高野 真維 2023/7/14 7:00

東通メディアが発表した「通販・EC事業者と通販基幹システムに関する意識調査」によると、通販・EC事業者の6割以上が導入している通販基幹システムに満足している。

システム導入後、売り上げが伸びたと回答した割合も6割以上。一方で「十分に使いきれていない機能がある」といった課題もあるようだ。調査対象は自社に通販基幹システムを導入している通販・EC事業者(経営者・役員)105人。

調査結果の概要
調査結果の概要

基幹システム導入後の売り上げの変化

通販基幹システム導入後、自社の売り上げは「やや上がった」(40.0%)が最も多く、「変わらなかった」(27.6%)、「非常に上がった」(21.0%)と続いた。

システム導入後の売り上げ推移
システム導入後の売上推移

通販基幹システムに対する満足度とその理由

自社で導入している通販基幹システムに対する満足度は、「やや満足している」(34.3%)が最も多く、「非常に満足している」(29.5%)、「あまり満足していない」(26.7%)、「まったく満足していない」(1.9%)と続いた。「わからない/答えられない」は7.6%。

導入システムに満足しているか
導入システムに満足しているか

「非常に満足している」または「やや満足している」の回答者にその理由を聞いたところ、「業務の効率化が図れているから」(70.1%)が最多。「ECと連動することでECサイトの品質を向上できているから」(44.8%)、「ヒューマンエラーを軽減できているから」(40.3%)が続いた。

導入しているシステムに満足している理由
導入しているシステムに満足している理由

基幹システムに満足していない理由

「あまり満足してない」または「まったく満足していない」の回答者にその理由を聞いたところ、最も多かったのは「操作性」(43.3%)。「サポート体制」(36.7%)、「カスタマイズ性」(30.0%)が続いた。

このほか、「他社サービスとの連携の難しさ」「オプション機能数」「操作速度」「施策対応力」も不満の理由にあがった。「わからない/答えられない」は3.3%だった。

導入しているシステムに満足していない理由
導入しているシステムに満足していない理由

自由回答では、「手間が多い」「レガシーシステム」などがあがった(一部抜粋)。

  • 自社の手間が多い
  • データベースの更新に手間がかかる
  • ベースが海外なのでわかりにくい
  • 新たな税制や法改正への対応が困難
  • レガシーシステムになりつつある
  • 変更にお金がかかる

基幹システムに対する課題と要望

通販基幹システムの運用面における課題は、「十分に使いきれていない機能が存在する」(41.0%)、「業務効率化のためだけの導入になっており、売上拡大につなげられていない」(25.7%)、「ただシステムを導入しただけになってしまっている」(23.8%)が上位を占めた。

システムの運用で課題に感じていること
システムの運用で課題に感じていること

通販基幹システムへの要望は、「カスタマイズ性を高くしてほしい」(32.4%)が最多。「他社や業界内の売上拡大施策・ノウハウを機能に取り入れてほしい」(25.7%)、「オプション機能数を増やしてほしい」「新規顧客獲得とリピート顧客育成のPDCAが回しやすいような機能がほしい」(いずれも23.8%)が続いた。

システムに要望すること
システムに要望すること

自由回答では、次のようなシステムへの要望があがった。

  • サポート体制の充実
  • ドル建てではなく円建ての価格決済
  • メンテナンスが容易なこと
  • システム連携性の向上
  • 定期購入者の注文履歴や状況の管理がしやすくなること
  • ミスやトラブルを確認しなければ次に進めないボタンの設置

調査概要

  • 調査名称:通販・EC事業者と通販基幹システムに関する意識調査
  • 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査
  • 調査期間:2023年6月20日~6月21日
  • 有効回答:自社に通販基幹システムを導入している、通販・EC事業者(経営者・役員)105人
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