Digital Commerce 360 2019/3/7 7:00

ネットショッピングの利用者が、カートに商品を入れたのに結局購入せず、サイトを離脱してしまうことはよくあります。カゴ落ちを招いてしまう、よくある間違いと修正方法をご紹介します。

オンラインで購入する時のプロセスを考えてみましょう。商品を選んで購入ボタンを押す。すべてが一瞬で終わります。とてもシンプルなことです。では、購入を諦めざるを得ない状況とはなんでしょう? それは以下のような状況です。

  • 不必要な登録を強いられる
  • 入力フォームが長くて煩雑
  • 割引オプションがない
  • 使いたい支払方法がない
  • 読み込みに時間がかかる、ネットワークダウン、リンク切れ、ページエラーなど、技術的なトラブル

他にもさまざまな原因が考えられるでしょう。ECビジネスを成長させたいのであれば、このような愚かな間違いを修正し、最新の技術も取り入れていかなければなりません。カゴ落ちにつながる最も重要な間違いと、その回避方法をご紹介したいと思います。

① 直感的でないサイトナビゲーション

ECの世界で最も重要な要素はなんでしょうか? それは、利用者にスムーズなナビゲーションを示すことです。言い換えれば、購入に至るまで消費者を立ち止まらせないことです。言うまでもないことですが、404エラーや長い読み込み時間は、消費者の離脱につながります。

では、どうすれば良い?

このようなトラブルは、多くのEC事業者が「うちはすべてうまく行っている」と思い込んでいることから起こります。過信してはいけません。10人に別々の時間帯で、あなたのWebサイトで買い物してもらってください。プロに頼んでフィードバックを収集し、建設的な批判を広い心で受け止めてください(それがとても重要です)。ECサイトは消費者が必要なものを見つける場所であって、サイト運営者が消費者にとって一番の場所だと信じていても意味がないのです。

ナビゲーションメニュの例
ナビゲーションメニューはすべてのビジネスに共通して重要

② 煩雑なチェックアウト

多くのユーザーはチェックアウトページで初めて、長くて時間のかかる入力フォームを目にします。欲しい商品を一生懸命探した後に、チェックアウトページが煩雑だと、カゴ落ちにつながります。

では、どうすれば良い?

購入に必要な最低限の情報のみを必須にして、それ以外は選択制にしましょう。不必要なデータを要求すればするほど、消費者はカートの商品を放棄する傾向になります。入力フォームをシンプルに、また、わかりやすいステップにしてみてください。

FacebookやTwitterなどのSNSアカウントを使ったログインができるようにすることや、「Google Pay」などの支払方法を導入するのも良いでしょう。

良いチェックアウトページの例(メールアドレスを入れるだけ)
良いチェックアウトページの例

③ モバイル戦略の欠如

ほとんどの消費者はスマートフォンを所持し、スマートフォンからオンラインショップを探し、商品をカートに追加しています。デスクトップPCでオンラインショッピングをしていた時代は終わったのです。

ECサイトはマルチデバイスに対応することが当たり前になりました。そうしないと、カスタマーエクスペリエンスが台無しになり、購入につながらないからです。

では、どうすれば良い?

あなたのECサイトに来たことのあるユーザーが再訪した際、過去の行動の続きができるようにしてください。特にカートに追加された商品を表示できるようにしておけば、購入プロセスは確実にスムーズになります。

④ 不明確な配送情報

この他にカゴ落ちの原因となるのは配送料金と配送時間です。もしあなたのECサイトが、ギリギリまで配送料金は発送日を知らせていないとしたら、多くを失っていることになります。せっかく商品を選んで購入を決意してくれたのに、送料が高かったり、発送まで時間がかったりすることを最後の最後に知らされたら、ユーザーはがっかりするでしょう。

では、どうすれば良い?

ユーザーを失望させないために、最初から情報を開示しておきましょう。ユーザーが郵便番号や居住国を入れれば、配送コストが表示されるツールを見たことはありませんか? そのようなツールを商品ページや配送時間のページに導入すれば、リスクを減らすことができます。

⑤ 限られた支払方法

事業者が最適な支払方法を選ぶのは簡単ではありません。しかし常に消費者のことを考えてください。支払方法の選択肢が少ないと、カゴ落ちにつながる可能性が高くなります。

海外向けにも販売している場合は、特にその傾向が強いでしょう。支払に関する慣習が各国で違うからです。支払方法が少ないと消費者にストレスを与え、満足度も下がり、カゴ落ちを招いてしまいます。

では、どうすれば良い?

支払代行業者と組んで、複数のオプションを提供しましょう。そうすれば、ECサイトの支払方法を増やすのは簡単なはずです。

◇◇◇

成功しているEC事業者は、常に消費者のニーズを最優先させます。上記の5つの提案を実践すれば、安心感と良い結果がもたらされるでしょう。

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

この記事が役に立ったらシェア!
これは広告です

ネットショップ担当者フォーラムを応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]

[ゴールドスポンサー]
ecbeing.
[スポンサー]