森野 誠之 2020/10/20 8:00
ネッ担まとめ

「サイトの使い勝手が悪いから売れない」と考えがちですが、それ以前に商品力や情報量に原因があることが多いです。「商品」>「情報」>「集客」の順で対応していきましょう。

ECが成長するための“型”は決まっています

Eコマースの「利便性」はどこまで成長に関係する? | ECMJ
https://www.ecmj.co.jp/no1873/

詰まるところ「商品」「情報」「集客」のいずれかを増やすしかない | ECMJ
https://www.ecmj.co.jp/no1874/

まとめると、

  • ECサイトの利便性を向上させることは、野球やサッカーで言えば失点を防ぐこと。いくら失点を防いでも得点しないことには勝てない
  • 「商品」「情報」「集客」を強化していくことは、得点を増やしていくための改善。得点は5点、10点だけでなく100点や1万点になることもある
  • 「商品>情報>集客」で優先順位を決めると勝ち筋が作りやすい。商品数が少ない場合は複数のセット商品を作る、ターゲットを分けて商品開発する、アップセル版の商品を作るなどの方法がある

まず本丸として考えるべきは得点の稼ぎ方であって、失点を防ぐことは得点が伸びてきたら後追いで改善をしていけばいい。これが逆になってしまうと、さも「UI・UXの向上」をほどこせば売上が伸びるような錯覚に陥ってしまうわけですね。
https://www.ecmj.co.jp/no1873/

利便性は高いに越したことはないのですが、その前に売れる環境を作ってからですよね。本当に欲しいものなら決済手段も配送方法も関係なく買ってしまいますから。商品開発は自社でなくても組み合わせなどで解決できますし、情報に関しても自分たちが勉強すれば作れます。「商売」とは何かという根本から考えていきましょう。

店舗を持っているなら「Googleマイビジネス」と「Yahoo!プレイス」は必須

コロナ禍で17店舗のGoogleマイビジネスを支援して全店舗に効果的だった施策を発表 | 株式会社ハタフル
https://hatafull.co.jp/blog/7437

まとめると、

  • 飲食店、旅館、パーソナルトレーニングジム、コワーキングスペース、美容室、交通関係など、さまざまな業界の9社・計17店舗を調査した結果、Googleマイビジネスで効果のあった施策は以下の6つ
     1.店舗説明文を作り込む
     2.属性やサービスなどの項目はすべて設定する
     3.良い写真を登録する
     4.カテゴリー(業種)を適切に設定する
     5.定期的に更新する
     6.クチコミに返信する

お店を探すユーザーの約半数が、Google検索ではなくGoogleマップを使っています。また、スマホでローカル検索を行うユーザーの50%は、その日のうちにお店に来店するというデータもあります。

今回取り上げた5店舗では、6月でも16~52件の電話がGoogleマイビジネス経由で入ってきています。電話いただいた方の中から半分が来店されたとすれば、いくらの売上になるでしょうか。

つまり、やらない理由がない!! のです。

店舗があるならやらない理由がないというか、やらないといけない「Googleマイビジネス」。自社サイトより優先度が高いといっても過言ではありません。どこを設定すれば良いのかまとめられているので、この通りにやればほぼ間違いなく改善されるはずです。

Yahoo!の場合は「Yahoo!プレイス」を使うことになって、対応方法も変わってきますので関連記事をお読みください。両方やっておくことで結果も出ること間違いなしです。

関連記事
  • 中の人にも直撃。Yahoo!プレイス解体新書:これからのGoogleマイビジネスの話をしよう | 長谷川 翔一 / 編集とマーケティング(note)
    https://note.com/hasebee/n/n169643f1b6fe

コンテンツで自社のファンを育成していくのがコンテンツマーケティング

2021年に向けてのコンテンツマーケティング戦略を先走って考えてみた! | 株式会社JADE
https://ja.dev/entry/blog/ito/hatenablog-ito

まとめると、

  • コンテンツマーケティングは「正しいオーディエンスへ届ける」→「シグナルが改善する」→「より多くのオーディエンスに届く」→「オーディエンスのベースが増える」→「次回のコンテンツのリーチが広がる」→「シグナルが改善する」→続く、というサイクルを創り出すこと
  • 「サブスクライバー=コンテンツが更新されたときに知らせて欲しいという意思表示をしてくれている人たち」を増やしていくことで、成長のサイクルが回る
  • テレビ番組のように、あらかじめ決めた頻度でコンテンツを公開し続けることで、サブスクライバーが増えていく

誰に向けてコンテンツを作るかは、色々なアプローチが考えられます。
一番わかりやすいのは、自社の商品やサービスをすぐ買ってくれそうなアツアツの見込み顧客をターゲットにしたもの。

でも、こういった層の人たちには広告でアプローチするほうが効果的だったりしますよね。

(中略)

あなたの商品・サービスを買うわけではないけれどもコンテンツの流通・拡散をアシストしてくれる(その結果、見込み客にもコンテンツを届けてくれる可能性のある)人たち、という観点でオーディエンスやサブスクライバーの育成を考えていくことは重要です。

情報発信をしているのになかなか結果が出ない人は多いのでは? 何も考えずに情報発信しても疲れるだけなので、まとめにあるように狙った相手に・継続的に・良いコンテンツを発信していきましょう。実際にやってみるとなかなか大変ではありますが、それは競合も同じこと。やり切ったところが勝ちます。

関連記事

EC全般

EC界の巨人 北の達人に学ぶ不況に強い会社の条件 | SUPER CEO
https://superceo.jp/tokusyu/manga/100764

ECといえども大切なのは経営。手元資金の確保や在庫を持ち過ぎないのは大切ですよね。

Shopifyで「ひとりEC運営」貫く「ミウラタクヤ商店」 分析なしLINE即レスの究極のお客様目線 | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/8351

1人だからこそできることばかりですが、考え方は参考になるはず。

老舗銭湯「小杉湯」がキャッシュレス化で変わったこと 密を避けるために活用したツールとは? | ITmedia Mobile
https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/2010/12/news017.html

手軽に支払えるようになったら500円くらいのタオルなどが売れるようになったとのこと。

アプリで商品スキャンして会計できるマックスバリュの「Scan&Go(スキャンアンドゴー)」とは | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8098

日本でもレジなし決済が一般化するかも。アプリを入れてもらえるのでPUSH通知も効果を発揮しそうです。

「これ偽物です」 楽天、「ラクマ」の出品に著作権侵害などを簡単に申告できる専用フォームを開設 | ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2010/12/news126.html

手続きが迅速化されるので不正出品に困っていた人は助かりそう。

ネット通販で80代トラブル過去最多 IT弱者問題 | 日刊スポーツ
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202009260000853.html

IT弱者というか何というか……。しかし、ここに商機があるかもしれませんね。

今週の名言

「焼そばうまいよねー」じゃなくて「大磯屋、うまいよねー」なんですよね。

ブランドがあれば他には何もいらない。のかも知れない | 株式会社ローリン
https://rollin.co.jp/topics/599

ブランドとはまさにこれ。商品名や社名で語られること。

筆者出版情報

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