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右肩上がりで成長を続けるEC市場。コロナ禍でECを利用する消費者が急増した一方、新たにECビジネスへ参入する中小企業、大手企業が増えている。すなわち、今後のEC市場は拡大が続くものの、競争環境はこれまで以上に激しくなる可能性がある。そのため、何度もリピート購入する「ロイヤルカスタマー」の創出は欠かせないEC戦略となる。

どうすればロイヤルカスタマーを創りだすことができるのか? UGCマーケティングツール「YOTPO」などを提供するギャプライズの天木伸氏(UGC&D2Cテクノロジーグループ カスタマーサクセス)が語る。

今のEC市場の動向――拡大するEC市場、参入事業者増加

経済産業省が7月に発表した「令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、EC市場は堅調に拡大している。

EC市場とEC化率の推移(経済産業省発表の「令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)」)
EC市場とEC化率の推移(経済産業省発表の「令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)」)

2019年の日本国内における消費者向けEC市場は前年比7.65%増の19兆3609億円に拡大。物販分野を対象としたEC化率は6.76%で同0.54ポイント増だった。こうした市場拡大を踏まえ、天木氏は次のように話す。

EC市場は、2020年には約21兆円、2025年は約28兆円に拡大すると予測されている

ギャプライズの天木伸氏(UGC&D2Cテクノロジーグループ カスタマーサクセス)
ギャプライズの天木伸氏(UGC&D2Cテクノロジーグループ カスタマーサクセス)

市場拡大に加え、2020年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響によって大きく消費行動が変化し、EC利用が急増している。

三井住友カードと顧客時間が共同分析した調査結果によると、多くの業種で決済件数・金額が減少していく中、取引が増加している業種では日常生活の変容による「スーパー」「ECモール・通販」を利用する「巣ごもり消費」が顕在化。社会情勢の変化に伴う買い物の質の変化、高年齢層のEC利用への「デジタルシフト」の兆候など、消費行動の変化が垣間見えている

2020年1月~3月業種ごとの性・世代別の決済件数シェア推移(三井住友カードと顧客時間が共同分析した調査結果)
2020年1月~3月業種ごとの性・世代別の決済件数シェア推移(三井住友カードと顧客時間が共同分析した調査結果)

一方の事業者側。初期費用・月額費用が無料のEコマースプラットフォーム「BASE」の2020年4-6月期(第2四半期)における、新規開設数は前年同期比229%増を記録。累計ショップ開設数は2020年5月に100万店、7月に110万店を突破した。

全国で4万店以上が活用し月額利用料900円から利用できるEC作成のASPサービス「カラーミーショップ」(提供元はGMOペパボ)の新規契約者数は5月以降に急増。6月は前年同月比75.9%増で新規契約が増えている。

新型コロナウイルスの影響で消費行動が大きく変化した一方、新たにEC市場へ参入する企業など、EC市場の競争はますます激化していくことが想定される。(天木氏)

今後、EC市場は競争が激化する
今後、EC市場は競争が激化するとしている

既存客離れ5%改善で利益は25%アップする

こうした環境下、ECを伸ばしたい企業はどうすればいいのだろうか? 天木氏があげるのは自社ECサイトでのロイヤルティの高いブランドづくりだ。

要素分解したターゲット層
要素分解したターゲット層

ブランドを知っている、購入したことが過去にあるといった層は、安売りやポイント施策など、他社が展開している施策次第で離反する可能性が高い顧客。ただ、リピーター、ロイヤルカスタマーといったECサイトの“上客”も、大きな消費行動の変化によって、離反するといった影響が今後、出てくる可能性も少なくない

だからこそ、自社のブランド、サイトを気に入っている既存顧客を他に心移りさせないための「ロイヤリティプログラム」が必要だと天木氏は説く。

なぜ「ロイヤリティプログラム」が重要なのかは、収益構造を見ると一目瞭然だ。既存顧客が収益化するコストは新規顧客への販売コストの1/5。そして、顧客維持率(CRR、Customer Retention Rate)を5%向上させると利益は25%と改善されるという「5:25の法則」がある

「5:25の法則」について
「5:25の法則」について

「ロイヤリティプログラム」のメリットは大きく2つある。1つはリピーターを増やすことができること。2つ目はブランドイメージの形成だ。ブランドやサイトに愛着を持ってもらえればさまざまな形で良い情報が拡散されていく。それが新規顧客の獲得にもつながっていく。(天木氏)

ロイヤリティマーケティングの成功事例、ROIを5.1倍にした「RHONE」

天木氏が説明したのは、ロイヤリティマーケティングを実施し、3か月でROI(費用対効果)を5.3倍にしたメンズスポーツウェア「RHONE」の事例。従前に行っていたのはメルマガとクーポンのみ。リピート率が課題だったため、ロイヤリティマーケティングを導入した。

「RHONE」は新規顧客の獲得、既存顧客のリピート購入を最大化するため3つの特典を用意した。「送料無料」「ポイントプログラム」「新商品の連絡」だ。

「RHONE」が用意した特典は、新規顧客の獲得、既存顧客のリピート購入を最大化するための3施策
「RHONE」が用意した特典は、新規顧客の獲得、既存顧客のリピート購入を最大化するための3施策

まずは新規顧客の獲得施策。未購入者がECサイトにアクセすると、割引が適用されるクーポンをポップアップで表示。初回購入のハードルを下げた。そこから、ロイヤリティマーケティングにつなげていく。

施策その1 クーポンの提供
施策その1 クーポンの提供

初回購入者が会員登録した後、クイズに答えると送料を「RHONE」が負担する配送サービスを獲得できるプログラムを提供。クイズはゲーム要素を取り入れたもので、消費者が着用している服のサイズ、シチュエーションなどの情報を取得し、メルマガのパーソナライズ化にもつなげている。

施策その2 クイズに答えると送料を「RHONE」が負担する取り組み
施策その2 クイズに答えると送料を「RHONE」が負担する取り組み

ポイントキャンペーンでは、一般的な購入金額に応じてポイントを付与する仕組みを導入。そして、初回購入者向けと同様、ゲーム要素を取り入れたクイズを用意し、ユーザーは回答するとポイントをさらに獲得できるキャンペーンを実施した。

施策その3 クイズに答えるとポイントを付与する取り組みも展開
施策その3 クイズに答えるとポイントを付与する取り組みも展開

会員になるメリット、さらなる購入意欲の促進を図るため、新商品を早めに購入できるための「新商品の連絡」という特典を用意した。特にアパレル商材では予約購入ニーズが高い。「RHONE」では、新商品を早く購入したいという会員ニーズに対応すると同時に、会員になるメリットを打ち出すことで顧客のロイヤリティアップにつなげている

新規ユーザーを獲得しながら、既存ユーザーのリピート率を高める。これは今から取り組まなければならない。(天木氏)

なお、「RHONE」はイスラエルのYotpo Ltd.が提供するロイヤリティマーケティングツール「SWELL」を導入している。日本ではギャプライズが窓口となっている。

一歩踏み込んだ他社との差別化対策を

「送料無料」「ポイントプログラム」などは現在、多くのECサイトが取り入れている施策。ロイヤルティの高い顧客を創出するためにはさらに一歩踏み込んだ他社との差別化が必要になる。そこで、天木氏が提案するのが「UGC(User-generated-content)」だ。

消費者が生成、制作したコンテンツ(写真や動画、レビューなど)をECサイトなどで活用する取り組みで、消費者の購入体験に大きな影響を与えると天木氏は説明する。

UGCは40%以上の消費者の購買行動に影響を与えるという
UGCは40%以上の消費者の購買行動に影響を与えるという

ここで、ギャプライズが提供するUGCマーケティングツール「YOTPO」を導入し、CVR(コンバージョン率)の改善率150%、UGC接触率90%を実現したランジェリーブランド「RAVIJOUR(ラヴィジュール)」の事例を紹介したい。

なお、「YOTPO」はグローバルで20万サイト超が利用しており、レビューやInstagramなどにアップされた写真を収集、SNS連携などで効果的に自社ECサイトの収益を最大化するマーケティングツールである。

「RAVIJOUR」は「YOTPO」を導入し、さまざまな改善効果を得た
「RAVIJOUR」は「YOTPO」を導入し、さまざまな改善効果を得た

「RAVIJOUR」は全国の店舗がそれぞれInstagramを運営しているが、それを1つにまとめていなかった。つまり、幅広くUGCを収集し、マーケティング活動に活用するノウハウがなかったのだ。

そこで、「購入者からのレビューや写真を収集する機能」「Instagramでの投稿コンテンツを自社のコンテンツとして活用する機能」「Googleでの検索におけるリッチリザルト対応機能」などを持つ「YOTPO」の導入を決めた。

ECサイト内に消費者からのレビューやInstagramの写真を活用したところ、訪問者はUGCの部分を多く閲覧していることがヒートマップからわかる(上記写真右)。購入者のUGC接触率は90%に達し、CVRの大幅改善につながった。

スマホでのInstagramコンテンツ活用イメージ
スマホでのInstagramコンテンツ活用イメージ

UGCマーケティングで期待される効果

UGCマーケティングを活用するメリットは大きい。消費者のコンテンツを活用できる、消費者の生の声をECサイトに反映できるため、「他社との差別化」「CVR改善」「新規顧客の獲得」につながるとされる。

UGCマーケティングで期待される導入効果
UGCマーケティングで期待される導入効果

こうした効果が期待される一方で、UGCマーケティングで踏み切れない理由としてあがるのが「レビューが集まらない」というもの。マーケティングを実施していても「集まっているけどサイトに掲出しているだけ」「レビューがコンバージョンに寄与しているのか見えにくい」といった声もある。

なぜなら、通常のレビュー投稿では「メール受信→サイト遷移→ログイン→商品ページ→投稿と、投稿までの流れが離脱ポイントだらけになっている」(天木氏)

通常のレビュー投稿のフロー
通常のレビュー投稿のフロー

このフローを、メール受信→投稿のみに簡略化できたらどうだろうか。「メールから直接レビューを投稿してもらうだけでレビューの収集率は大幅に改善できる」(天木氏)

「YOTPO」はレビュー投稿までの流れを、メール受信→投稿という2ステップで行える機能を搭載。テキストのレビュー投稿のほか、画像や動画、SNS上でのレビューのシェアができるほか、事業者はレビューを活用したSNS広告も出稿できるようになる。

「YOTPO」のレビュー投稿までの流れ
「YOTPO」のレビュー投稿までの流れ
サイトからの投稿と比較するとメール経由の投稿率は10倍も高いという
サイトからの投稿と比較するとメール経由の投稿率は10倍も高いという

ただ、「レビューがあるだけでは効果を最大化できない」と天木氏。レビューの信頼性を築く内容、質、求めている情報を探せるといった検索精度も、コンバージョンに直結する。つまり、訪問客が探している商品に関する内容とレビューコンテンツが異なると、離脱につながってしまう可能性があるという。

必要なレビューを瞬時に表示できるような仕組みが求められる
必要なレビューを瞬時に表示できるような仕組みが求められる
◇◇◇

現状と今後のEC市場を踏まえ、ロイヤリティの高いユーザーの創出の重要性を強調した天木氏。「消費者が自然と自社ブランドを選んでくれる仕組みを作ることが重要」(天木氏)と強調し、今後の日本のEC市場で成長続けるための施策として、「ロイヤリティプログラム」「UGCマーケティング」の施策実行をEC企業に強く提案する。

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