売上40%増をめざすギフティが始めた法人向けギフトサービス「Corporate Gift」&コーポレートギフト市場の成長性とは?
ギフティは10月26日、企業が取引先や顧客、従業員に対して関係性構築・関係性強化を目的として感謝の気持ちを示すために贈るギフト「Corporate Gift(コーポレート ギフト)」の提供を始めた。
「22年12月期までに前期比40%増収」めざすギフティ、新規サービス開発
ギフティは2022年12月期に前期比40%増収の成長をめざしている(GoToトラベルキャンペーンに関する一時的収益を除く)。同時に新規サービスの開発を推進しており、「コーポレート ギフト」の提供開始はその一環。
「コーポレートギフト」は、ギフトを顧客や従業員に贈る企業を対象に、「ギフトコンテンツ」「プロダクトソリューション」「企画支援」に関するソリューションを提供する。
また、自社商品をギフトとして提供するブランド(ギフトを提供するブランド)には、「販売支援」「プロダクトソリューション」「企画支援」に関するソリューションを提供する。
「コーポレートギフト」のプラットフォーム構築は国内初。新市場の開拓に取り組む考えだ。
米国などの諸外国では、すでに多くの企業が顧客や従業員との関係性構築に「コーポレートギフト」を活用。ギフティは経営に欠かせない施策として新たな潮流となっていると説明している。「コーポレートギフト」の用途は以下の通り。
- 取引先やクライアントなどBtoBを対象にギフトを贈るシーン:イベントやウェビナーの予約や参加促進、サービスへのエンゲージメント向上などマーケティングでの利用。
- 従業員(Employee)を対象とするBtoE:新入社員向けのウェルカムギフトや誕生日ギフト、周年記念などの用途。
- ロイヤルカスタマーを対象とするBtoCのシーン:会員プログラムのギフトやロイヤルカスタマー向けの記念品などの用途。
コーポレートギフトを「贈る」企業を対象に3種のソリューションを提供
ギフティは「コーポレートギフト」を贈る企業を対象に、ギフトコンテンツ、プロダクトソリューション、企画支援の3領域で各種ソリューションを提供する。
ギフトコンテンツ
ギフティの主力商品である「eギフト」、従前から提供していた体験ギフトに加えて、良質なモノやそれらを詰め合わせたギフトBox、ロゴや社名が入ったオリジナルグッズ「Swag(スワッグ)」(=ロゴや社名などをプリントした企業のオリジナルグッズ)の提供を開始した。
プロダクトソリューション(ギフト送付企業向け)
梱包、在庫管理、発送、受け渡しなど発注から配送までの一連の業務を代行するフルフィルメントサービス、名入れや同梱、ラッピングなどのギフトオプションを10月26日から提供開始。企業が各種ギフトコンテンツを受け取り手との関係性やシーンに合わせて贈りやすくする仕組みを展開している。
発注から配送までの一連のプロセスをデジタル化、オートメーション化するプロダクトソリューションも、今後展開を予定している。
同日、顧客や従業員が指定した住所へオリジナルギフトやカードを発送する「ギフティ配送管理サービス」もローンチした。送付されたURLにギフトの受け取り手がアクセスし配送先の住所を自ら入力することで、住所のわからない相手へギフトを贈ることを可能にする。受け取り手がサイズや色などを設定できる機能も利用できる。
企画支援
受け取り手との関係性やシーンに合わせて、「eギフト」から「Swag」まで幅広いギフトバリエーションから最適なギフトを提案する。
コーポレートギフトを「提供」するブランドは新たな販路開拓に
ギフティは「コーポレートギフト」を提供するブランドも対象としてソリューションを提供する。「コーポレートギフト」のプラットフォームを構築し、ブランドの新たな販売チャネルおよび顧客セグメントの開拓に資する仕組みを提供する目的だ。
提供するのは次の3領域。
販売支援
2000社以上との取引実績のあるギフティの顧客網を活用し、BtoBおよびBtoEにおけるギフトシーンでの新たなクライアントの獲得を支援する。
プロダクトソリューション
「コーポレートギフト」用の在庫を保管する倉庫のスペースを提供する。在庫管理、梱包、配送作業などの一連の業務を代行するフルフィルメントサービスの提供も可能だ。
自社では対応が難しいメッセージカードの同梱や複数商品の詰め合わせなどのギフトオプションについてもフルフィルメントサービスの一環としてシステム化し、今後提供を予定している。このほか、労働集約になりがちな受注、配送作業などのプロセスをデジタル化、オートメーション化するソリューションも提供していく予定だ。
「ギフティ配送管理サービス」を、ブランドが自社で展開するギフトサービスで活用できるようOEM提供するサービスも開始。利用企業は「コーポレートギフト」領域のギフトサービスにおける個別配送ニーズなどに自社で容易に対応することが可能となり、受け取り手がサイズや色などを設定できる機能も利用できるようになる。
企画支援
「コーポレートギフト」が多く贈られている利用シーンやデータから、新たなギフト商品のヒントとなるような企画支援を行う。また、ギフトコンテンツだけではなくラッピングやのしをはじめとした相性の良い最適なギフトオプションの開発も支援する。
「コーポレートギフト」市場は急速に拡大中
ギフティによると、新型コロナウイルスのパンデミックを背景に「コーポレートギフト」市場は急速な成長を遂げているという。
デジタルギフトの「eギフト」と同様に先行して市場が拡大する米国では、パンデミック以前の2019年に2170億USDであった市場規模が、2022年には2580億USD、2025年には3120億USDに達することが予測されている。
ギフティにおいても、BtoBにおけるマーケティング用途やBtoEにおける福利厚生などの用途でeギフトが活用されるケースは以前から多くあり、これまでは法人向けの「eギフト」サービス「giftee for Business」サービスとして提供していた。
ギフティでは福利厚生関連の売り上げが2200%に成長
2020年以降、パンデミックを背景としたリモートワークの普及により、ギフティではBtoEにおける福利厚生のニーズが急激に増加。2019年から2021年の2年間で関連売上は2200%成長という。
BtoBの領域でも同期間中に問い合わせが急増するなど、「コーポレートギフト」市場の高いポテンシャルを認識。新たな注力領域としてより専門的なサービスを提供するため、ギフティは「コーポレートギフト」サービスを提供開始した。
サービスの提供開始時には、BtoB、BtoEのニーズへの対応から開始し、中長期的にBtoCの領域にも取り組む予定としている。