森野 誠之 2019/12/3 8:00
ネッ担まとめ

ある日、Amazonから出品者に送られて来た一方的なアカウント閉鎖通知……。売る側も買う側も誠実な世の中であれば起こらないことですが、実際は足の引っ張り合いだったりしますし、Amazonの判断にも問題がありそうです。

売る側も買う側も誠実に

アマゾンの制裁で会社を潰しかけた36歳の告白 | 東洋経済オンライン
https://toyokeizai.net/articles/-/315482

まとめると、

  • アマゾン マーケットプレイスの出品者に「知的財産権とその他の権利を侵害」しているというメッセージが届き、詳細を問い合わせるも回答はなく、一方的にアカウントを閉鎖された
  • 競合するユーザーが代引きで購入→受け取り拒否→悪意のあるレビューを書き込んだために、閉鎖された可能性がある。他にも同じような被害を受けたユーザーがいる
  • 経営者の名前、住所、屋号も変えて新しいアカウントを作り、ようやく再スタートできた

件名:出品資格の停止処分~とうとう、アカウント閉鎖です

フォーラムをご覧いただいている出品者様方。多数のご意見・ご指摘を賜り誠にありがとうございました。万策尽き、アカウント閉鎖の通達がきました。何度も申し上げますが、当方誓ってコピー商品をお客様に売りつけた事などございません。きっかけはお客様からの『コピー商品なのでは?』の指摘からで、(アマゾンが送ってきた)文面から察するにおそらくはほんの気まぐれ程度の発言だったのかとは思いますが、商品の偽造に関する連絡を重視するAmazonの企業理念に反すると思われたのか度重なる改善案の提出~入手経路の証明に尽力してきたにもかかわらず、このような結果になってしまったことは誠に無念です。無実の罪を着せられ、そのまま死刑判決を受けるような気分です。

─アカウントを閉鎖されてしまったユーザーのセラーフォーラム(掲示板)への書き込み

ご存じの方もいるかもしれませんが、Amazonは「地球上で最もお客様を大切にする企業であること、お客様がオンラインで求めるあらゆるものを探して発掘し、出来る限り低価格でご提供するよう努めること」を使命とする企業です。

そのお客様からのクレームがあれば、こういったことも起きてしまうということです。Amazonで売りたい人はいくらでも出てきますからね……。ユーザーの側も皆さんもちょっと気になったことを伝えるだけで、閉鎖に追い込まれる人が出てくるかもしれないということを覚えておきましょう。売る側も買う側も誠実に。

2019年には何が売れた?

【楽天市場】年間ランキング2019|総合ランキング&全33ジャンルのランキングにランクインしたアイテムを一挙公開! | 楽天市場
https://event.rakuten.co.jp/rankingyearly/

2019年に最も売れた商品は? Yahoo!ショッピングが年間売上ランキングを発表 | BCN+R
https://www.bcnretail.com/market/detail/20191127_146616.html

「2019年ティーンが選ぶトレンドランキング」を発表! | マイナビティーンズラボ
https://teenslab.mynavi.jp/column/trendranking2019.html

まとめると、

  • 楽天年間ランキング2019の1位はクリスタルガイザー、2位はパンパース、3位はNintendo Switch
  • Yahoo!ショッピング 年間売上ランキング2019の総合1位はNintendo Switch、家電部門1位はルンバe5、自動車パーツ部門1位はドライブレコーダー
  • 13歳~19歳の女性が選ぶ2019年に流行ったもの1位はマリオカートツアー、2位はソアリン:ファンタスティック・フライト、3位は透明うちわ

楽天市場は日用品、Yahoo!ショッピングは家電やゲームが売れたようですね。この手のランキングは単年で見るのではなくて過去数年分を比較してみましょう。ユーザー行動の変化がわかります。ティーンが選ぶトレンドランキングはほぼわからないですが……。

良い人材とは直接知り合うしかなさそう

【経営者・採用従事者向け】あなたの会社がEC・デジタルのスタープレイヤーを採用できない本当の理由ーー5つのギャップについて | 川添 隆と皆で模索する、小売ビジネス・働き方ノート/エバン合同会社
https://evanh.jp/n/na7d111b6424d

採用できない5つのギャップ
  1. スタープレイヤー、実店舗+EC領域の有力経験者が存在するというギャップ
  2. 年収のギャップ
  3. ポジション・役割のギャップ
  4. 文化のギャップ
  5. 経営者自身のコミットメントのギャップ
  • 優秀な人材が候補に挙がっても採用する側にそれを判断できる人材がいない
  • 企業によって異なるが年収で200~500万ほど差がでてくる。自社がそれに見合うだけのやりがいを提供できるかを考えないといけない
  • 優秀な人材に合わせて企業文化を変えるのか?企業文化にあった人材を採用するのか?を考える

彼らは、ネットワークを持っているので彼ら自身で探せますし、ヘッドハンターとつながってアクセスできない企業の案件を聞いたり、他の友人を紹介するような立場です。また、現職があってもコンサルティングの相談がくることもあるため、最近は副業をやっている方や独立してパラレルでコミット&支援をされる方が多くなっています。

彼らにアクセスするための最低限の手法は、あなた自身でマーケティングイベントの参加、または知人からの紹介によってネットワークを開拓するか、ヘッドハンターに依頼するしかないと考えてください。

ECに限らず良い人材は市場には出てこなくなっていますが、ECの業界もかなりレア度は増していると思います。というのも、スキルではなく経験が必要な業界だからです。在庫管理、受注処理、発送処理、カスタマーサポート、Webマーケなどを経験し、事業を伸ばせるようになるには5年や10年かかって当たり前ですから。三顧の礼ではないですが、良い人材には自分から出向かないといけないですね。

EC全般

デジタルな衣服だけを提供する実店舗、「HOT:SECOND」がロンドンで期間限定オープン | ZOZO FashionTechNews
https://ftn.zozo.com/n/ndca6e55e1dc3

セシルマクビー、試着した洋服をSNS投稿+売れたら成果報酬の新しい取り組みスタート | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7019

AIがオレオレ詐欺を防ぐ 音声と画像を分析して判定 | ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1911/25/news050.html

テクノロジーとECの記事を3つ。劇的な効果があるかどうかはともかく、かゆい所に手が届くようになってきました。

ECやD2Cブランドの“パッケージ”発注を変革、最適な印刷会社つなぎ低コスト・短納期を実現する「canal」 | TechCrunch Japan
https://jp.techcrunch.com/2019/11/25/canal/

「ラクスルのパッケージ印刷版」でどんなサービスかがわかります。

2020年のSEOトレンドをGoogleの目指すべき姿から読み解く | eコマースコンバージョンラボ
https://ecclab.empowershop.co.jp/archives/63893

古い知識は害にしかならないのがSEO。最新情報を押さえておきましょう。

「年末セールで買い物予定あり」は約4割。予算は5万円以内、7割以上が節約を意識 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7027

商品を購入したくなるSNSは「YouTube」が3割、10~20代は「Instagram」が6割 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7029

まとめると、“年末セールはYouTubeで告知”でしょうか(笑)。

Amazon.co.jpのブラックフライデーセール、「見せかけの大幅値引き商品がある」との指摘 | ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1911/22/news133.html

そりゃそうだろうと思ってはイカンのですが「出来る限り低価格でご提供するよう努める」とこうなるんでしょう。

マイナンバー「25%還元」は大化けするか | 東洋経済オンライン
https://toyokeizai.net/articles/-/315734

これはちょっと覚えておきたい動き。単なるポイント還元ではなく、その先を見据えた動き。

今週の名言

仕事に裁量を認められ、納得感のある評価軸と対価が設定されると、社員の気持ちには余裕が生まれます。すると、お客さま、会社や仲間に貢献しようという気持ちが一段と高まっていく。

高額報酬制度の導入後、NTTデータに起きた“意外な変化”とは?ADP第一号はまけんさんに聞く | 転職type
https://type.jp/et/feature/11981

スタープレイヤーは呼ばれる人にはこの意識が強いです。そのためには裁量を認め、納得感のある評価と対価を与えるべき。すべては経営者次第。

筆者出版情報

「未経験・低予算・独学」でホームページリニューアルから始める小さい会社のウェブマーケティング必勝法

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森野誠之 著
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