Facebook上でユーザーは毎日、1億時間分の動画を閲覧しています。Facebook社のeコマース部門長であるジェレミー・ルイス氏は、「小売事業者はFacebook上で動画プロモーションを試してみるべきだ」と指摘します。ネットユーザーを見込み客から購入客にするための伝統的なマーケティングファネルは、すでに効き目がないと指摘します。

インターネットリテーラー社主催のカンファレンスで、ルイス氏は次のように語りました。

私たちはさまざまな方法で商品を発見しています。そして、さまざまな方法で商品をリサーチし、さまざまな方法で購入しています。だから、小売事業者が消費者に合わせる必要があるのです。

モバイルがさらに普及しているなか、ECサイトを運営している企業ではモバイルの最適化が急務の課題となっています。

モバイルは重要”なのでなはく、“モバイルが重要”なのです。私たちは情報を得たり、ニュースを見たり、娯楽のためにモバイルを使っています。消費者にリーチするために、モバイル以上に良い方法はありますか?

ルイス氏はこのように説明します。

Facebook社のeコマース部門長であるルイス氏によると、1日1000個ものペースでアプリがiOSやアンドロイドのストアに毎日、申請されているそうです。この数字を見ても、アプリのニーズが高いことがわかります。また、購買プロセスの45%にはモバイルが関わり、2015年は購買の37%はモバイルで行われたそうです。

Facebook社によると、ミレニアル世代(1980年から2000年までに生まれた世代)の83%はモバイルで商品を調べ、69%がモバイルで商品を購入しています。また、61%が小売事業者のアプリをダウンロードし、44%がアプリ経由での買い物を好んでいるそうです。

モバイルの重要性は増していますが、モバイルだけに注力すれば良いわけではありません。「すべてのマーケティング担当者は、動画プロモーションを学ぶべきです」とルイス氏は指摘。それは、1億時間分の動画が毎日、Facebookで見られているからなのです。

「動画制作を恐れるべきではありません」と語るルイス氏は、Facebook動画はテレビコーマシャルや公式サイトに載せる30~90秒のビデオとは違い、最初の3秒が最も重要と説明しています。動画が面白くなければ、スクロールされて飛ばされてしまうからです。

また、Facebookのタイムライン上で自動的に動画が流れるとき、音声は出ません。ですから、Facebookの動画にはテキストを入れるといった工夫が必要になってきます。

多額の制作費用は必要ありません。スマートフォンで録画した動画だって構わないのです。最も重要なことは、動画について学びながら、テストを重ねていくことです。

このように説明するルイス氏によると、2020年までにモバイルデータの75%は動画になるそうです。

動画を導入することによって、小売事業者と消費者の接点が多様化していきます。たとえば、インターネットリテーラー社発行の「EC事業者 トップ500 2016年版」の140位にランクインしたケイト・スペード社は、消費者の注目を集めるために、Facebookで動画広告を展開しています。

その後、商品が掲載されたカルーセル広告を表示し、消費者が広告経由で直接購入できるようにしているのです。ルイス氏は「パターンが1つしかない広告を出稿している企業よりも、関連性のある広告をミックスして表示している企業の方が、良い結果を生み出しています」と説明します。

関連性のある広告をミックスして展開するには、まず簡単なA/Bテストから着手し、どの広告に効果があるのかをテストしてみるのが良いそうです。

ルイス氏は、Facebookメッセンジャーについても言及。小売事業者はメッセンジャーをビジネスと結び付けることが可能だと言います。メッセンジャーを使えば、企業は消費者と1対1のコミュニケーションを取ることが可能になります。

たとえば、男性・女性向けのアパレルを販売する「エバーレーン社」(インターネットリテーラー社発行「EC事業社 トップ500 2016年版」の314位)は、Facebookメッセンジャーを通じて購買確認のメッセージを送信。発送や追跡番号の連絡もメッセンジャーを通して行っています。また、その消費者が興味・関心を持ちそうな商品紹介もメッセンジャーを利用しています。

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この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア「Internet RETAILER」の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

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