ヤマトと佐川は前年度割れ、日本郵便は2ケタ成長。2014年度の宅配便取扱個数

国土交通省の調査によると、消費増税の反動で宅配便取扱個数が5年ぶりにマイナスとなった

中川 昌俊

2015年7月29日 14:30

国土交通省は7月24日、2014年度の宅配便取扱実績を発表した。2014年4月~2015年3月における宅配便取扱個数は36億1379万個で、前年に比べ2289万個減(前年比0.6減)となった。前年度の実績割れは5年ぶり。

2015年1~3月は消費税前の駆け込み需要の反動減が大きく、「楽天市場」や「Yahoo!ショッピング」でも流通額を減らしている。こうしたネット通販のマイナスが響いた。また、各社の値上げも影響したとみられる。

宅配便の取扱個数ではヤマト運輸が16億2204万個で前年比2.6%減。佐川急便も前年度割れとなり、同1.9%減の11億9600万個だった。そのようななか、宅配便の取扱個数を伸ばしたのは日本郵便。4億8504万個で同13.2%増となった。

トラック輸送における宅配便のシェアを見てみると、首位のヤマト運輸は45.4%で、前年から0.9ポイントダウン。2位の佐川急便も33.5%で0.4ポイント減った。

一方、3位の日本郵便は13.6%とシェアが1.7ポイント上昇。ヤマト運輸と佐川急便は2013年秋ごろからネット通販事業者に対して値上げ要請を行っており、他社に乗り換える通販企業が出たものとみられる。

日本郵便では通販事業者向けメール便サービス「ゆうパケット」を2014年6月から開始したこともあり、EC事業者向けのソリューションサービスなどが好調でシェアを伸ばした。

ヤマト運輸では2015年4月から、新サービス「ネコポス」「宅急便コンパクト」の提供を開始。6月からはEC事業者向けに業務効率化統合パッケージ「YES!」をリリースした。こうしたサービスの影響は来年の調査で出てきそうだ。

2014年度 宅配便(トラック)取扱個数 
この記事のキーワード

この記事をシェアしてほしいタヌ!

人気記事トップ10

人気記事ランキングをもっと見る

企画広告も役立つ情報バッチリ! Sponsored

「声のする方に、進化する。」会社全体最適を目標とするワークマンの「補完型EC」 が実践する「レビューマーケティング3.0」とは? 12月17日 7:00 「所有から利用へ」の潮流をAIで勝ち抜く。事例で学ぶレンタル・リユースビジネスの成功法則とEC構築術 12月16日 7:00 「サムソナイト」「グレゴリー」のEC改善事例。CVR改善+購入完了率が最大45%増の成果をあげたアプローチとは 11月12日 7:00 スマホゲーム「モンスト」ファンがお得にアイテムを購入できる「モンストWebショップ」はなぜ「Amazon Pay」を選んだのか。導入効果+UI/UX向上に向けた取り組みを聞いた 10月30日 7:00 アンドエスティが「3Dセキュア2.0」の超効率的運用に成功したワケ。オーソリ承認率大幅改善、売上アップにつながった不正対策アプローチとは? 10月28日 7:00 EC業界で市場価値を最大化する――「全体を見渡せる人材」になるためのキャリア設計 10月27日 7:00 転売ヤーが引き起こすEC市場の混乱に立ち向かう! Shopifyパートナー・フラッグシップが提案する最新対策 9月29日 8:00 14か月で累計売上30億円超え。 韓国のネイルブランド「ohora」の急成長を支えたEC戦略とは 9月22日 8:00 生成AI検索が変える消費者の購買行動。UGC活用でサイト流入を最大化する 9月10日 8:00 ほしい商品が見つからないイライラを解消し、CVRを向上! 検索機能強化と顧客満足度アップを実現するBtoB-ECサイト改善のポイントとは? 9月9日 7:00