日本郵便がメール便など3つの新ネット通販向け配送サービスを提供、ヤマトなど競合に対抗

利用できるサービスの種類を増やすことで利便性を高め、ネット通販事業者への導入を増やす

中川 昌俊

2014年5月22日 19:01

日本郵便は5月21日、ネット通販向けの新サービス3種類を発表した。従来、ネット通販向けには「ゆうパック」を中心にサービス展開してきたが、利用できるサービスの種類を増やすことで利便性を向上。ネット通販事業者へのサービス導入数を増やしていく考え。

新たに提供を始める新サービスは、「ゆうパケット」「リターンパック」「クリックポスト」の3種類。

6月1日から提供を始める小型物品配送向けサービス「ゆうパケット」は、3辺の合計が計60cm以下で、長辺34cm以下、厚み3cm以下、重 量1kg以下の荷物を配送するサービス。サイズ、重量ともに、ヤマト運輸や佐川急便が提供しているメール便に対抗するサービスになると考えられる。

ネット通販事業者では、小型商品を配送費用の安いメール便で配送するニーズがあり、同様のサービスを提供することで利用事業者を増やす狙いがある。配達日は月曜~日曜日(祝日・休日も配達)に配達先の郵便受けに投函される。荷物追跡サービスも用意。料金は利用業者向けに個別設定となる。

返品・交換に特化した新サービス「リターンパック」は、商品を返品・交換したい顧客の住所にゆうメールとして専用の箱を送付。顧客は組み立てた箱に商品を入れ、ゆうパックとして発送する。専用箱は組み立て方によって大きさを変えることができ、幅広いサイズの商品に対応する。着払いシート式の伝票をあらかじめ貼り付けているので、消費者は宛名書きや伝票貼付の手間がかからない。

リターンパック

「リターンパック」の基本的なサービスフロー

「クリックポスト」は、オークションで落札された商品を発送するサービス。荷物サイズが34×25×3cm以下、重量1kg以下であれば、164円で利用することが可能。競合のメール便に対抗したサービスとなる。

専用ウェブサイトで差出人や受取人の情報を入力し、「Yahoo!ウォレット」で運賃を決済すると、宛名ラベルが表示される。これをプリンターなどで印刷。荷物に貼り付けてポストに投函することにより、商品を発送できる。

クリックポスト

「クリックポスト」の主な流れ
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