森野 誠之 2018/3/27 8:00

人がいないとか、労働時間が長いのを是正するために送料を上げるのは分かるのですが、何度も繰り返されると送る側としてはダメージが大きいです。いつまで、どれぐらい上がるのかを教えて欲しいですよね。

どこまで上がるのか、わからないのがツラい……

EC業界に訪れた送料値上げの“春闘”の現状――「もう持って行かないぞ」との圧力も | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5255
エコ配、配送料を100~300円値上げへ…配送エリアも縮小 | 通販通信
https://www.tsuhannews.jp/50160
ベルーナが総合通販の送料無料を廃止へ、「現状の送料価格の維持は大変困難」 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5264

まとめると、

  • ヤマト運輸の送料値上げをきっかけに、佐川急便、日本郵便も値上げ
  • 運送業者からの値上げの要請は複数回になる場合も
  • 送料無料を廃止する通販業者も出てきた

佐川は集荷時間が2時間ほど早まったりなどサービスレベルが後退している。減車してコスト削減しようとしているようで、そのしわ寄せが明らかに来ている。集荷の荷物は以前であれば、その日の量に応じて配車を手配するというのが一般的な対応だったと思うが、『用意する車もないから持って行かない』というようなことになっている

エコ配、配送料を100~300円値上げへ…配送エリアも縮小 | 通販通信

送料無料が当たり前だった世の中が、あっという間に変わってしまいましたね。問題なのは何度も値上げ要請があることです。どこまで上がるのか分からないと、利益がどれだけ残るかが読めなくなってしまいます。送料が上がった場合のシミュレーションを細かくやっておかないといけないですね。

※関連記事

「ユーザーに誠実な対応をする」という当たり前のこと

定期購入事業者は知らなきゃマズい「改正特定商取引法」改定のポイント【事例あり】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5190

まとめると、

  • 平成28年改正特定商取引法では「定期購入契約である旨、および金額」と「契約期間その他の販売条件」の明示が義務化された
  • ECの普及によって増加している悪質な定期販売事業者を排除することが目的
  • 規則の対象はカタログ通販やテレビ通販など、通販ビジネス全般
	飲料	健康食品	化粧品2012年	44	386	2282013年	40	740	5172014年	105	1337	3712015年	322	2887	6972016年	1258	9678	2193
定期購入に関する相談(2017年3月31日までにPIO-NETに登録された消費者相談情報) 出典:「平成29年度消費者白書」を元に編集部で作成

健康食品や化粧品などの通信販売において、「“初回お試し500円”というコピーにひかれて申し込んだが、実際は1年間の定期購入コースへの加入が条件で、思った以上の料金を請求された」といった相談が急増したことを受けての改定です。

「最終的にいくらかかるの?」という疑問は、通販が始まってからずっとあるユーザーの要望なので、送料なども含めてわかりやすい料金表示を心がけましょう。ASPのカートを利用している人やモールに出店している人は、設定しただけではわかりにくい可能性もあるので注意ですね。

Amazon社内の縦割り文化が発端のようです

公取委VSアマゾン 協力金は「収奪」か「共栄」か、公取委が独禁法違反の疑いで立入り | 通販新聞
https://www.tsuhanshimbun.com/archive/2018/03/vs-4.html

まとめると、

  • アマゾンは「COOP(コープ)費用」の名目で毎月取引金額の数%の負担を取引先に要請している(要請されていない企業もある)
  • COOP費用は、アマゾンが「共同マーケティングプログラム」と呼ぶサービスとみられ、サイト内で自社商品やブランドの紹介ページの充実、広告等を行うメニューのこと
  • 「強要とまではいえない」「新たな販促機能を使うことで収益改善につながる」などの声も

温度差の背景には、契約時期や事業規模で個別に異なる複雑な契約の態様もありそうだ。「あれだけの大きな会社組織だが、バイヤーの個人商店みたいなところがある。バイヤー決済も大きく、組織も縦割りで商品カテゴリの部署ごとで登録フォーマット、ルールも微妙に違う。これまで求めていなかった大口取引先の一部に『ベンダーセントラル』経由ではなく、個別に要請したことで明るみになったのでは」と見る事業者もいる。

一律で均等に負担を求めているわけではないんですね。バイヤーごとだったり、時期などでかなりの差があるようです。また、背景には送料値上げによる利益の圧迫もありそうです。「優越的地位の濫用」に当たるかどうかの判断も難しく、正確なことがわかっていませんので、今後の動きを見守るしかなさそうです。

EC全般

Amazon GO対抗の無人店舗、日中共同で拡大目指す | BCN RETAIL
https://www.bcnretail.com/market/detail/20180319_55050.html

【アマゾンゴー】、想定外の反応にアマゾン驚嘆!革新的すぎてウォークアウトできない? | 激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ
http://blog.livedoor.jp/usretail/archives/52049157.html

モノタロウ/初の無人店舗「モノタロウAIストア powered by OPTiM」 | 流通ニュース
https://www.ryutsuu.biz/store/k031929.html

無人店舗は急速に進んでいますね。万引き問題も常に付きまといますが、検証しながら良い方法を見つけていくのでしょうか。

「○○すると粗利は下がる」失敗例から学ぶ、粗利単価をアップさせるために避けるべきこと | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/5504

送料値上げ問題と関連して。利益の残し方をちゃんと考えておきましょう。

最も不快感を持つのは、「Webサイト」の動画広告 | マーケティングリサーチキャンプ
https://marketing-rc.com/report/report-video-20180320.html

これはもう出し方ではないのでしょうか? ホントに邪魔なところに出ますよね。

3月は家電の売り時?メルカリで家電平均単価が30%上昇 | 通販通信
https://www.tsuhannews.jp/50267

引っ越し時期に不要品が増えるのが家具と家電製品。

売れる本は「面白そうなにおい」がする? 様々な企画を打ち出す三省堂書店員・新井さん | りっすん
https://www.e-aidem.com/ch/listen/entry/2018/03/20/110000

売れる理由って探せば出てくるんですよね。この新井さんが特別だから、ではないです。

今週の名言

「あいつは一発屋だ」とか言ってる人って、基本ゼロ発屋だから。百発屋の人は、一発屋をバカにしないんです。

ピコ太郎を生んだ古坂大魔王がNo titleに伝授 ゼロ発屋にならない術 | CINRA.NET
https://www.cinra.net/interview/201803-kosakadaimaounotitle

苦労してきた人はその苦労がわかる。他人(他社)のことをグズグズ言っているうちは、苦労していないということですね。

筆者出版情報

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