ZOZO、欧州のファッションECプラットフォーム企業「LYST社」を約230億円で買収

ZOZOは4月9日、欧米を中心に人気を集めるファッションショッピングプラットフォーム「Lyst」を運営する英国企業LYST LTDの全株式を取得し、完全子会社化すると発表した。約231億円(2025年3月末時点の1ドル150円で換算)で取得する。
LYSTはアフィリエイト型ファッションプラットフォームを展開
LYST社はショッピングプラットフォーム「LYST」を運営。2024年3月期業績は売上高が5014万6000ポンド(1ポンド187円で約93億7700万円)、営業利益は44万4000ポンド(同約8300万円)、純資産は409万4000ポンド(同約7億6600万円)、総資産は2245万9000ポンド(同約42億円)。
主要展開エリアはアメリカ、イギリス、ドイツなど。「LYST」は2万7000以上のブランド商品情報を集約し、独自のレコメンドAIでユーザーと最適な商品をマッチングする在庫レス型のショッピングプラットフォーム。いわゆるアフィリエイトサイトで、取引が成立するとASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)を通じてパートナーから成果報酬型の手数料を得るビジネスモデルを採用している。
提携パートナー数は550超、取り扱いSKU数は9700万。年間のユニークユーザーは1億6000万人、年間購入者数は220万人、平均注文単価は日本円で6万3000円(2025年3月末時点1ドル150円として)。
ZOZOは海外戦略の進化へ
ZOZOはLYST社を子会社化することで、海外展開で未開拓となっていたEC・メディア領域へ進出する。
ZOZOはLYST社との類似点に、テクノロジーを基盤にブランド主導の在庫を持たないEC・メディアプラットフォームという点をあげる。
地理的なカバレッジや技術背景は理想的な補完関係にあるとし、運用面ではシステム基盤の共有や管理業務の統合などスケールメリットの追求を見据え、シナジー創出を期待する。
ZOZOではLYST社を海外展開の基盤として据える一方、今後も積極的に新規事業・M&Aを通じた非連続的な成長をめざすとした。