アマゾン、販売者の「健全性」をスコアで可視化。点数が上がりやすいセラーとは? 低評価だとアカウント停止の恐れも?
アマゾンジャパンは6月15日、仮想モール事業「アマゾンマーケットプレイス」において、商品を出品・販売している販売事業者(セラー)の健全度を示す指標「アカウント健全性評価」を刷新した。
優良店舗を色と点数で可視化
セラーを対象とした掲示板「アマゾンセラーフォーラム」にアマゾンが投稿した記事によると、同機能は、出品ポリシーの違反件数などに基づき、アカウントが販売活動の継続に必要な健全性を保っているかどうかを表示するもの。販売事業者は、自身のアカウントの健全性やポリシー順守の状況を、点数としてよりわかりやすく、総合的に確認できるようになったという。
これまで緑色・黄色・赤色の色分けでアカウントの健全性が表示されていたが、今後は0~1000点というスコアでも表示されるようになった。
大規模セラーは有利
業界関係者によれば、基準点は200点。商品がたくさん売れると点数が向上するため、大規模なセラーに有利な制度となっている。月商数千万円のセラーは点数が上がりやすいが、月商100万円程度のセラーでは上がりにくいようだ。一方で「サイト外への誘導をしたり、SKU設定が規約違反だったりする場合などは点数を減らされる」(先の業界関係者)という。
スコアが低いとアカウント停止の恐れ
スコアが200~1000は緑色で表示され、アカウントは「健全」のため、停止の可能性はない。スコアが100~199の場合は「リスクあり」状態で、停止の可能性がある。
また、スコアが99以下の場合は「健全ではない」として、停止の対象となるか、すでに停止されている状態。また、個々のポリシー違反がアカウント健全性評価に与える影響の程度については「重大」「高」「中」「低」で表示される。なお、6月15日~9月13日の期間は、新しいアカウント健全性評価のプレビュー期間という。
非公開の減点基準に不満募る?
楽天市場が導入している、ルール違反を犯した際に点数を付与し、累積点数によって罰則を課す「違反点数制度」と近いものだが、罰金制度はない。
ただ「パソコンの販売ページで『マイクロソフトのオフィス付き』という説明文があるのだが、この『マイクロソフト』というキーワードが商標違反と判定されるなど、納得しがたい理由で点数が減らされてしまった」(大手家電EC)という声もあり、減点に関する明確な基準の公開が求められそうだ。
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