通販は20~50代女性中心にカタログからECへのシフトが鮮明に、JMAR調べ
日本能率協会総合研究所(JMAR)は通販チャネルの使い分けを明らかにするため「通販利用者構造調査2014」を実施し、10月1日に結果を発表した。それによると、通販チャネルの主流は「ネット通販」にシフト。特に30歳~50歳代女性で「カタログ通販」から「ネット通販」へ利用チャネルが移っている状況が明らかになった。
通販チャネルの利用頻度は、20歳~60歳代の男女で2014年と2010年を比較。2014年に通販を利用して年1回以上購入した人は「ネット通販」が70%で、2010年比で13ポイント増加した。「カタログ」は約半数、「新聞・雑誌通販」「生協」が2割前後、「テレビ通販」が1割台と、2010年と比べて大きな増減はなかった。
「ネット通販」と「カタログ通販」の利用頻度を比較したところ(20歳~70歳代の対象者全体)、年1回以上購入した人は「ネット通販」で65%、「カタログ通販」は52%。全体では「ネット通販」利用者が10ポイント以上高いというデータが示された。
年代別では、「ネット通販」は20歳代と40歳代男性、20歳~50歳代女性で7割を超える。一方、「カタログ通販」は40歳~70歳代女性で約7割、特に60歳~70歳では「ネット通販」を大きく上回っている。
「ネット通販」による購入商品を見ると、「趣味・娯楽用品」が42%、「衣料品」が36%。続いて「家電・AV」「パソコン・周辺機器」「アクセサリー」「その他の食品」が2割台。「カタログ通販」では、「衣料品」が52%、「サプリメント」「基礎化粧品」が2割台で推移している。
通販の大きな販売チャネルでもある「新聞・雑誌通販」「テレビ通販」の利用頻度も比較。「新聞・雑誌通販」「テレビ通販」とも、男女で年齢が高い人ほど利用が多い傾向で、特に男女とも70歳代の約4割が「新聞・雑誌通販」、約3割が「テレビ通販」で年1回以上購入している。
調査概要は以下の通り。
- 調査手法:日本能率協会総合研究所の「モニターリサーチ・システム」を利用したFAX調査
- 調査対象者:全国の20~79歳の男女
- サンプル数:有効回収数2553サンプル(発送数3600サンプル、有効回収率70.9%)
- 調査期間:2014年6月19日~24日