冷蔵・冷凍状態で日本のスイーツをアジアに販売、楽天がクールEMSを活用し
楽天は6月17日から、日本郵便と日本航空が共同開発したクールEMSを活用し、日本のスイーツを香港、台湾、シンガポール向けに販売する取り組みを始めた。日本のスイーツを気軽に購入できることを海外ユーザーに訴求、海外からの注文増加につなげる。
常温保存ができる商品とは異なり、冷蔵・冷凍の商品は専用便で運ぶ必要があるため、従来、小口注文は受けられなかった。楽天ではこれまで、海外向けの冷凍・冷蔵商品の販売について、国内の専用集荷場に一度商品を集荷。まとめた商品を航空便で輸送し、現地で各注文者に商品を届けていた。
クールEMSは、日本航空が開発した保冷容器・保冷材を活用し、商品の引き受けから配達まで72時間から80時間程度で配送。一定温度(0~10℃)で香港、シンガポール、台湾宛てにEMSで小口保冷配送する。このサービスを活用することで、楽天市場に出店している店舗から直接各注文者に商品が送れるようになった。
今回のスイーツ販売は、「楽天市場」の海外販売サービス「Rakuten Global Market」の日本食品コーナーで、2014年3月27日から常設化している「美食日本」で実施する。参加店舗10店で、商品は43品。6月30日までに受けた注文を国内の配送拠点にまとめ、国ごとにコンテナで発送。7月10日から各注文者に届ける。
キャンペーン中は、クールEMS料金よりも安価な、EMS常温配送料金表に記載されている金額で利用できるようにする。一度、利用してもらう機会を設け、リピート購入につなげる考え。
「これまでヤマト運輸と共同で冷凍冷蔵商品の海外向け販売を行ってきたが、新たに日本郵便を加えることで、販売機会を増やしていく。海外にも売れるようにすることで、競合のモールとの差別化を図っていきたい」(広報)としている。