Tmall、京東だけじゃない! 現地企業など運営の中国向け越境ECはいろいろあるんです
日本のベビー用品や健康食品などが人気を集めていることを受け、中国のECサイトでは越境取引の取り組みを強化している。一方で、地元産品の売り上げ拡大につなげようと、日本の地方自治体も中国向け越境ECの取り組みを強化。需要、供給ともに拡大している状況にある。
加速する中国向け越境ECの取り組み
夏に入り、中国向け越境ECがますます加速化している。
6月には、中国でBtoCシェア第2位の京東商城(越境ECサービス名は京東全球購 JD Worldwide)が日本で大きなイベントを開催。本格的に越境ECサービスをスタートさせた。
当社でもTmallグローバル店舗「心地」に続き、京東全球購(JD Worldwide)に出店。オープンしたものの、Tmallグローバルとはかなり違ったユーザー層だと感じている。
特徴としては男性会員が多く、家電製品などのカテゴリーが強い。販売している商品の売れ筋も、Tmallグローバルとは異なるため、事業戦略にあわせて、使い分ける必要がある。
現在、まだ日本企業はエントリーも入れて数十社しか出店していないが、Tmallグローバルよりも自社出店の規制がさほど厳しくないこともあり、今後出店企業はもっと増えていくと予測している。
日本国内においても新たな動きがでてきている。
7月3日(金)には地方自治体として初めて沖縄県が中国向け越境ECを表明。当社のTmallグローバルサイト「心地」へ「沖縄館」を開設。沖縄県の特産品を中心に販売を始める予定だ(沖縄県内の企業限定で1次募集は終了)。
続々登場!こんなにある中国向け越境ECモール
このように中国向け越境ECが盛り上がるなか、Tmallグローバル、京東全球購以外で、中国向け越境ECでどんなものがあるのか、まとめてみた(一部日本からエントリーできないものもある)。
顺丰海淘
2014年オープン 。顺丰(SF)グループが運営する越境ECモール。ジャンルはベビー用品、健康食品、日常用品、鞄、インテリアなど。物流網は自社。
亚马逊 海外购
2014年11月11日オープン。Amazon中国の越境EC。中国国内で苦戦を強いられているAmazon中国。全世界に展開している強みを生かし、新たなスキームで巻き返しを図る。商品は全てUS Amazonのもので、商品をカートに入れ、US Amazonでログイン、購入する形式。
洋码头
2011年7月オープン。アメリカ商品中心の越境ECモール。自社で物流網を展開。
蜜芽
2014年2月オープン。ベビー用品に特化した越境ECモール。もともとタオバオの店舗1つで、花王の紙おむつを中心に販売(中国の花王販売権を保有)。2014年10月16日には中国平安保险公司と契約し、販売する商品はすべて本物であることを保証している。
苏宁易购 海外购
2014年12月21日オープン。中国大手家電量販店苏宁(suning)の越境ECモール。モール型で現在加盟店募集中。
まさに越境ECブームとも言える。扱うカテゴリーなどにあわせて、戦略的に先手必勝ができれば、これからでも十分勝算があると言えるのではないか。