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小売事業者は、倉庫やフルフィルメント業務に高度な技術を採用することで、競合他社との差別化を図ることができます。その方法を5つご紹介します。

フルフィルメントワークフローと自動化技術の導入で競合他社と差別化

2019年は消費者の期待が大きく変化した年でしたが、2020年も同様でしょう。現代の消費者には、「どのように」「いつ」「どこで買い物をするか」から始まり、商品を受け取るタイミングまで、ますます幅広い選択肢が与えられています。

消費者の需要を満たすために、企業はeコマース戦略をしっかりと見直し、成功に向けて準備する必要があります。商品をカートに入れてもらい、玄関まで運ぶには、単にオンラインでプレゼンスを発揮するだけでは足りません。むしろ、小売事業者は商品が迅速、正確、かつ問題なく配達されることを保証する必要があり、フルフィルメントのプロセスとオペレーションがしばしば成功を左右します。

実際、業界をリードするフルフィルメント・ワークフローと自動化技術は、消費者との関係を改善するだけでなく、競合他社に対する主要な優位性としても機能するのです。

すぐにロボットがフルフィルメントの人間的側面に完全に取って代わることはないですが、組織にとって重要なのは、特定のワークフローを自動化することで、異なるタイプの技術がどのように成功に役立つかを特定することです。

2020年には、eコマースフルフィルメント事業は、競争力を求めている組織にとってさらに重要な差別化要因となるでしょう。以下に、2020年以降のeコマースフルフィルメントを再形成する最も意味のある5つのトレンドを紹介します。

eコマースフルフィルメントを再形成する5つのトレンド

1. ロボットの活用――自動化の波

自動化技術は、組織全体の生産性上を支援する上で、引き続き重要な役割を果たします。社内プロセスの合理化を検討している企業は、自動化への投資を継続する必要があるでしょう。一部の技術には高額なコストがかかる可能性がありますが、将来に向けた潜在的なコスト削減は大きなメリットをもたらします。

Amazonのフルフィルメントセンターはすでにロボットを利用して、全体的な配送時間の改善、在庫プロセスの最大化、さまざまな方法で従業員を支援しています。すぐに、ロボットがフルフィルメントの人間的側面に完全に取って代わることはないですが、組織にとって重要なのは、特定のワークフローを自動化することで、異なるタイプの技術がどのように成功に役立つかを特定することです。

Amazonの最新ロボットに関するイメージ動画(編集部が追加)

2. 必要不可欠なリアルタイムデータ

2020年は、より多くのマーケットプレイス、ロジスティクスプロバイダー、キャリア、決済、消費者、その他の利害関係者がeコマースエコシステムに参入し、相互に関わりながら成長し続けるでしょう。その結果、リアルタイムデータは、組織の需要予測、受注処理、出荷実行プロセスなどにおいて重要な役割を果たします。

購入体験や配達スピードに関する消費者の期待が小売事業者に圧力をかけ続ける中、組織が消費者のニーズを満たすには、マーケットプレイスと倉庫の両方で、戦略と意思決定の実践に分析データを役立たせることが重要です。

3. より多くのマーケットプレイス、より多くの消費者

eコマース市場はほぼ指数関数的な成長を続けており、2022年にはプラットフォームプロバイダの収益が402億ドルに達すると業界内では予測されています。この成長の大部分は、オンラインマーケットプレイスの成長によるものです。

マーケットプレイスにより、企業は国内外のより大きなマーケットを活用できるようになるため、小売事業者はこれらの販売チャネルに群がって販売を促進しています。実際、Googleは「Shopping Actions」という独自のマーケットプレイスをローンチしており、このサービスは現在アメリカとフランスでしか利用できませんが、ベンダーがグローバル市場に参入できる可能性を秘めています。

GoogleShopping サンプル画面
編注:「Shopping Actions」はモバイルとデスクトップでの検索結果、Google Express、Google Assistant、Google Homeに商品情報を掲載し、商品購入までをサポートする広告商品(画像は編集部が追加)

実店舗にとどまらず、小売事業者はオンラインマーケットプレイスを活用することで、より多くの消費者が場所に関係なく自社製品にアクセスできるようになり、これにより成功を収めることができます

4. コストへの対応

従業員の賃金が改善され、マーケットプレイス、輸送などに関連するコストが上昇していることから、2020年には多くの組織が財務の健全性に重点を置くようになります。

フルフィルメント業務からコストをカットし、技術を利用して物流プロセスを合理化することで、組織はコストの上昇に対応すると同時に、利益率を維持し、付加価値サービス(例:大型商品の組み立て/取り付け)の販売、無料または低コストの配送オプション(例:1日もしくは2日以内配送、翌日配送など)の提供など、新たな収益機会の創出もできるのです。

顧客に付加価値を提供するための革新的な方法を見つけることによって、企業は競争相手より優位に立つことができ、顧客との関係を改善し、全体的な収益を向上させることができます。

5. 倉庫で活躍する最新技術

AR(拡張現実)のような最新技術は既にeコマースの領域で使われています。たとえば、消費者は自宅で快適に購入する前に、化粧品、衣服、その他の商品をバーチャルに試すことができます。

「Amazon AR View」のイメージ動画(編集部が追加)

eコマース企業が注目すべき新しいARアプリケーションの1つが倉庫にあり、これは内部プロセスを自動化し、より賢く生産的な意思決定を可能にします。たとえば、AR技術はスタッフが倉庫内で容器の位置を見つけ、数え、分類するのを助けるだけでなく、どこに空の容器があるのかを以前よりも速く決定するのに役立ちます

DHLが倉庫内でのピッキングなどにARを活用する「Vision Picking」のイメージ動画(編集部が追加)

これにより、倉庫での労働時間が短縮されるだけでなく、商品選択の精度も向上するのです。eMarketerは、eコマース市場が2023年末までに6兆5000億ドルに達する可能性があると予測しています。

全世界のEコマース売上推移
全世界のEコマース売上推移(2017年-2023年、eMarketer「Global Ecommerce 2019」より編集部が作成)
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このような高成長分野に参入することに重点を置いている小売事業者にとっては、業界を形成する主要なトレンドに注意を払い続けることが重要です。そして改善と革新の機会をつくるためのフルフィルメントプロセスを調査することが、成功への重要な鍵になります。

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

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世界最大級のネット通販業界の専門誌『Digital Commerce 360』(旧『Internet Retailer』)は、雑誌のほか、Web媒体、メールマガジンなどを運営。Vertical Web Media社が運営を手がけている。

Eコマースの戦略に関し、デイリーニュース、解説記事、研究記事、電子商取引におけるグローバルリーダーをランク付けする分析レポートなどを発行している。

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