Amazonで人気ショップになった医療機器販売のバイオメディカルネット、その理由は?
医科大学の研究員、医療・理化学機器の輸入商社の営業を経て、2007年に医療機関向けのインターネット通販会社、バイオメディカルネットを設立した高橋光司氏。現在、吸引器や血圧計などから、コンタクトレンズなど幅広い商品を販売している。Amazonで販売し始めた理由やFBAの利用メリットなどを語ってもらった。
緊急性が高い商品もある医療機器を迅速に発送
――インターネットで医療用機器を販売するために起業されたそうですね
医科大学で研究員をしていた頃に、24時間インターネットで研究用品が購入できる仕組みがあればいいな、と思いたったことでした。その後、医療・理化学機器の輸入商社で営業として勤務後、2007年に会社を設立。自社サイトで医療機器のインターネット販売を開始しました。
医療機関向けの販売でしたが、在宅介護をしている個人のお客さまから問い合わせをいただいたことをきっかけに、一般のお客さまにも販売するようになりました。
当時は医療機器を販売している店舗が少なく、定価での販売が当たり前。在宅介護をしている方たちが商品購入に大変苦労していることを知ったからです。適正価格でインターネット販売することで社会の役に立ちたいと考え、取扱商品数も増やしていきました。当初は風当たりも強かったですが……。いまは、業界も変化してきていると思います。
――Amazonで販売を開始したのはいつ頃ですか?
2010年です。他社サイトでの販売も落ち着いた頃でした。Amazonには“すぐに商品が届く”というイメージがあったので、介護用品などを速やかにお届けできれば、お客さまに喜ばれるだろう、と考えました。また、病院や医大の先生は普段からAmazonをよく利用していたので、需要があるはずだと見込んでいました。その見込みは的中し、病院や大学からの注文をいただいています。
最初は限られた商品数でしたが、それでもすぐに売れていったのにはAmazonならではだと驚きましたね。
――Amazonの配送サービス「フルフィルメント by Amazon (FBA)」を利用していますが、使い勝手はどうですか。
現在18人で運営していますが、AmazonのFBAがなければ、もっと広いスペースや、発送スタッフを雇う必要があっただろう、と思います。最小限のコストで運営できるので、とても助かっています。現在利用している外部の倉庫費用と比較しながら、FBAマルチチャネルサービスも含めてFBAの比率を増やしていきたいと考えています。
――FBAを利用していない商品では、「マケプレお急ぎ便」を導入しています。
医療機器など、一部にFBAへ預けられない商品があります。そうした商品は、自社で迅速に発送しています。医療用品は緊急性が高い商品もあるので、当日配送を訴求できることは重要だと思います。まだ表示が目立たないのが残念ですが、マケプレお急ぎ便を指定されるお客さまも増えてきていますし、今後、改善されていけば利用も増えると期待しています。
――今後の展開として考えていることは。
お客さまの声に耳を傾け、サービスの改善やプライベートブランド商品の開発などを行っていきたいです。
事業者概要
- 販売サイト名:ショップデクリニック
- 本社所在地:東京都文京区
- Amazonでの販売開始時期: 2010年12月
- 販売カテゴリー:ドラッグストア(ヘルス&ビューティ)
- 利用サービス:Amazon出品サービス、フルフィルメントby Amazon(FBA)。FBAマルチチャネルサービス