【物流2024年問題】宅配便ドライバーの月給「あまり変化がない」が約6割、「仕事に余裕がなくなった」「人を増やしてほしい」の声
ホンダモビリティソリューションズ(HMS)は、宅配便ドライバーへの意識調査を行い、その結果を公表した。
働き方改革関連法改正が施行された2024年4月以降、月給に変化があったか聞いたところ、宅配便のドライバーで最も多かったのは「あまり変化はない」で64.8%。「減った」は21.1%、「増えた」は12.0%だった。
労働時間に関する変化では、「あまり変化はない」が74.2%で最も多かった。ホンダモビリティソリューションズは「各企業が施行前から整備や管理等の準備をしていたことで、現場への急激な変化は回避されていることが予測される」としている。
ドライバーの仕事で感じた変化について、「ドライバーの人手が不足するようになった」が最も多く36.4%だった。「特に変化を感じることはない」が32.5%、「仕事時間を細かく管理されるようになった」が27.4%、「仕事に余裕がなくなった」が19.5%で続いた。
労働時間に関する変化について、トラック、バス・タクシー、宅配便のドライバーごとに集計すると、宅配便ドライバーは「仕事に余裕がなくなった」が31.5%で、他のドライバーよりも高い。理由は、「EC市場の拡大などにより宅配ニーズが高まるなかで、人手不足への対策や効率化が急務の領域だと推察される」としている。
さらに、ドライバーの仕事で改善を期待する内容について聞いたところ、3種類のドライバーとも「労働時間に見合った給与にしてほしい」が最多。トラックは38.6%、バス・タクシーが36.9%、宅配便のドライバーは40.4%だった。
「仕事に余裕がなくなった」との回答が最多だった宅配便のドライバーは、改善を期待する内容について「人を増やしてほしい」が33.0%。他のドライバーよりも多く働き手の増加を切望する声が高い。
調査概要
- 調査名称:ドライバーの仕事についてのアンケート
- 調査期間:2024年8月9日~17日
- 調査対象:全国、ドライバーの仕事をしている20~69歳の男女計709人
- 調査方法:Webアンケート