実は奥が深いクロスセルとアップセル。メルマガ、LINEなどのプッシュ施策にも応用してみよう!【ネッ担まとめ】
ECはどこまでいっても商売です。商売なので手法だけではうまくいきません。買い手の心理をよ~く考えて施策を実行していきましょう。
お客さんが心動かすタイミングを徹底的に考える
客単価アップをプチ改修で実現 アップセル・クロスセルの鉄板施策と効果につながるECサイトの条件を伝授 | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/11875
「クロスセル」とは、ある商品の購入を検討しているユーザーに対して、別の商品も一緒に購入してもらう手法です。「アップセル」とは、ある商品の購入を検討しているユーザーに対して、それよりも高額な商品を購入してもらう手法のことを指します。
送料無料ラインの表示は、先ほどの商品レコメンドの設置と併用することで、さらに「カート」画面からのクロスセルを狙いやすくなります。より詳細な商品表示ルールの設定が必要になりますが、カートに入れている商品と合わせて購入すると送料無料ラインに到達する商品をメインにレコメンドすることも可能です。
一緒に買われている商品と送料無料ラインを合わせることで買ってもらいやすくしています。「あと2500円で送料無料」という時にピッタリの商品が表示されていて、それが気になる商品なら買ってもらいやすいですよね。
注意点としては選択肢を出すこと。クロスセルばかり気になって、1点だけ紹介したり同じ金額の商品ばかり表示したりしても買ってもらえません。カートで自動表示されている場合、変更は難しいかもしれませんが「どうやってオススメしたら買ってくれるかな?」と想像しながら設定しましょう。
商品比較チャートによって各マッサージ機器の性能比較が容易になり、高価格商品の魅力を感じてもらえるのではないかという仮説を立て、実施したものです。結果的に客単価を前月比で約4%上昇させることができました。
図のように明らかに差が出ることは少ないと思いますが、「高いものが良い」と思ってもらえるように表示するのはよい方法です。ここも先ほどと同じく、お客さんのニーズを考えて選択されやすそうな選択肢を表示するようにしましょう。
ここまで読んできて「カートは変更ができない」「比較表を見てもらえない」と思ってクロスセルとアップセルを諦めている人はいないでしょうか? やりたいことは、納得して合わせ買いしてもらう、もしくは高いものを買ってもらうことなので、実現できるのであればどんな方法でも構わないわけです。
ある商品を買った人に合わせ買いの提案をメルマガで送ってみる、LINEで比較表の図を送って高い商品を買った人の口コミを入れておく、チャットや電話で問い合わせがあったときに提案してみるなど、やれることはたくさんあります。
こういった記事を見ると「これをそのままやらないといけない」と思ってしまいますが、そんなことはありません。冒頭にも書いたようにお客さんが納得する提案をすればよいので、その提案のタイミングと内容を考えればよいですよね。こう考えると、今まで行った施策も形を変えて実施すれば効果が出るかもしれません。
手法を勉強しながらお客さま心理も勉強していきましょう。
今週の要チェック記事
2023年ヒット予測 日経トレンディが選ぶ1位は「コンビニジム」 | 日経クロストレンド
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00733/00001/
直接は関係なくても間接的に売れるものがあります。ちょっと考えてみるとよいかも。
南海放送がライブコマースに成功した理由 テレビショッピングとの差別化で同時接続者数は3倍に! | MarkeZine
https://markezine.jp/article/detail/40178
TVショッピングの延長線上と考えると、視聴者のITリテラシーが壁になるようです。
キャンセル待ちが約8000人! レンジで「チン!するレストラン」がここまで話題を集めたワケ | ITmedia ビジネスオンライン
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2211/07/news014.html
「冷凍食品には保存料が一切入っておらず、安全な食品」。これを聞いたら行ってみたくなりますよね。
EC 特化ノーコードツール TēPs(テープス)が新しい接続先に「CData Connect Cloud」を追加。100 以上の SaaS のデータを取得し、ワークフローで利用可能に。 | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/26354
どんどん接続先が増えていますね。テープスが手放せない人も出てきています。
ふるさと納税の寄付額「1万~2万円」が最多 利用経験「あり」は51% | ITmedia ビジネスオンライン
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2211/09/news158.html
これから年末にかけてピークに。自治体も力を入れていますし、どんどん競争が激しくなります。
メガネスーパーなど、Uber Eatsでのコンタクトレンズ配送サービスを開始 即日1時間以内に配送 | ECzine
https://eczine.jp/news/detail/12008
配送手段として「Uber Eats」。今後も広がっていきそうです。
「メルカリShops」、タイムセール機能を提供開始 | メルカリのプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000199.000026386.html
「メルカリShops」と相性がよさそうな機能がリリースです。
UX向上に必要なのは「カスタマーエクスペリエンスの維持」。最新の調査結果から見る消費者に支持されるECサイトの条件 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/10325
「使いにくい」は転換率を下げる最大の要因。販促以外のこういったところも忘れずに。
世界最大級のEコマースカンファレンス、Shopify Unite 2022(メルボルン)参加レポート | non-standard world
https://www.non-standardworld.co.jp/26006/
Shopify構築日記 #121 アパレル大手がShopify+Shopify POSの導入 | 北山 浩 | バッグメーカーEC担当 Shopify構築日記書いている人|note
https://note.com/ec_zoe/n/n1741bc4c351e
ShopifyがGMOペイメントゲートウェイと連携 連携プロバイダーとしては国内最大規模 | ECzine
https://eczine.jp/news/detail/12000
Shopify関連を3つ。ちょっと目を離すとあっという間に進化しているので、使っている場合は目を離さずに。
今週の名言
「数字だけ並べてもいい仕事はできない」村井チェアマンが重大決断をするとき、必ず「Jリーグの理念」に立ち返るワケ 熱狂とデータで組織は動く | PRESIDENT Online
https://president.jp/articles/-/63205
客観的な仕組みってのは、すごく真似しやすいものなんですね。客観だけで仕事をしていると競合に簡単にコピーされちゃう。
一方、数値で表せない微妙な塩梅、秘伝のタレみたいなヤツは簡単に真似できなかったりします。
フレームワークみたいなものは便利ですがすぐに真似されます。けれど、会社の文化みたいなものはなかなか真似されません。真似できないものを磨きながら真似される手法でどんどん進んでいくのがよいかもしれないですね。
筆者出版情報
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小さい会社のウェブマーケティング必勝法
森野誠之 著
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発売日 2021年10月15日
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この連載の筆者 森野誠之氏の著書が翔泳社から発売されました。小さな会社の“ひとり担当者”が、未経験、低予算、独学でホームページのリニューアルからウェブマーケティングまでを成功させるための指南書です。電子版、オンデマンド印刷版ともにAmazonで発売中です!
商売の基本であるクロスセルとアップセル。言葉の意味を再確認すると、もう少し商品を買ってもらうのがクロスセル、少し高い商品を買ってもらうのがアップセルです。
この話をすると何とかして買ってもらおうと頑張る人が多いのですが、無理に買わせようとしても誰も買ってくれません。お客さんが納得する提案をして、それが受け入れられて初めて買ってもらえます。