事業規模1000億円目指したサミットのネットスーパー事業が終了へ、住友商事が発表

新規会員登録は2014年8月31日で受付終了し、サービス開始から約5年で撤退することになる

瀧川 正実

2014年9月2日 17:19

住友商事は9月1日、子会社が運営するネットスーパー事業「サミットネット―パー」を終了すると発表した。終了日は2014年10月31日。新規会員登録は8月31日で受付終了しており、サービス開始から約5年で撤退することになる。

「サミットネットスーパー」は、2008年12月に住商100%子会社として設立した住商ネットスーパーが中心となり、同社が100%出資して2009年5月に設立したサミットネットスーパーが事業運営を担った。

サービス開始は2009年10月。「サミット」の知名度と住商の資金力をバックに事業をスタート。競合企業が店舗から商品を出荷する店舗型ネットスーパー事業を展開するなか、「サミットネットスーパー」はネットスーパー用の専用物流センターを設け、商品を発送していた。

先行投資型のセンター型に投資したのはネットスーパーの将来性と規模拡大、サービスの高度化が可能と判断したため。世田谷や練馬など都内近郊に複数の物流センターを設置していた。

ネットスーパー事業については、住商が2011年に行ったメディア・生活関連事業部門の説明会で、事業開始10年後に1000億円の事業規模を目指す方針を説明。センター出荷型のネットスーパー事業が投資先行のため、投資回収は事業規模が1000億円規模になってからという趣旨の方針を掲げていた。

「サミットネットスーパー」は想定よりも受注数が伸びなかったとみられ、将来の収益性を考慮し、早期の撤退を決断した。

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