競合店の動向、トレンド商品、売れ筋価格帯などを 統計・集計できるツール「Nint」とは
競合店の動向や売れ筋ジャンル、人気価格帯、効果の高い広告クリエイティブなど、さまざまな指標から販売データを統計・集計できる「Nint(ニント)」。ツール1つでECサイト運営に役立つデータを収集・分析できるという。「Nint」の活用法などをアドウェイズに聞いた。
大手モールの販売データを統計・集計する
EC事業者の悩みの1つに「頼りにできる指標がない」がある。どのサイトが売れていて、どの広告の効果が高いのか、どのジャンルが売れ筋なのか――「Nint」はこんな悩みを抱えているEC事業者の課題を解決する販売データの統計・集計ツールだ。データを見ることでECサイトが進むべき方向性を見出すことができるようになる。
こう話すのはアドウェイズの吉野順子氏(データソリューションDiv.ゼネラルマネージャー)。「Nint」はWeb上に公開されているランキング、レビュー、商品情報を収集し、独自に統計・集計するツールで、2014年にサービスを提供開始、多くのEC事業者が利用している。対象は「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」「Amazon.co.jp」。
競合店、業種、商品、広告など多様なデータを集計
「Nint」が「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」から統計・集計したデータによって、利用企業は「業種分析」(各ジャンルの市場規模や売れ筋商品のトレンドを分析)、「ショップ分析」(競合店の売上や人気商品を月別日別に分析)、「商品分析」(指定した条件にマッチする注目商品の売上動向を分析)、「広告分析」(競合店のモール内広告展開について分析)などができるようになる。
「Amazon.co.jp」は競合店を調べることができる「セラー分析」、書籍以外の商品を識別する10桁の番号「ASIN」ごとに月単位や1日単位で売上データを分析できる機能などを搭載。この「ASIN分析」から当該ASINの市場規模、カテゴリごとの売上構成、商品ごとの売上データなどを統計・集計することが可能だ。
「Nint」は「さまざまな利用方法がある」と吉野氏は言う。たとえば販売価格の設定。「最も売れている価格帯を調査でき、安くなくても売れるということがわかったりする。価格設定の参考にできるほか、仕入れなどにも活用できる」(吉野氏)。
独ドメ店、メーカー、小売もトレンド調査などに活用
「Nint」はECモール店のほか、独自ドメイン企業、メーカー、小売企業など、活用できる事業者の範囲は幅広い。ECでもっとも利用されている売り場であるモールのデータを集計することで、最新のトレンドなどを把握、サイト運営や商品戦略などに生かすことができる。統計・集計したデータは管理画面で、グラフなどを用いて表示されるため、「社内資料などにも利用できる」(同)という。
また、「天猫国際」「淘宝Global」「京東Global」「Kaola.com」といった中国の大手越境ECサイトにも対応。中国でどのような商品が売れているのか把握することも可能だ。