瀧川 正実 2014/4/21 12:13

総務省は2015年1月から、ネットショッピングにおける商品・サービスの消費実態調査を始める。ネットショッピングによる消費実態は、販売者側からの断片的な情報提供に留めていたが、右肩上がりで増加しているECによる消費の実態を把握することが重要と判断。3月から調査結果の公表を行う。消費側のEC利用に関する消費実態調査は初めて。

ネットショッピングによる消費は、総務省が購入頻度が少ない高額商品・サービスの消費やICT関連消費を毎月実施している調査「家計消費状況調査」の一環で行う。

新たに始めるネットショッピングによる消費実態調査は、世帯におけるネットショッピングによる消費の姿を確実に把握するのが目的。ホテルや航空券などのネット予約(ネット決済と現地決済の双方)、電子書籍や音楽などのデジタルコンテンツのダウンロード、中元や歳暮などの贈答品も対象とする。

総務省によると、2013年の2人以上の世帯における1カ月当たりのネットショッピングによる消費は約5800円。調査を開始した2002年から右肩上がりで伸びている。世帯全体での消費額を推計すると約3.2兆円となり、把握が難しい商品・サービスを含めると市場規模は4~5兆円に達する可能性があるとしている。

新藤総務大臣は会見で、「ネットショッピングの利用世帯の割合も、2002年以降一貫して増加を続け、同年度が5.5%、現状で24.3%という、今や4世帯に1世帯が利用している状態である。ネットショッピングによる消費をより詳しく把握していくことは、我が国の経済を考える上で重要である。このような観点から、来年1月からの『家計消費状況調査』で、商品・サービス別の消費額を調査することにより、我が国では初めてとなるネットショッピングによる消費の実態を、詳細かつ包括的に把握することとした」とコメントしている。

2015年1月から家計消費状況調査において調査予定の商品・サービスは以下の通り。

贈答品、食料(食料品、飲料、出前)、家電(周辺機器や部品、消耗品を含む)、家具、衣類・履物、保健・医療(医薬品、健康食品)、化粧品、自動車等関係用品、書籍(雑誌などの印刷物を含む)、音楽・映像ソフト、パソコン用ソフト、ゲームソフト、デジタルコンテンツ(電子書籍、ダウンロード版の音楽・映像アプリなど)、保健、宿泊料、チケットなど。

 

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