瀧川 正実[執筆] 7/25 10:00

楽天グループが7月21日に行った「楽天EXPO 2022」。楽天モバイルとのシナジーによる流通総額増加、日本郵便との連携強化によって注文当日に商品を届ける「きょう楽」の実現などに言及した三木谷浩史会長兼社長の講演内容をまとめた。

三木谷浩史会長兼社長
三木谷浩史会長兼社長

楽天グループのサービス利用状況

楽天グループのサービスを利用する国内の月間アクティブユーザーは2022年3月までに3600万人を突破。2サービス以上を利用するユーザー比率は74.8%に達している。

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】
楽天グループのサービス利用状況

提供するポイントプログラム「楽天ポイント」の累計発行ポイント数は7月に3兆ポイントを突破。2021年8月に2.5兆ポイントに達し、その後約11か月で5000億ポイント発行した。

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】 「楽天ポイント」の累計発行ポイント数推移
「楽天ポイント」の累計発行ポイント数推移

ECや旅行、金融、通信、スポーツなどをはじめ70以上のサービスと独自の「楽天エコシステム(経済圏)」を形成。2022年4-6月期における「楽天市場」と他のECサービスのクロスユースユーザー数も堅調に伸びている。

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】
「楽天市場」と他のECサービスのクロスユースユーザー数

「楽天西友ネットスーパー」の2022年5月度における月間流通総額は、2018年8月度比で4.7倍に拡大。「楽天学割」「楽天ママ割」など各種サービスの会員数も増加しており、2022年4-6月期における会員数は前年同期比で2ケタ以上の伸び率を記録している。

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】
各種サービスの会員数の推移

楽天モバイルが流通総額拡大などに寄与

モバイル事業に注力している楽天グループ。楽天モバイルの端末を使うユーザーが増えれば、「楽天市場」などのEC流通総額にも大きな相乗効果が生まれると三木谷社長は強調する。

4G回線エリアの人口カバー率が97%に到達したという楽天モバイルは、「楽天市場」にどのような効果をもたらしているのか。

楽天モバイル契約者における新規楽天ユーザー比率(2020年3月以降の累計楽天モバイル契約者のうち、これまで楽天サービスの利用のないユーザーの割合)は、2022年6月度で21.5%。

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】
楽天モバイルによる楽天新規ユーザーの獲得について

楽天グループのサービスを使うユーザーに占めるモバイル契約者の割合は、2022年3月度で11.3%。楽天モバイルユーザーの楽天市場利用率は2022年6月時点で約8割に達しているという。

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】
楽天エコシステムにおけるモバイル契約者数の割合

楽天モバイルユーザーは、リテンション率が高いという数値も出ている。2022年5月の購入ユーザーが2022年6月に購入した割合を、MNO契約有無で比較したところリテンション率はMNO契約有は7.8ポイント高かった。

楽天モバイルを1年以上利用しているユーザーは、契約前比で年間流通総額は54%増加。「楽天モバイル」を契約することでポイント付与率が高まるため、利用促進につながっている。楽天モバイルユーザーが「楽天市場」で買い物するとポイント最大16倍を付与する取り組みを行うなど、「楽天市場」と楽天モバイルは連携を強化しているという。

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】
MNO契約後の「楽天市場」における年間流通総額の増加について

楽天モバイルのユーザー数が2000万人に達すれば「楽天市場」の流通総額は3~40%伸びる。楽天モバイルは「楽天市場」の成長に密接につながっている。

Amazonのプライムサービスに該当するのが楽天モバイルだと思ってほしい。楽天グループサービスを使うほどポイント倍率がアップする「SPU(スーパーポイントアッププログラム)」を使う、使わないで大きな差が出る。(三木谷社長)

「楽天市場」が取り組むこと

2023年4月に、商品の管理単位をSKU単位に刷新する。SKU対応による新たな商品管理で、ユーザーの購買体験を大きく向上するとしており、「同じ商品でのサイズ別料金設定、訳あり商品のディスカウント販売、定期購入のシステム強化などができるようになる」(三木谷社長)

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】 商品の管理単位をSKU単位に刷新
商品の管理単位をSKU単位に刷新

楽天グループは日本郵便と物流拠点や配送システム、受取サービスの構築、楽天フルフィルメントセンター(RFC)、ゆうパックなどの利用拡大に向けた取り組みを共同で進めている。

楽天フルフィルメントセンターから直接、配達を担う郵便局に荷物を輸送する取り組みを楽天フルフィルメントセンター流山でスタート。「安く早く荷物を届けることができる。間もなく『きょう楽』もできるようになるかもしれない」(三木谷社長)

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】RFCから郵便局への直送について
RFCから郵便局への直送について

楽天フルフィルメントセンターの利用店舗数は5000店舗を突破。「楽天市場」の注文の2割をカバーしているという。

なお、物流施設の拡充は継続的に進めており、2023年までに福岡、多摩、八尾に自動化・省人化された物流施設を開設する予定。

購入者の送料負担を0円とするラインを3980円以上に設定した「送料無料ライン」について、93.3%の店舗が2022年7月までに導入。「送料込みライン」導入店舗と未導入店舗の成長率を比較すると、導入店舗は未導入店舗と比べて成長率は約17.3ポイント高くなっているという(2020年12月における流通総額成長率を前年同期と比較した場合)。

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】 「送料無料ライン」について
「送料無料ライン」について

楽天グループは環境省が2021年度補正予算で実施する「グリーンライフ・ポイント」事業に採択され、2022年10月頃にスタートする予定。配送施策の省資源化商品の購入、ラベルレス商品の購入、省エネ家電の購入、サステナブルファッション・リユース衣類の購入、再生可能エネルギー電力導入施設への宿泊などにポイントを付与する。

楽天・三木谷社長が語った「モバイルと市場のシナジー」「きょう楽」の可能性など【「楽天EXPO 2022」講演要旨】 楽天グループは環境省が2021年度補正予算で実施する「グリーンライフ・ポイント」事業に採択された
「グリーンライフ・ポイント」事業について
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