはコメントと画像。画像は自分が買う時に気になる部分はで入れておきたいところです。

消費者の46%が小売店の選択基準にあげている「わかりやすい/簡単な返品ルール」もその1つです。また、カスタマーサービス担当に簡単にアクセスできることは、当然のことですが、それをあげたのは25%にとどまりました。

米国の調査なので返品ルールへの関心度が高いです。日本の場合は返品以外でもルール面でわかりにくいことがないようにしましょう。カスタマーサービスなどに問い合わせるよりも、自分で調べて解決する方法を探し、わからない場合は離脱するということになります。

消費者のコンバージョンを妨げる課題は以下の通りです。

  • 煩雑なナビゲーション:31%
  • わかりづらいチェックアウト:26%
  • わかりづらい情報のレイアウト:25%

モバイルについての項目です。とにかくわかりづらいものはダメということです。わかりやすくしようとすると項目が増えてしまいがちですが、適切なタイミングで適切な情報を提供しましょうということです。コンテンツだけで解決できない場合はWeb接客ツールなどの導入を考えると良いですね。

カゴ落ちしたユーザーへのメール、リターゲティング、ソーシャルメディアなどのマーケティング施策について、消費者の回答によるとコンバージョンにつながる施策としては限定的な効果しかないようです。

その数値は以下の通りでした。

  • かご落ちした人へのメール:15%
  • リターゲティング:11%
  • ソーシャルメディア広告:10%

記事では「限定的な効果」と書かれていますが、かご落ちメールに15%の効果があるのであればやらない手はないですよね。広告が10%台となるとちょっと考えてしまいます。

ECサイトにおけるパーソナライゼーションは、コンバージョンを促進する可能性が高いことから、優先的に取り組むべき事項です。

トップページの見せ方で、消費者の44%がコンバージョンする可能性があると回答。過去の購買行動に基づくレコメンデーションが41%で続いています。一方、閲覧履歴に基づくレコメンデーションは39%。この3つの要素に着手するだけで、コンバージョンを促進することができるはずです。

トップページの見せ方をユーザーに合わせることでコンバージョン率が上がるんですね。確かにお店に入って「いつもありがとうございます」とか「先日はありがとうございました」と声掛けされると嬉しいのと同じですね。自分が買ったもの、見たものを覚えてくれているのも嬉しいので、レコメンデーションと考えるのではなく接客と考えましょう。

こういった調査があるとどうしてもテクニックに走りがちになってしまいますので、ユーザーの意図と接客を考えて改善していきましょう。

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今週の要チェック記事

ヤフーが「PayPayモール」「Yahoo!ショッピング」を一本化する理由とその背景 | ネットショップ担当者フォーラム
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しばらくは変更がありそうなのでうまく対応していきたいですね。

フリマアプリ「メルカリ」、 サービス開始9周年記念インフォグラフィックス公開 | メルカリ
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「最高齢のお客さまの年齢は100歳」! メルカリの地道な努力の結果ですね。

アマゾンプライム、2クリックで解約可 欧州で簡素化、日本は対象外 | 朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASQ723G0VQ72UHBI00L.html

アメリカでは139ドルなので、さっと解約できないとAmazonそのものから離れちゃいます。

競合参入・原価上昇に耐えられるビジネスを作ろう EC事業の利益率アップに必要な打ち手とは | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/11482

売上ではなく利益。これを見ていないとあっという間に苦しくなるのがEC。

価格よりも重視すること1位は「信頼性」/ECサイトは品切れやチャットに改善の余地【サイトコア調査】 | MarkeZine
https://markezine.jp/article/detail/39339

嫌な体験をした後の再購入率はわずか17%。かご落ち対策よりも先にやることがありますね。

【後発店舗の運営戦略 #4】「競争を避ける」売り方 | Commerce Design
https://www.commerce-design.net/blog/archives/5506

目立つことよりも狭いところで売れるようにする。ここがポイント。

株式会社イーシーキューブ、EC-CUBE最新版「EC-CUBE4.2」のβ版をリリース。より長く安心してご利用いただけるバージョンへ、フレームワークのアップデート、更なるセキュリティ強化、インボイス対応など制度・国内法対応機能を複数追加 | イーシーキューブ
https://www.ec-cube.net/press/detail.php?press_id=283

法律が変わっていくのでその対応。セキュリティ面も強化されています。

今週の名言

「正しさを選ばない自由も大事に」悩みと向き合う、靴職人のコミュニケーション | Yahoo! JAPAN SDGs
https://sdgs.yahoo.co.jp/originals/119.html

お客様が抱えている病気や痛みに対して、理論的に正しい処置はあります。でも、取り入れる本人がそれを選びたくない場合には、選ばない自由も尊重したいと思っています。

おすすめしたものを買ってもらえなくても、困りごとの代替手段の提案を断られても、相手が選びたくないのならそれを尊重したいですよね。相手がそうしなければならない理由はないのですから。

筆者出版情報

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森野誠之 著
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